休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ズレ、、、世代間ギャップに近い言葉系のこと

(言葉の話)

 アップする時間が真夜中を過ぎていると(て、いつもですけどね)内容に

 よっては結構ひるんでしまう、あるいはアホクサと思いがちなんですけど

 ね、、、

   

 

いきなり、「・・・ネットで話題になっていた」というのがワタシにはわか
らないことではありますが、この天声人語の内容、正直、かなりショッキン
グでした。
パソコンなどへのメモの類には、省略しがちな句読点。
ワタシにとっては、それはひとえにメンドウクサイという理由だったのです
が、こんなふうな「イメージ」どころか、え?冷たい? とかね、かなりはっ

きりした感覚の表明に出くわして、あっけ、脱力。果たして、現代人(とり

あえず若者)はホントにこんなに「繊細」なの?

 
例えば、ワタシが韻文や詩をどちらかというと苦手にしているのも、案外そ
んなところに顕れているのかもしれないなぁ、なんて、即座に連想してしま

いました。言葉に興味はあっても、自分がそこそこ鈍感であることは若い時

から感じていましたけどね。

歴史や時代、受けた教育や読んだものなんかも関係しているかも・・・
便利さは百も千も承知しつつ、意図的にスマホ、持っていませんし・・・

(持っていないことで、ほとんど人間じゃねぇ!みたいな扱いをされている

・・・と感じてしまう瞬間をちらほらと経験しています、妄想ではないと思

います)

空いた時間の大半それをさわっているカミサン見ていると、LINEで使われが
ちな文章より、その通信機器の奴隷のように見えるほうがよほど気になりま
すし・・・ね。
 
えー、その辺で止めておきましょう。

映画『ハウスバウンド』

20240308(了)

映画『ハウスバウンド』

 ジェラルド・ジョンストン監督/モルガナ・オライリー
 2014年製作/107分/PG12/ニュージーランド/原題:Housebound/DVDレンタル
 <★★★△>

「ブラックライト」の時にカミサンが借りた物。ニュージーランド製。
家庭に、田舎に、我慢できずに腹を立てぶつかり、家を飛び出したはねっかえ 
り娘。目つきが鋭く、いたって気が短い乱暴もの。顔つきも(化粧も)きつい。
若そうながら年齢不詳。もっとも、良くも悪くも度胸はあるみたい。
 
しかし、事件を起こした結果、保護観察になり、実家へ戻され軟禁状態同然に
なる。7か月間は基本家の周りから外へは出られない。発信器を付けられてい
て、たまたま近くに住む監察官(⁉)が監視している。
 
ところが、実家というのが、以前に女の子が惨殺されたといういわく付きの建
物で、それかあらぬか、家の中ではまるでお化けがいるような現象が再々起き
る。保護観察の彼女は、なんと監察官も巻き込んで調べ始めることになってし
まう。まずはお隣の男がえらく怪しい・・・
 
見えているキャラは、本人と母親と継父、観察官、お隣の男、心理カウンセラ
ー、警官二人、ぐらい。見えないキャラは、、、言うわけにはいかないですね。
 
このはねっかえり女が主役。登場した時のヤバさは相当なものだったのですが、
そんなキャラの彼女が探偵役にシフトしてゆくというのはなかなか新機軸かも
なぁという感じでした。
全体的には、ちょっとタガが外れたような、コミカルなテイストが漂っていて、
そのことが、幽霊現象やその先へ、無理なく進んで行くエンジンの一つとして
働いていたように思います。
 
ジャンル的にはこれまでにもあった気はしますが、肌合いがワタシには珍しい
感じだったからでしょうか、ご都合主義やパロディなんかがいろいろあっても、
十分楽しく観ることができました。

 

ジャンルとしてはまあまあ近いと言えそうな作品を思い出しました・・・
2015年ごろのオーストリア・スイス合作映画『吸血セラピー』というふざけ
たタイトルの作品をメモしていて、レンタル屋に頼んだら、確か取り寄せは
できないと言われた。DVDはダメなんだろうが、ネットでは観られるかもし

