休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ペーター・ハントケ

11/12(火)
以下のメモだけにしようと思ったのですが、これでは何のことかわから
ないかもしれんと思い直して、記事の写真を撮りました。

(記事優先)

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11/6(水)

毎回目を通している池澤夏樹さんの連載「終わりと始まり」。

知らないことばっかり・・・

 

ミソは、ペーター・ハントケノーベル文学賞のわけが分かったかもしれな
いということ。 
  「これはノーベル賞委員会によるペーター・ハントケの名誉回復なのだ。
  彼はずっと四面楚歌の状態にあって、それに耐えてきた。」
要は、旧ユーゴ紛争に関し、西側諸国もメディアもセルビアを悪者(弱体化
されるべきもの)にし、こっぴどい情報操作をやった。これに異議を唱えた
ハントケは総スカンを食うことになってしまった。
全然知らなかったが、今ではセルビアの振る舞いに「民族浄化」などという
レッテルを貼った米国の広告代理店の名(ルーダー・フィンという)までわ
かっているそうな。 「・・・」

 

日本の新聞もほとんど騙された。というか、現地の記者が実際に見て本当
のことを伝えているのに、本部は 「ロイターはそんなことは書いていない
!」と突っぱねるというようなことをやっていたそうな。
週刊文春なんかも、今回のノーベル賞や選考委員会をトンチンカンだと揶
揄しているから、やはり騙された口。いや他にもありました。“ヨーロッパ
がメインという形に戻っちまった”と、朝日に書いている方もいたなぁ。

この情報操作に引っかかってジェノサイドを信じてしまった有名人もいるが、
NATO空爆にしっかり反対した有名人もいる。(それぞれ名を挙げている)
ハントケはそれでさんざんな目に遭った。
今はどうなんだろう、ノーベル文学賞の選考委員会だけがわかっている話
か?そんなことはないだろうが、NATO関係は認めまい。たぶんアメリカも。
ならば、ハントケの名誉回復を望む側は結構劣勢なのではないか・・・

黙っているよりは、ちゃんとほじくり返さないといけない感じがします。


ヴィム・ヴェンダースの映画『ベルリン・天使の詩』の脚本を担当したのが
ハントケだそうで、この論の後半はその映画の中身をハントケのスタンスに
結び付けて書いている。これについてはワタシにゃいまいちピンとこない。
でも、
   広告宣伝が世論を誘導し、爆弾とミサイルがそれを実現する。ユーゴ
  で実験され、イラクで実証され、今の世界の日常になっていることだ。
   それらはすべて政治に属する。
   政治に対して文学に何ができるか、ペーター・ハントケはそれを身を
  もって訴えた。二十年を経た後のノーベル賞受賞は文学者としての彼を
  顕彰するものだ。

信用したいと思いました。
チトー元大統領の罪をかぶせられる形で、セルビア一国が非難の矢面にた
ってしまったという構図。それもいま‘流行り’のフェイクニュース的なものが
発端だったらしいという。絶対正しいという確信はありませんが、それに近
いものを感じた次第。
まあこの紛争に関して、進んで興味を持って読んだりしたことがないのです。
なので、恥ずかしながら、ほぼ偶然理解できる説明にあたった気がするので
す。これが間違いだったときは・・・まあ、今考えてもしゃーないネ。

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