休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『テルアビブ・オン・ファイア』

映画『テルアビブ・オン・ファイア』

20200630(了)
 サメフ・ゾアビ監督
 2018年製作/97分/ルクセンブルク・フランス・イスラエル・ベルギー合作
 原題:Tel Aviv on Fire/DVDレンタル
 <★★★△>

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〈映画.com解説から〉 パレスチナイスラエル人のサメフ・ゾアビ監督が、複
雑なパレスチナ情勢を皮肉とユーモアに包んで描いたコメディドラマ。1960年
代の第3次中東戦争前夜を舞台にした人気メロドラマ「テルアビブ・オン・ファイ
ア」。その制作現場でインターンとして働くパレスチナ人の青年サラムは、撮影
所へ通うため毎日イスラエルの検問所を通らなくてはならない。ある日、妻が
ドラマの大ファンだという検問所の主任アッシから脚本のアイデアをもらったサ

ラムは、制作現場でそのアイデアを認められて脚本家へと出世する・・・

 
イスラエル側でもパレスチナ側でも大人気のテレビドラマの撮影に関わること
になってしまったパレスチナ人サラムが、そのエエカゲンな「劇中劇」の脚本作
成に手を染める。安請け合いしてしまうも、アイデアが思い浮かばず自信のな
いサラムは、検問所主任でイスラエル人のアッシになんとなく頼ることになる。
イデアが受けたりもするんだが、テレビ局の方針にも翻弄されつつ、結局ど
んどん泥沼にはまり込んでいく。
ああいう話にのめり込む感覚がほとんどわからないんだけれど、長く揉め続け
てきた両側にまたがるストーリーだけに、下手は絶対できない。ところが両側
の「外野」が、物語の進行にどんどん口を挟みだし、どちらも無視できない状況
にはまり込んで、ブラックな笑いが際限なく生じることになる。エンディングが
刻一刻近づいてくるが、どうなりゃ丸く収められるのかわからないのは、現実を
見りゃわかるってもんで・・・
 
そもそもそういう話が作られること自体が空想の産物のような気がします。爆
弾みたいな話だと言えないこともない。
面白おかしいんですけどね、観終わったあとには、結局いつ終るとも知れない
現実に、気分的な絶句みたいなものを感じざるを得ない。
 
監督がパレスチナイスラエル人と書いてあって、見た目は我々には全く見分
けがつかない人びとなんだが、こういう(血の?)混じりようは少なくないんで
しょうね。
実際街の中にいっしょにいる。だから、映画を作れたりもするんだろうけど、解
決はいまのところ夢物語。ネタニアフさんが過半数を取れず連立政権になった
今も、多分。
人の交流は確かにあると分かったから、進歩じゃないかと言われても、ブラック
ジョーク以外の何物でもないのではないか。
 

パレスチナって、国際的には国未満なんでした・・・