れないと思ったまま放置しているわけですが、まぁこんなのばかりになっち

ゃいました。

(また書いてしまった・・・)

「犬の糞尿譚 + α」

散歩系のメモ

 
このごろの犬の散歩のことと、散歩中に気になったことなどのメモを、適当
に繋いでみようと思います。
 
散歩と言えば、まず相棒の犬のことから・・・
体重8.4~8.5㎏のやや小柄な柴犬(メス)で、食事と寝るときは家の中に
入れ、それ以外の時間は外(小さいドッグ・ランふうでしょうか)に出してい
ます。茶色のいかにも柴犬という容姿だと思います。散歩は一日一回、とにか
く欠かさぬように。ご近所のオッサンは(やはり柴で)必ず二回はいってます

ねぇ。散歩の時以外は常に家の中なんだから、ウチのは一応負けてないよな、

ってことにしています。

 

散歩 行きましょう。
 
犬の小便を長年かけられ続けたせいで、酸化して交通標識や電信柱が倒れてし
まった例を取り上げて、散歩時には水を携帯して小便にかけるのが飼い主とし
て正しい態度であろう、とテレビの番組で言われているのを観たことがありま
す。番組の内容もレベルも忘れてしまいました。
オスは確かにかけますから、金属なんかは傷みやすいかもしれませんね。犬は突
っ立っている棒の類をことごとく臭いを嗅ぎたがり、それにマーキングをした
がります。もちろんメスも臭いは嗅ぐし、マーキングのための小便はオス同様かけ
たいらしいのだが、幸いなことにしゃがむというスタイルだし、それだと体の
構造上立ったものにはかからない。道路やあまりありがたくない(はずの)雑

草に降りかかる。ラッキー、これならかまわないだろうと勝手に思っているん

だが、どうなんでしょう。それとも、それもマズイのかな。

雑草にとっては、あれは新鮮過ぎて毒にはなっても栄養にはならないんじゃな
いか。ウチでもかけられた草は枯れたりしおれたりてますしネ。
さらに、大きなペットボトルを持って散歩するのは正直つらい・・・

マメに水をかけている人をたまに見かけます。まぁ少数派ですね。いたって適

当な水のかけ方。でもえらいなぁ。

あの犬たちは、みんなオスだったっけか。ちゃんと見てないや。
ウチの例でいうと、一度の散歩中、20回やそこいらの回数はしゃがんでいるも
のの、ちゃんと出ているのはせいぜい始めの6~7回だね。その後は出してい
るつもりなんだろうが、格好だけ。タンクが空になっているにもかかわらず、
擦り込まれたサガ(テリトリーのため)なのだろう、やめられないに違いない。

こっちも(どうせしゃがんでも出ないんだから無駄だろうと)無理やり引っ張

る、なんて無碍ことはしないようにしていますがね。

        (恥ずかしながら、これウチのコの脱糞姿)

さすがにウンチは回収し、自宅の汚水口に流します。
子供のころに犬を飼っていた時は、散歩は家族で分担していましたが、誰も糞
の始末のための袋や道具なんて持って出ませんでしたね。よそ様もそう。夜は

一定時間本当の外に放すなんてこともしていたから余計にですが、糞は基本

ったらかしでした。

時代は変わり、今はそうはいかない。自分としても放置できなくなっちゃった。
でも、夜中に散歩するヒトなんだろうと思いますが、道路わきに堂々と糞を転

がしたまんまなのをしこたま見つけます。昔のことはさておいて、えらそうに

腹を立てます。

今じゃ犬がしそうなところには悉くと言っていい、貼り紙や看板に糞の始末の
ことが書かれているんですけどね。
替わってワタシが回収してあげる、なんてことはしません。どういうものか出
来ません。
(穏便な言い方をするなら)小スコップでもって、溝などの邪魔にならないと
ころへ「移動」させたりするのがせいぜい。実際は雨で案外速やかに流された
り風化したりするのですが、奈良公園みたいに糞虫がたくさんいるわけでもな

