休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

『サムライマラソン』

 20200818(了)

映画『サムライマラソン
   監督:バーナード・ローズ//佐藤健/小松菜奈/森山未來/染谷将太
   原作:土橋章宏
   音楽:フィリップ・グラス
   2019年製作/104分/PG12/日本/DVDレンタル
   <★★☆>

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江戸末期のどこぞの小藩(群馬県安中藩)でのお話。1855年のこと
で、日本での初めてのマラソン大会と言われる。
ぺりーが黒船とともにやってきて開国を迫ったことで、その小藩の城主
は文明ではかなわんから、せめて体力では負けないようと考えた。その
ために発案したのは藩を挙げての「遠足」、つまりマラソン大会。
15里とか言っていたように聞こえたが、史実では約30キロらしい。それ
でも帯刀して走るんだから仮装大会並でなかなかスゴイ。一応史実に基
づいてはいるが、それを小説化したものによっているんだそうな。
参加対象は小学生高学年ぐらいの年齢以上、50歳まで。武家扱いは基本
みな出場しなくちゃいけない。小藩なので人数は知れたもの。せいぜい
150人がとこかな。
報償目当てのほか、いろんな状況打破を要する事情を持った人々が紹介
される中で、特に中心的に見えるのは、江戸時代になってから代々その
小藩に住み着いている御公儀の隠密。
大会前半は割合穏やかに進行する。そうでした、「なんば走り」でした
ね。左手脚、右手脚をそれぞれ一緒に出す、あのへんてこりんな走法。
彼が中心的に見えるのは、彼が間違って江戸に伝えてしまった情報が、
このマラソン大会の折り返し後をしっちゃかめっちゃかなものに変えて
しまうから。それは彼が蒔いた種であって、それを懸命に収拾しようと
はするのだが、復路はマラソンプラス殺し合いが止まらない・・・
 
興味深いという面白さじゃなくて、けったいな面白さで笑いました。
田圃は収穫が近そうだったので秋でしょうが、山の中は緑がみずみずし
く、その中をかけっこする映像もとても美しかった。
映像に独特な個性があったのは、監督が日本人でないということもあっ
たかもしれません。
でも独特というなら、気になったことがあって、言葉がよく聴きとれな
いところが多かった。これも監督さんのせいかもしれない。スタッフが

質さなかったんだろうか。

 

そして、もろ苦手なものがありました。
音楽。
いやーまさかなぁーなんてはじめは思ってたんですが、だんだん確信に

変わってきたのです。ああ、フィリップ・グラスだ・・・なんでや。

映画ならぴったりしたものもあったので赦せますが、とにかくワタシは

苦手なのです。