休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

新聞に連載された小説「火の鳥」

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20200928(了)

小説『火の鳥 大地編』 1~70 
  (作)桜庭一樹 (画)黒田征太郎 (原作)手塚治虫
   朝日新聞/土曜日連載/2019・4~2020・9・26連載完

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日露戦争から説き起こされ、1930年に入ってからのきな臭い世情、終戦
までを、火の鳥(つまり不死鳥)の血、あるいは首でもって、合計、確か17
回だったかな、時間を行きつ戻りつしながら進んでいく物語。創造された特
異なキャラクターたち(中にはレギュラーの猿田彦お茶の水博士の顔をし
た猿田博士)みならず、戦争に絡んだ歴史上の超有名人何人もが欲ややむに
やまれぬ思いなどを絡めて、歴史のやり直し、改変を繰り返してしまう。タ
クラマカン砂漠だとか楼蘭だかとか、中国のさまざまな都市や満州なんかを
幾度となく行き来する。

 

70回ですか。単純に掛け算しても490日。よく読めたもんです。
だいぶ、ええ加減な読み方をしてきましたけど、とりあえず読んじゃいまし
た。一応毎土曜日の習慣になっていました。
ええ加減というのは、自分で作ったブランチを食べつつ、テレビ(今ならM
LBの中継など)を観つつ、新聞を読みつつだったから。しかもこの連載の後
半には、金曜日にですが、「ガリバー旅行記」の新訳の連載が始まり、やめ
ときゃいいのに、つい読み始めてしまった。理由というのはヘンですが、と
にかく疲れ始めちゃった。どっちかを職場に持って行くなんてことが度重な
ってしまいましてね。疲れたなあと思い始めていたものですから、驚くやら、
ほっとするやら。なんだか急転直下の終わり方でした。
 
でも、桜庭一樹さん、スゴイ想像力。
原作と書かれている手塚治虫の書き残した記述は、せいぜい原稿用紙3枚足
らずだったというんだもの。

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        (これは最終回のすみっこに載ったもの)

 

翌日27日には、作者と画家、そして手塚眞氏にインタヴューしたものを、
同じく1ページを費やして載せている。それは、、、これも職場で読むこ
とになりそう・・・

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火の鳥」はワタシは大学生のころからの付き合いでして、COMなんて
いうマンガ雑誌で知って、その後は時々単行本で読むというようなことを、
他の作品ともどもポツリポツリとやってきました。読んだものは大体残し

ています。かなりの量です。孫にでもあげますかね。本の装丁がもたない

か。

でも、さすがにこの20年ぐらいは離れていました。それが去年小説とし
て連載が始まりまして、つい・・・
新聞のそのページを四つ折りしたものを70枚。けっこうぶ厚くなりました。
ぐっと押さえても厚みが5cmぐらいあったんじゃないか。これ、どうする
かな。