い。生々しい状態であるうちは、わけもなく(って、わけはあるはずです)イ

ヤなのです。

  (立て看板や貼り紙の例 こんなもんじゃない、じつにいろいろあります)

 

 

話はちょっとそれて・・・
上記糞と同列にしていいものかどうかわかりませんが・・・
どの散歩コースを採っても必ず相当数見つけるのが、ビン・缶・ペットボトル
のポイ捨て。もちろんプラスティックの包装もそう。たばこの吸い殻なんかは
夥しすぎて怒る気にもならない。
犬の糞入れの袋の底にポリ袋を2-3枚常備するようにしています。ビン・缶・
ペットボトルを見つけたら拾い、途中に捨てられそうなところがあれば捨て、
なければウチまで持って帰って分別する、なんていうようなことをやってしま
います。悉くというほどじゃありませんけどね。基本散歩は楽しみたい。
道路わきの植栽の中なんてのにも多いが、幹線道路の公園状になった中央分離
帯が散歩コースの一つにありまして、ここへのポイ捨てのすさまじさたるや。 
それも、このごろ溜まり方のスピードがスゴイ、ほとんど異常。
ああ日本人て相当レベルダウンしてるなぁ、なんて感慨を持ちます。ホントは

そんなに変わっちゃいないのかもしれません、(捨てる)モノがただ多くなっ

ただけ。

 
拾っても拾っても・・・
ワタシが拾ったって無意味、なんて考えても精神衛生上よろしくない。
ま、今日もムカつかないように、と、ポリ袋を持った散歩は続けます。

 

 

現在サクラはここらへんじゃあ、平均的には五分咲き前後ですね。
ウメは満開。モクレンも(白いのも紫のも)満開です。
灌木では、ネコヤナギとボケがやはり満開。

          (ボケはこんな感じ)

 

シマノフスキ&タンスマン;ピアノ協奏曲

好きな作曲家のカップリング

20240222(了)

シマノフスキ/タンスマン;ピアノ協奏曲

(1)シマノフスキ交響曲第4番「協奏交響曲」 Op.60

  ①Moderato. Tempo comodo 10:56

  ②Andante molto sostenuto 8:38
  ③Allegro non troppo,ma agitato ed ansioso 7:07

(2)タンスマン:2台のピアノのための組曲

  ④Introduction et Allegro 4:32

  ⑤Intermezzo(Lento) 3:34
  ⑥Perpetuum Mobile(Presto possibile) 2:19
  ⑦Variations,double fugue et finale sur un thème slave 11:53
 
  ピオトル・ヴィヤトコフスキ指揮/ルブリン・フィルハーモニー管弦楽団
  アンジェイ・ピクル(ピアノ)、エヴァ・ウォラク=モシンスカ(ピアノ、④-⑦)
  録音:2000年10月、2001年1月/ルブリン国立フィルハーモニー・コンサートホール
   /ポーランド/Tot.48:57
  2001年/CD/協奏曲/DUX/(ポーランド)/輸入/中古
  <★★★★>

 カロル・シマノフスキ(1882-1937)
 アレクサンドル・タンスマン(1897-1986)
この音楽の質の全く異なった二人のポーランド人作曲家の曲が並んでいるの
が、このアルバムのミソでしょうね。珍しいじゃん!と見つけたアルバムで
す。
どういうわけかワタシはどちらも好きで、色々聴いてきました。重いシマノ
フスキが先。粋なタンスマンはまだ続いている。
 
