20220210(了) |
『軽いつづら』/丸谷才一
1993年8月/エッセイ/新潮社/単行本/中古 |
(夕刊フジ 平成4年10月~5年3月掲載分から92篇) |
装丁・挿画 和田誠 |
<★★★★☆> |
寝るまえに、毎晩(≒毎朝)じゃないんですが、この小篇を3つ4つ読んで、 |
ヘェー・・・なんて思ったのち眠りに就いたりしてました。多分、ことっと眠 |
りに落ちている。といっても実はワタシは決して寝つきが悪いというわけでは |
ないんでね、入眠剤じゃありません、なくてもほとんど変わらない。 |
ずいぶんたくさん読んだ丸谷さんの本。もうあらかた忘れちゃった、かな・・・ |
ところがまだ「積読」がありましてね、上記のような読み方をしようと手に取 |
り、その通りにしていました。「積読」にはさらにまだ丸谷のもの、あります。 |
うんと軽くて、ほんとに短い文章。とはいっても、5ヶ月ほどで92篇が全部 |
でない、まだあるのだとしたら、殆ど毎日のように書いていたってことになる |
んじゃない?すごいな。ネタを見つけたら、ささっ、、、とやっつけちゃった |
んだろうね。 |
面白いものだらけ。手抜きですが、二つぐらいアップしようかな・・・ |
コロナがどうなるのかはわからないが、春には同窓会ゴルフがあるはずで、し |
かも今度は幹事の片割れ。ワタシャ前回はブービー賞だったのでやらされるの |
です。ま、正幹事のお手伝い。 |
で、面白いものをさておいてゴルフネタなんかどうかな・・・ バルフォア卿 |
についてはこのひとつ前の分からの続きになっていて、面白さじゃあそっちの |
ほうが上かもしれません・・・ |
守備範囲の広い丸谷さんとしても珍しいから・・・と思ったんですが、ヤメ! |
(ハハハ) |
ということで、一つ目は、
(「深夜の散歩」って読んだことあります・・・)
先日、テレビドラマの「ペリー・メイスン」ものを観たので、それにモロに |
繋がるミステリー本の話・・・ |
まあ、読書ってこういう面もあるわけだとわかってるけれど、こんな人でも、 |
そうなんだなあ、と。身につまされつつも、笑いました。 |
オチはメイスンじゃなく、ジェフリー・アーチャーの面白小説でしたけどね。
次は音楽ネタにします。珍しいんじゃないか、と思って。読んで面白がって |
くださる方がいたら、他人のフンドシなんですが、それでもウレシイ。 |
特にこのモーツァルトの23番のピアノ協奏曲は、ワタシ、猛烈に聴いた時 |
期がありました。どんな演奏でもいいというわけじゃない、相当選んじゃい |
ます、でないとこの曲の本質のようなものが捉えられない気がする。あるい |
は・・・演奏によって(!)すばらしい音楽に変貌する。 |
モーツアルトの音楽は、昔、「疾駆する悲しみ」なんて書いたエライ方がい |
て、恐ろしく有名になりました。その時の曲はおおむね長調で、この23番 |
のような、はじめっから短調の曲は悲しみがオーバーになってしまって、上 |
質な悲しみは「疾駆」しないんだってさ・・・ 考えてみりゃあ当たり前の |
話で、上手い表現だとわかっておればよかっただけで、そう気にすることも |
なかったんですが、長い間その言い草を恭しく戴いていましたネ。 |
いや、今でもこの協奏曲は知っているモーツアルトの作品の中でも最も好き |
な作品の一つだと思います。 |
このスターリンのネタも、変ったピアニストのことも、けっこうオモロイ。 |
モーツアルトのピアノ協奏曲は、20番から最後の27番までみな超のつく |
名曲揃い。すごい打率、もうパーフェクトなのです。 |
スターリンはちゃんとモーツアルトのこと、知ってたんやろかねぇ。そして、 |
この23番、どんな演奏だったんだろう。 |
これじゃ締めにはなりませんが、ここいらでおしまいにします・・・。 |
(以下はまえがきふうなもの)