20220126(了)
テレビドラマ『ペリー・メイスン』2/2
(5-8話)
ティモシー・ヴァン・パタン監督/(デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン監督) |
マシュー・リス/ジュリエット・ライランス/クリス・チョーク/シェー・ |
ウィガム/タチアナ・マスラニー/ジョン・リスゴー/ロバート・パトリック |
(2020年6月~米)DVDレンタル |
<★★★☆> |
前回からの続きです・・・ (5)-(6) |
(弁護士)
弁護士事務所は資金繰りから存続の危機に陥り、ボスが悲しい死に方をする。 |
被疑者のための「ちゃんとした弁護士」も決められない。 |
教団の巫女は雲隠れ後、復活して被告の女性の保釈を勝ち取る。 |
教団は依然ストーリーに影響を与えるのだが、ミステリー内の役割は不明。 |
検察の論拠は状況証拠だけなのだが、策に優れ、弁護側もお手上げ。ただし、 |
警察の内部には怪しい部分も見え始める(前述しましたね)。 |
そんな中、なんとなんと、探偵メイスンが弁護士メイスンになる部分が(ほ |
んとだったらもっと時間が要るはずなんやけどねぇ)描かれ始めるじゃない |
ですか。いやいやいや・・・ |
突破口が見えたり隠れたりが公判と共に繰り返され、後半の半分が終了。デ |
ラは八面六臂の大活躍だし、もともとの仲間の探偵も頑張っているんだが、 |
どうやら黒人巡査ポール・ドレイクが加わってきそうなムード。 |
ここからは書くのが難しいなぁ・・・ |
ブランチャードの音楽にね、深みのある音がどんどん少なくなってきました ・・・ |
(7)-(8)end |
(被疑者/巫女的な女/その母親)
おかしなキリスト教の名前は「輝ける神の集い」と言った。 |
事件は実はこの教団とも無関係ではなかった。 |
観終わりました。 |
納得のいく解決とは言えない終り方でした。ミステリーはほぼ解かれるものの、 |
1930年代であるとはいえ、今風にちゃんとリアリズムに徹していたと言え |
そうです。裁判で犯人がついに告白する、なんてことはない。 |
裁判シーンはあまり多くはなかったものの、非常に面白く、嫌味な検察側も、 |
正攻法の新参弁護士の側もぎりぎりの攻防で、すべて陪審員の方向を向いてい |
る。そんな中、新人弁護士メイスンはどんどん力を付けて行き、特に最終弁論 |
なんか非常によかった。でも徒労に近かったけどね。 |
で、 |
ドラマの底流には本来の「弁護士ペリーメイスン」に繋がって行くよう、整合 |
性がとれるように進められてもいました。E・S・ガードナーの原作に対して |
はどうなのか、もう原作を覚えていないのでなんとも言えませんが、テレビの |
シリーズについちゃあ、しかるべく繋がっていたようでした。 |
検事の名がバーガーといってました。テレビの嫌味な検事の名が確かそうでし |
たねぇ、思い出しましたよ。ガキの頃の記憶力ってすごい! |
(インディ・ジョーンズじゃない、探偵メイスン)
赤ちゃんの死にざまがむごかったので、ジェイムズ・エルロイみたいなダーク |
な感じを予想した時もありました。それが、終ってみれば、ガードナーの本の |
あっさり味、に近づいちゃった。(5)-(6)のおしまいに、ブランチャードの |
音楽が変ってきた気がすると書いたのも、案外当たっていたのかもしれません。 |
そうそう、その音楽!エンディングやエンドタイトルで、間違いなくあの昔の |
テレビシリーズのテーマ音楽が流れました。全部じゃなく、メインテーマのメ |
ロディ。特徴的だった頭の部分が飛んでまして、ちょっと残念な気もしました |
けどね。カミサンには全く興味のないことなのに(スマホの奴隷として近くに |
いましたが)、ワタシがわざとらしく大声をあげたところ、彼女のほうは(犬 |
コロみたいに)鼻じらんだようで、自室に入って行きました・・・ |
お話に関してはもう終ってます。はい、いつも通り、ダラダラ書きました。 |
昔のテレビシリーズを知っている方のほうが一層楽しめると思います。といっ |
てもたいていもうジジイババアでしょうから、ワタシと似たような楽しみ方を |
している方は多くはないかもねぇ。ともあれ企画の勝利。もちろん誰でもそこ |
そこ面白いとは思います。 |
バーがメイスンに扮したドラマは、始めは、、、 |
1957-1966とある。写真にはでっぷり太ったレイモンド・バーが写っている |
のもあった。これは新シリーズで、80年代に入ってからのもの。NHKで放 |
映されたそうな。知らないや。両者の間に「鬼警部アイアンサイド」なんて |
のがあったわけやね。こっちは少しだけ観ました。その音楽はクインシー・ |
ジョーンズの超有名曲。後年クインシーが名プレーヤーぞろいのフルバン |
ドを連れて来日した時はラッキーなことにチケットをもらって聴きに行きま |
した。勿論このテーマ曲も、テレビのイメージを壊さないようカッコよく演 |
奏してましたっけ。 |
古い「メイスン」をワタシが観たのはせいぜい1962年か63年ごろまででしょ |
うか。 |
前回載せた広告写真には声優若山弦蔵さん(確か去年亡くなりました)の名 |
が載っています。ワタシが観た頃のメイスンの吹き替えは、間違いなく佐藤 |
英夫というかたでした。晩年は心臓の薬「救心」だかのCMでしか見かけなく |
なった役者さん。ペリー・メイスンといえばこのかたの声なのでした。 |
もっとも、ずいぶん経ってから、若山さんの低音のほうが実際のバーの声に |
は近かったとわかりましたけどね。 |