シマノフスキは常に民族音楽(といってもショパンが多用した北部のもので
なく、南部のもの)を取り入れながらも、初めはドイツ音楽、次にはドビュ
ッシーのような印象派、そして最後は民族音楽と独特の緊密に組まれた和声
を合体させて、キレと重量感がある音楽を作った。不幸不運も重なって長く
活躍ができなかったのがいかにも惜しい作曲家。
一方ののタンスマンも民族音楽とは縁が深かった作曲家ではあるけれど、特
徴的なのはやっぱりフランス愛/パリ愛ですね。はじめはストラヴィンスキー
に影響を受けたものの、ラヴェルオネゲル、そして誰よりミヨー。その後
シェーンベルクとも親交をむすんだものの、「そっち」には進まなかった。
 
タンスマンのこの2台のピアノとオーケストラのための組曲WIKIに載って
おらず、聴くのも初めて。編曲ものなのかも。ライナー、読むしかないかぁ。
これは組曲というよりは協奏曲。もう、もろミヨーの影響(まぁそれだけじ

ゃないんでしょうが)でございという曲で、運転中、ニヤニヤしてしまいま

したね。

ミヨー独特の素っ頓狂さ、ハチャメチャさはないけれど、それ以外はオケの
音色やフレーズなどは、初めて聴いたら誰もがミヨーと言っちゃう。余情も
よかったし、シンコペーションなんてのも入って、オシャレでもあったね。
ミヨーの交響曲(結構好きなんですが、どの交響曲もいわば金太郎あめみた
いなんだ!ハハハ)で聴いたような感じもいろいろあった。
それから、第4楽章が極端に長くてね、楽章の構成というより協奏曲がもう
一曲余分に入り込んでいて、劇中劇みたいな、ちょっと変わっていた・・・
って、協奏曲とは謳ってないんだから、変わってるもクソもないもんだけど
さ。明るくてチャーミングな曲でした。
 
 
順序が逆ですが、タンスマンとはきっと合わないだろうと思ったシマノフス
キ晩年の4番、別名「協奏交響曲」。交響曲とあるが実際はピアノ協奏曲だ
ね。これまで知っていた演奏は下のジャケット写真のもの。

ここでの密度の濃い冴え冴えとしたオーケストラルサウンドこそ、名曲『ス
ターバト・マーテル』に通じるものだと思ったものでした。
ところが、今回のアルバムの演奏は、妙に明るく軽みすらある。そして美し
い。民族色はそんなに濃く感じない。慣れてくると、こういう演奏もアリな
んだなぁと思えてきました。次のタンスマンの曲と釣り合う演奏にしたんで
しょうか。あるいは録音によるのかもしれません。少し甘目でね。でもアリ
でした、これはこれでよかった。やはり名曲。
 
こんなところです。どちらかというとタンスマンを聴くつもりだったのに、
しばらくシマノフスキを聴いていませんでしたので、続けて何か聴いてみた
くなりました。気になるピアノ曲もあるのですが、まだ仕入れていませんし、
あるものを何か、車に持ち込むことにしましょう。
 
 
これを持ち込んでみました・・・ 久々。これもすばらしい!

 カロル・ストリージャ指揮、ポーランド国立カトヴツェ・フィルハーモニー
 K・A・クルカ(vn.)、R・ラソツキ(vn.) 1998年、Naxos (8.553685)
 
 このCDはいわば3つの協奏曲です。いずれも1楽章スタイルの。
 1番がきわめて濃密な幻想的雰囲気(惹句には神秘的とある)横溢の傑作。
 ワタシが特に好きなのは、全奏でのオケの音色。これこれ!シマノフスキ
 特の、なんと表現していいのかわからない色彩。惹句だと「無調の中にもえ
 も言われぬ神秘が立ち昇」るとあるのがそのことだろうと思う。なるほどな
 ぁ。2番ともう一曲は、いい曲なんですが、先祖返りとでもいうか、民謡・
 民族音楽の色合いが強く出ていて、楽しみ方が少し違う。
              第1番<★★★★☆>、 第2番<★★★★>

 

映画『ブラックライト』

20240305(了)

