休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『AVA エヴァ』

20220420(了)

映画『AVA エヴァ

 監督;テイト・テイラー//ジェシカ・チャステイン/ジョン・マルコヴィッチ/
 コモン/ジーナ・デイヴィス/コリン・ファレル/
 2020年製作/97分/PG12/アメリカ/原題:Ava/DVDレンタル
  <★★★>

ある組織に所属する女性の殺し屋(チャステイン)。上司~先生~は、自分を拾
ってくれたオッサン(マルコヴィチ)だが、組織の中ではもう力はなさそう。
殺し屋エヴァはスナイパーってんじゃなく、潜入して標的をこっそり殺し
てしまうスタイルなので、いかにもスパイ風。肉体的にはそれなりに鍛え
られている。非常に成績の良い殺し屋のようなのだが、組織から疎まれつ
つある。その理由の一つがふるっていて、彼女が標的に対して、一体何を
から殺される羽目になったんだと疑問を持ち、標的に尋ねてしまうこと。
やったそのせいで(とは必ずしも言えないものの、それこそがこのストー
リーのミソだということは言える)ある中東での仕事が危うく失敗しそう

になる。そこで組織にとって決定的に排除対象になってしまう。ストーリ

ーの軸の一つはその線。

もう一つの軸は、彼女が殺し屋になった理由が家庭内の事情であって、そ
の鬱屈がずっと続いているらしいこと。結果、自暴自棄(ひどいアルコー
ル中毒だったらしい)を引き起こし、たまたま助けてくれた人間が「そん

な仕事」に繋がっていた人間だったという。この辺はありふれている。

(あくまで映画のストーリーとして)

二つの軸が絡まりながら進んでゆく。
 
こういう世界は今でもあるのかどうか。
産業スパイならいやほどいそうだし、政治的なスパイも相当数いるのでし
ょうが、ズバリ殺し屋となるとどんなものなんでしょうか。毒殺や毒殺未

遂をいくつもやってのけているらしい国のことをつい連想してしまいます.。

ここじゃあ、サイレンサー付きの銃と、やはり毒が中心。まぁいろいろあ

って、アイデア勝負でしたけれどね。

 
今や演技派女優として知られるジェシカ・チャステインが、「こんな役だ
ってワタシできるのよ、それに、やってみたいし」 なんて感じで選び、肉
体改造に取り組んだ(?)だけでなく製作にも加わったみたい。
男優陣と比べるとさすがに小柄に見えるけれど、彼女だけを見ている分に
は、けっこう鍛えたんでしょう、贅肉がそぎ落とされてそこそこ力強く敏
捷に見えるアクションなってました。
決して目新しいお話というわけではなく、スーパーウーマンというほど屈
強というわけでもないので、まあまあリアル。
その辺はいいと思ったのですが、ちょっと不自然だったのが、「組織」の
実態がよく見えないというか、規模感がわからなかったことかな。この映
画の表現では、うそ寒くなるような恐さは感じられなかった。いたって末
端でのお話ということかもしれません。

かの国の暗殺部隊のほうがよほど怖い。(って、較べ方がヘンか)

どうしてもそっちの方へ連想が向かうのは止められません。

 
予算が乏しかったのでしょうか、音楽がかなりつまらなかったですねぇ。
小さくないマイナス点と言うしかない。