休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

TVドラマ『ペリー・メイスン』2/2

20220126(了)

テレビドラマ『ペリー・メイスン』2/2

                    (5-8話)

 ティモシー・ヴァン・パタン監督/(デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン監督)
 マシュー・リス/ジュリエット・ライランス/クリス・チョーク/シェー・
 ウィガム/タチアナ・マスラニー/ジョン・リスゴーロバート・パトリック
 (2020年6月~米)DVDレンタル
 <★★★☆>

 

前回からの続きです・・・

(5)-(6)

f:id:kikuy1113:20220214233107j:plain

                     (弁護士)

 
弁護士事務所は資金繰りから存続の危機に陥り、ボスが悲しい死に方をする。
被疑者のための「ちゃんとした弁護士」も決められない。
教団の巫女は雲隠れ後、復活して被告の女性の保釈を勝ち取る。
教団は依然ストーリーに影響を与えるのだが、ミステリー内の役割は不明。
検察の論拠は状況証拠だけなのだが、策に優れ、弁護側もお手上げ。ただし、
警察の内部には怪しい部分も見え始める(前述しましたね)。
そんな中、なんとなんと、探偵メイスンが弁護士メイスンになる部分が(ほ
んとだったらもっと時間が要るはずなんやけどねぇ)描かれ始めるじゃない
ですか。いやいやいや・・・
突破口が見えたり隠れたりが公判と共に繰り返され、後半の半分が終了。デ
ラは八面六臂の大活躍だし、もともとの仲間の探偵も頑張っているんだが、
どうやら黒人巡査ポール・ドレイクが加わってきそうなムード。
ここからは書くのが難しいなぁ・・・

ブランチャードの音楽にね、深みのある音がどんどん少なくなってきました

・・・

 

(7)-(8)end

f:id:kikuy1113:20220214233246j:plain

            (被疑者/巫女的な女/その母親)

おかしなキリスト教の名前は「輝ける神の集い」と言った。
事件は実はこの教団とも無関係ではなかった。
観終わりました。
納得のいく解決とは言えない終り方でした。ミステリーはほぼ解かれるものの、
1930年代であるとはいえ、今風にちゃんとリアリズムに徹していたと言え
そうです。裁判で犯人がついに告白する、なんてことはない。
裁判シーンはあまり多くはなかったものの、非常に面白く、嫌味な検察側も、
正攻法の新参弁護士の側もぎりぎりの攻防で、すべて陪審員の方向を向いてい
る。そんな中、新人弁護士メイスンはどんどん力を付けて行き、特に最終弁論
なんか非常によかった。でも徒労に近かったけどね。
で、
ドラマの底流には本来の「弁護士ペリーメイスン」に繋がって行くよう、整合
性がとれるように進められてもいました。E・S・ガードナーの原作に対して
はどうなのか、もう原作を覚えていないのでなんとも言えませんが、テレビの
シリーズについちゃあ、しかるべく繋がっていたようでした。
検事の名がバーガーといってました。テレビの嫌味な検事の名が確かそうでし
たねぇ、思い出しましたよ。ガキの頃の記憶力ってすごい!

f:id:kikuy1113:20220214233401j:plain

    (インディ・ジョーンズじゃない、探偵メイスン)

赤ちゃんの死にざまがむごかったので、ジェイムズ・エルロイみたいなダーク
な感じを予想した時もありました。それが、終ってみれば、ガードナーの本の
あっさり味、に近づいちゃった。(5)-(6)のおしまいに、ブランチャードの
音楽が変ってきた気がすると書いたのも、案外当たっていたのかもしれません。
 
そうそう、その音楽!エンディングやエンドタイトルで、間違いなくあの昔の
テレビシリーズのテーマ音楽が流れました。全部じゃなく、メインテーマのメ
ロディ。特徴的だった頭の部分が飛んでまして、ちょっと残念な気もしました
けどね。カミサンには全く興味のないことなのに(スマホの奴隷として近くに
いましたが)、ワタシがわざとらしく大声をあげたところ、彼女のほうは(犬
コロみたいに)鼻じらんだようで、自室に入って行きました・・・
 
お話に関してはもう終ってます。はい、いつも通り、ダラダラ書きました。
昔のテレビシリーズを知っている方のほうが一層楽しめると思います。といっ
てもたいていもうジジイババアでしょうから、ワタシと似たような楽しみ方を
している方は多くはないかもねぇ。ともあれ企画の勝利。もちろん誰でもそこ
そこ面白いとは思います。

f:id:kikuy1113:20220214233529j:plain

バーがメイスンに扮したドラマは、始めは、、、
1957-1966とある。写真にはでっぷり太ったレイモンド・バーが写っている
のもあった。これは新シリーズで、80年代に入ってからのもの。NHKで放
映されたそうな。知らないや。両者の間に「鬼警部アイアンサイド」なんて
のがあったわけやね。こっちは少しだけ観ました。その音楽はクインシー・
ジョーンズの超有名曲。後年クインシーが名プレーヤーぞろいのフルバン
ドを連れて来日した時はラッキーなことにチケットをもらって聴きに行きま
した。勿論このテーマ曲も、テレビのイメージを壊さないようカッコよく演
奏してましたっけ。
古い「メイスン」をワタシが観たのはせいぜい1962年か63年ごろまででしょ
うか。
 
前回載せた広告写真には声優若山弦蔵さん(確か去年亡くなりました)の名
が載っています。ワタシが観た頃のメイスンの吹き替えは、間違いなく佐藤
英夫というかたでした。晩年は心臓の薬「救心」だかのCMでしか見かけなく
なった役者さん。ペリー・メイスンといえばこのかたの声なのでした。
もっとも、ずいぶん経ってから、若山さんの低音のほうが実際のバーの声に
は近かったとわかりましたけどね。

f:id:kikuy1113:20220214233638j:plain