映画『ブラックライト』

  監督:マーク・ウィリアムズリーアム・ニーソン/エイダン・クィン
  2022年製作/104分/オーストラリア/原題:Blacklight/DVDレンタル
  <★★★>

アメリカ映画かな。 違った、オーストラリア映画でした。
FBIの裏街道を歩いてきて、もはや超ベテラン。極秘任務として潜入捜査を
やっている人間を助けるのが仕事。裏稼業。そういう場合もフィクサー
いうんですね。結果的には国やFBIのためにならない人間や状況を排除する
というようなことのよう。
 
ベトナム戦争で犯したミスのためにその仕事に入ってしまって、つまると
ころそのミスをずっと引きずって来たみたい。で、今や孫もいて、オジイ
チャン。ハードな仕事だったために、家族をないがしろにしてきたもんだ
から、せめて孫には尽くそうと考えている。
そんな時、現在のFBIの暗部に疑問を持った若い同僚が、孤軍奮闘、情報を
明るみに出すべく動き始めたら、それをもみ消そうというする陰の部隊が
迫ってくる。

そうしたことを、このベテランも知ることになり、調べ始めるというよう

な流れ。

他に出てくるのは、このベテラン職員の娘と孫、彼とは因縁のあるFBI長官。
長官のそばに影のようにいる職員。若い同僚が情報を伝えようとする新聞
社の女性記者。あとは、話に出てくる初代FBI長官フーバー・・・

 

幕開けは、人気のある若い女性政治家が集会で政府批判をぶち上げたあと、

車にはねられて殺されるところから。
巨悪なるものが案外お粗末で、突っ込みたくなるところは多かったものの、
普通に楽しめました。見どころは、やっぱり主役が「オジイチャン」であ
ることやね。頭の働きも体の働きも、キレがとぼしい。画面が途切れるよ
うになるのもその表現かも。
あるのは経験やテクニックの引き出しの多さ。果たして、真実にたどり着
き、悪をくじいて家族を守ることはできるのか・・・
 
そうそう、FBIを「こんなふうに」描けるもんなんですねぇ。
例えばフーバー長官ゆかりの方々なんか大丈夫なんかいな。
オーストラリア映画だから?
 
リーアム・ニーソンだけでなく、ニコラス・ケイジブルース・ウィリス
の新作DVDがまだ毎月のようにレンタル屋の新作コーナーに並ぶ。ちゃん
とチェックしているわけじゃないけれど。この状態、随分長いと思う。
ウィリスなんて、もう引退というか、出ないと宣言してだいぶん経つのに、
なんだかんだと見かけている感じ。ジェラルド・バトラーも彼らに準ずる
かしらん。大半B級と言っていい作品のようです。ま、よくは知りません。
ワタシ自身はというと、彼らの作品は特に嫌いってわけじゃないのだけれ
ど、週1作のペースでDVDを観る中には、なかなか入ってこないのね。ど
こか、芯を外したようなものを観たくなる傾向があるのです。(彼らのも
そうなんだけど)その尺度はうまく言えないのですけどね。
考えてみると、音楽の聴き方も、そうした傾向があるかもしれないです。
 
さて、今やネット関係でないと観られない作品が増えてしまって、DVDで
観たいものを選ぶのは何度か書いているように結構大変(嘘。安直に選ん
でます)なんだけれど、彼らの出演作は、どういうものか、たいていまだ
DVDで観ることができるようです。なんとなくその理由はわかるような気

がするのですが、気がするだけでうまく言えそうもない。どなたか、わか

りやすく説明してほしい・・・

(なんてね)

シェリル・ベンティーン シングズ・ワルツ・フォー・デビー

マンハッタン・トランスファーの歌手をソロで

20240304(了)

シェリル・ベンティー

 シングズ・ワルツ・フォー・デビー

  シェリル・ベンティーン(vo.)、ケニー・バロン(p.)、レイ・ドラモンド(b.)
  録音:2004年4月、ニューヨーク
  2005年/CD/ジャズ・ヴォーカル/キングレコード/邦盤/(Paddle Wheel)/中古
  <★★★☆>

