休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ニューヨークタイムズでのトランプさんの総括

20200911(金)

安倍首相のいろんな総括が、毎日のように載っていて、ついつい読
んでしまいます。
今度はトランプさん。以下は9月4日の新聞で、実際にニューヨーク
で載ったのは、2週間も前の8月27日。

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ニューヨークタイムズトーマス・フリードマンさんのコラム、これ
も面白く読みました。
要するに何が言いたいかよくわかったってことになりますか。
これ読んでいると、トランプ大統領の取り巻きたちも、地位や権威や
実入りが大事なイエスマンばかりなのだろうと当然思う。
ならば彼に同調する国民て、同じ穴のムジナなの?てことを考えざる
を得ない。「アホでもなんでもいい、人種差別なんか知ったことか、
世界なんてどうでもええ、ワタシらの利益さえ守ってくれればいいん
だ・・・」を受けたポピュラリティ。
中国にとってはバイデンさんよりはるかにトランプさんのほうがいいと
いうのも、なんだかなぁ、、、
ともあれ、トランプを大統領に担いでしてしまった国として、言うべ
きことより、やるべきことがやたら多いと思いますが・・・
 

年末には大統領はどうなっているでしょう。もうすぐです。

 

以下は今日(もう昨日になりました)。

トランプさんのコロナに対する発言、実は・・・

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半年も前の感じ方を、今頃発表して、なんなんだろうと一瞬思いました。
いや昨日か一昨日からネットだったかTVだったかでみききしていました
けどね。
これは、どうせ大した効果はないだろうが、「普通の感覚もちゃんとあ
った上での発言だったんだ」と知らしめれば、ちったぁ大統領としての
立場に同情してくれるやつも出て来るやもしれんだろう・・・狙って損
はなかろう、なんてこと?

 

 

 

20世紀フランスの木管三重奏集

これ、オレの葬式の時かけてくれへんか?

とカミさんに言った・・・

 

20TH CENTURY FRENCH WIND TRIOS

20200830(了) 

20世紀フランスの木管三重奏集

(1)ジャン・フランセ : ディヴェルティスマン(10:12) ①-④
(2)ミヨー : ミッシェル・コレットによる組曲 Op.161b (8:50) ⑤-⑫
(3)カントルーブ : Rustiques(16:00) ⑬-⑮
(4)タンスマン : Suite pour Trio D'Anches (11:45) ⑯-⑲
(5)イベール : Cinq pièces en trio(7:32) ⑳-㉔
(6)ピエルネ : Bucolique variée (7:57) ㉕
(7)ミヨー : パストラーレ(田園曲) Op.147(3:49) ㉖
(8)オーリック : 三重奏曲(11:35) ㉗-㉙
 
  THE CHICAGO CHAMBER MUSICIANS
    Michael Henoch(オーボエ)
    Larry Combs(クラリネット)
    William Buchman(バスーン)
  録音:1997年10月&12月、WFMT Chicago、Tot.78:35
  CD/室内楽/Ⓟ&ⓒ1998 Cedille Records/輸入/中古
  <★★★★△>

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なんでこういうの、聴いてみたいと思うようになったんですかねぇ、年齢
と関係はあるんでしょうが、実際のところ自分でもよくわからない。
 
4ケ月ちょい前に、これと似たような内容の、フランスの名手たちによるす
っばらしい録音(20200414にアップしています)を楽しんだばかりなのに、

つい、手が出てしまいました。重複は半分以上で、(1)(2)(5)(7)

(8)。

名手たちのしゃきっとした演奏で、なにが不満なのかと問われると困る。
不満はないのです。ダブっていない3曲が聴いてみたかった・・・
とりあえずそんなところです。
それにしても、これだけ重なるってことは、リード木管の三重奏となると、
曲が潤沢にあるジャンルというわけじゃないんですね。
さて、、、重複しなかったものを書き付けてみます。
 
(3)あの「オーヴェルニュの歌」のカントルーブですよ。オーヴェルニュ
以外のものを聴くのは初めてかもしれない。しかも雰囲気が、それをもろ
に思い起こさせる。途中じゃあ、聴いたようなメロディさえ出てくる。
⑬Ⅰ.Pastorale その第一曲はほのぼのと田舎っぽく、朗らかで滑稽味が
強い。
⑭Ⅱ.Rêverie 第二曲は物憂い調子が主で、オーヴェルニュで言うなら、
女の子の憂鬱や哀しみを湛えた抜群に美しい曲がいくつかあったけれど、
記憶ではこんなメロディはなかったと思う・・・と、出て来ました。覚え
ているメロディが二つばかり。
⑮Ⅲ.Rondeau a la française 第三曲はアレグレットぐらいの、ちょっ
ととぼけた感じの快活な終曲。
各曲がさっと終わらない、短すぎないのもよく、楽しめました。
ちょっと控えめになりましたね。実はものすごくいい曲でした。
 
