休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

サントラ『アンジェラの灰』&『推定無罪』

ジョン・ウィリアムズのサントラCD2枚
20220505(了)

サントラ『アンジェラの灰』

  ①~⑱ 57:30
  作曲・指揮/ジョン・ウィリアムズ(⑦&⑩以外)
  CD/2000年/映画音楽/ユニバーサルミュージック/邦盤/中古
  (Ⓟ&ⓒ 1999 The Decca Record Company Limited,London)
  <★★★★>

(再鑑賞メモ)
ふと思い立って車の中で聴いてみることにしました。気まぐれです。
ヤフーブログの時に感想文は書いているはずだけれど、当ブログには移せな
かった古い分の中にあったはずです。(映画も観たはずですが、完全にあっ
ち側)
⑦は古い古いジャズ、⑩はビリー・ホリデイのやはり古いジャズヴォーカル。
共にソースミュージックで興味もないので、感想なし。
 
 映画:1999年、英映、アラン・パーカー監督/ロバート・カーライル/エミリー・ワトソン
 
このアイルランドの映画もウィリアムズの音楽もほとんど忘れてしまってい
ました。いいお父さんなんだが酒に飲まれ、ひどい貧乏生活が続くというよ
うな・・・でも、ここでは映画の紹介は省略します。
 
いやあ、こんなにいい音楽だったんですねえ、やっぱりワタシ、変ってしま
ったのかな。このサントラ、そんなに気に入ったような記憶がない。これな
ら記憶に残りそうなものなのに。一体どんなことを書いたんだろう。
 
簡単に言うと、いくつかの意味で『シンドラーのリスト』と『A.I.』の中間
にあると考えればちょうどいい。
トラックによるのは当然ながら、情緒的にはほぼ中間。メロディ(主要なメ
ロディはほぼ二つ)的には『A.I.』寄りで、楽器編成上は『シンドラーのリ
スト』寄りと言えばわかりやすいでしょうか。
 
ワタシは『A.I.』のキラキラしたオーケストレーション(つまりほぼ音色)
が大好きでしたが、こうして『アンジェラの灰』を聴いていると、『A.I.』
のメロディのほうも気に入っていたんですね。そんなことに気づかされまし
た。しかも、中に『A.I.』そっくりに聞こえた部分もありました。この時に

はまだ『A.I.』は作られていなかったはずなので、『A.I.』にも事情で流

用したメロディがあったりして・・・ 

 
音色は、時々はキラキラ感もありましたが、おおむね、ぶ厚い上にもぶ厚い
弦(低弦が強調されている)をベースに、ソロ楽器が品よく歌う。ソロを取
るのは、オーボエとピアノが多く、ハープが少し、チェロは若干。
実際はぶ厚い弦ばかりではなく、しみじみした感じだとか深い悲しみ、楚々
とした感じのところもちゃんとありました。またちょっと意外なところでは、
ピチカートが2ケ所、一つはチャイコフスキーの第4交響曲のようで、そこ
そこ長く聴かれました。これは珍しかったですねぇ。
が、ともあれ、ぶ厚い弦が最も印象に残りました。

 
 
もうひとつ・・・
一緒に選んで流していたのがこれ。つまり、共に1990年代のジョン・ウィ
リアムズのサントラ2枚。

 

 

20220509(了)

サントラ『推定無罪

  ①~⑭
  作曲・指揮/ジョン・ウィリアムズ
  CD/1991年/映画音楽/SLC/日本コロムビア/邦盤/中古
  (Ⓟ&ⓒ 1990 /Warner Bros Inc./Varese Sarabande)
  <★★★☆>

(再鑑賞メモ)
こちらは『アンジェラの灰』以上に映画のほうを覚えていません。
 
 映画;1990年、米映、アラン・J・パクラ監督/ハリソン・フォード/B・デネヒー
                   /R・ジュリア/B・デベリア/G・スカッキ
 
似たところもあるかなあと思っていましたが、それほどでもなかった。
『アンジェラの灰』はこの9年あと。
メロディラインについてはウィリアムズ独特のものがあると思いますし、オ
ーケストレーションの深みや広がりのある音色もそうかなぁという感じ。
でも、ウィリアムズの特色はこういう強い負の感情の伴うサスペンスには、
そんなに出ないんじゃないかと考えていましたが、その通りじゃないでしょ
うか。
豊麗だし美しさが基本の音色ですからです。決して不出来だとは思いません
が。
オシャレな感じだとかスペクタクルだと、ああ、上手いなあ、すごいなぁと
いう感想になるが、陰鬱なところや暗く悲惨なところに当てている時は、印
象的じゃないような気がしています。
・・・ちょっとしつこかったか。
その上で一点。
実は珍しくシンセを使っています。
この使い方が、特徴的。シンセが上手く嵌らないことも多かったジェリー・
ゴールドスミスの使い方に似ていたのです。
しかもゴールドスミス同様あまり上手くない。
意外な発見でした。
・・・
いやいや、なに言ってんだろう。つまり・・・妄想と言われるかもしれない

が、このサントラは、なんだかゴールドスミスっぽい。望まれたことなのか

な。

上記のシンセだけじゃなく、高弦のひんやりした感触なんかもそう。全体的
なサスペンスの盛り上げ方なんかも。きっと参考にしたんだ。例えば、傑作
である『チャイナタウン』や、これほど特徴的な音楽はゴールドスミスにし
か書けないと言われた『氷の微笑』なんかをね。
 
どうでしょうか?