マンハッタン・トランスファーを5枚分聴き終わったら、中の歌手も聴いて
みたくなって選んだアルバムです。
リズムセクションはドラムレス、非常に品のいいピアノに支えられて、歌も
きわめて品がいい。マンハッタン・トランスファーの時にも、べンティー
さんは最も地味な存在だった気はするけれど、これを聴くと、とても正確な
歌唱でグループを支えていたみたいな感じ。実際にはソロもしっかり取って
いたいたけどね。でも、もう一人のキーキーキャーキャーと派手だったりコ

ミカルだったりしたジャニス・シーゲルと比べたら、タイプはあまりにも違

ってました。

 
すべてスタンダード・ナンバーで、ワタシでも知らない曲はありません。
ミディアムテンポのままのものなんか一曲ぐらいしかなく、それ以外はスロ
ーテンポにアレンジしている。
歌い方も地味もいいところですが、とても安定したもので、それが新鮮だっ
たんでしょうか、「スイング・ジャーナル」選定のゴールドディスクに選ば
れ、ついでに録音までも賞を獲っている。
さもありなん。

ビル・エヴァンスで有名な「ワルツ・フォー・デビー」は最後に入っていま

した。

 
ソロアルバムはこれが初めてなので、他のタイプのものもチャンスがあった
ら聴いてもいいな。
でも次はジャニス・シーゲルですか。

「マン・トラ」としては、ベンティーンさん、ジャニス・シーゲルと一緒に

なって、キーキーキャーキャーという声もちゃんと出していたんだなぁ。ち

ょっと不思議な感じ。

 

映画『デスパレート・ラン』

20240228(了)

映画『デスパレート・ラン』

  フィリップ・ノイス監督/ナオミ・ワッツ
  2021年製作/84分/G/米/原題:The Desperate Hour/DVDレンタル
  <★★★>

数か月前に一家の大黒柱を失い3人の母子家庭になった一家。
小学生の女の子はそうでもないが、高校生の男の子はショックから立ち直
れておらず、不登校一歩手前。母親は、子供も自分も扱いかねている。
ある朝、女の子を送り出し、起きようとしない男の子を起きて登校するよ
うに言ったあと、自分は近くの山道へ走りに行く。
スマホ(という言い方は正しくないかもしれませんが)を縦横無尽に使い
こなしつつ、のべつ幕なしにいろんな連絡をする、その返事を受ける。音
声・文字・映像、なんでもござれ。(ワタシには――時代遅れも甚だしい
ですが――無縁の行為です・・・) ま、彼女の動機の大半は子どもがら
みで、わかることはわかりますけどね。
 
で、突然情報が入り、学校で発砲事件が発生したという。元々精神的に追
い詰められている彼女は、まさにパニック。
いったいどれだけ遠くまで走ってきていたんだ!と思わせます。そのあた

り、引っかかりますが、情報の内容により走って現場や避難所に向かおう

とする。

ところが、走っても走ってもなかなか目的地に着かない。左足首をくじく。
あとではこけて頭を打って朦朧状態になったりもする。
間断なく携帯を操作しているうちに、悪いことに、子どもが関わっている
かもしれないと思わせられるやり取りがあり・・・

とまあ、そんなシチュエイションものです。さらにヒートアップして行き
ます。ランニングとスマホ、それだけ。
顰蹙を買うかもしれませんが、ワタシはスマホに触りっぱなし、ってのは
正直嫌いです。ですが、ここでは、始めこそワタシの不興を買っていまし
たが、「そら、アカンやろ!」という行為が役に立ってしまうのです・・・ 
 
ワッツさん自身も加わって、製作者の数がとても多いので、おそらく低予
算なんでしょうね。
アメリカの銃社会に一石を投じた作品でもあったみたいで、最後にわかり
ました。もっともそれについては、ちょっと付け刃的な気もしましたけど。