(4)次はタンスマン。これも大当たり!
⑯Ⅰ.Dialogue ⑰Ⅱ.Scherzino ⑱Ⅲ.Aria ⑲Ⅳ.Finale
カントルーブと比較すると、和声がなにやらちょっとだけ複雑なった(≒新
しくなった)感じでしょうか。⑯⑱では独特の物憂い調子で、これはこれで
絶品!!! ⑰⑲になるとそう(新古典、かな)感じます。また⑲Finaleの最後
のしんみり具合がものすごく利いてます。
フランス人になり切ったかのようなポーランド人として、フランスを謳った
アルバムに堂々と入っていて、違和感もちろん皆無、むしろこのCDの核を
担っているかのよう。
 
(6)あまり好きだと思ったことがないピエルネです。このアルバム内でも
選曲としては最も地味な曲だったかも。人によるでしょうが。
㉕Bucolique variée 意味は分かりません。4つぐらいの部分に分かれて
いるも続けて演奏される。緩急緩急緩。音楽の流れはとても自然で、やや
鄙びた感じ。個性がちょっと乏しい気もするけれど、案外テクニカルな作
品かもしれない。ともあれ、このアルバムに選ばれたのは、バランス的に

とてもいい感じだったからなんでしょうね。

 

重複曲もざっと触れておきます・・・
 
(1)ひょうきんさや諧謔味のフランセ。違った拍子の組み合わせも楽しい。
現代音楽としては古臭いのかもしれないけど、先の時代には拾い上げられ
れるんじゃないかと思わぬでもない。実に楽しいディヴェルティメント。
(2)このミヨーはワタシの中では『ルネ王の暖炉』同様名曲。(7)のい 
かにも牧歌的なパストラーレも印象的フレーズ(小鳥か何かを模しているん
だろうか)が耳について忘れがたい。

(5)ミヨーの(2)と同系統の作品。朗らかで品のいいディヴェルティメン

ト。

(8)映画音楽でも結構知られたオーリックですが、ここに集められただけ

のことはある。掉尾を見事に締めている。

 

フランソワ・メイエ(オーボエ)、ポール・メイエ(クラリネット)、ジルベール・オ
ダン(バソン)のもの(BMG盤)では、(1)(2)(5)(7)(8)のほかに、
トマジとフローラン=シュミットが入っていました。トマジのも名曲!それか
ら当盤の(5)(7)(8)はBMG盤では逆に盤の前半に置いてありました・・・
 (レ・ヴァン・フランセ という緩いグループ名で括って、いろんなアーティ
  ストをいろんな組み合わせでいくつものアルバムを作っている。)
録音はフランスの上記の名手たちのアルバムのほんの1年前だから、ほとんど
変わらない、似たような出来だと思えます。あえて言うなら、このシカゴ盤は
広めのホールで奥行き感があり柔らかいのに対し、BMG盤は、楽器ごとがもっ
とクリアで色彩を感じますね。

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そのBMG盤を一通り聴いてみました。
レ・ヴァン・フランセ盤はフレーズ一つ一つがとてもくっきりして明るく若
若しいのに対し、当盤では全体に柔らかく、流れを重視しているというよう
に聞こえました。このザ・シカゴ・チェインバー・ミュージシャンズという
団体も個々のミュージシャンも名は存じ上げないが、BMG盤の有名ソリスト
たちの妙技に引けを取らない手練れたちだと思いました。
両者共に優れた演奏でありアンサンブルだったので、曲の素敵さもそれぞれ
の良さが出たものというしかありません。贅沢なことです。
 (You Tube ではこんな―アルバムの意図がある―聴き方はできないと
  思うのですが、如何・・・ 自分でコンピレーションをやれ?そこま
  で暇じゃありません)

「一強」リーダーの実像 &「拝啓 安倍昭恵様」

9/7(月)

台風10号は予想通りのコースを取って、今は朝鮮半島の東・・・
もう、いったんは日本海に出て、また朝鮮半島に再上陸、という感じ、
日本での大きな被害は九州でのもの。宮崎県など。

結局この辺り(南河内)は風も緩く、雨さえわずかに降っただけで、

昔、溜池があれだけあったわけも知れようというもの。

 

新聞の切り抜き・・・

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(1)

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(3)

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「一強」リーダーの実像
つまり安倍首相のことを総括したものが9/1に早々新聞に載っていて
切り取っておきました。いかにも「今」。新聞社としては、まずは鮮
度が落ちる前に、出さなアカンやろ、急げーってな感じ。
職場で、こっそり、ゆっくり、読んでみました。
3人の考えが載っていて、真ん中の亀井静香さんのは、リーダー自ら
の国家観が出せなかった云々といういい点は突いていたんだけれど、
突っ込み切れていなかった。もっとも、安倍さんにそんなもの(志)
はなかったみたいなんだ・・・もともと。
両脇の二人のものが実にいけてました。国家観なんかにゃ触れてま
せんけどね。なにより、わかりやすかった。
目先のことにカッコつけることについてはとても長けた(運のいい、
というのがキモだけど、それは弱い)世襲議員世襲議員の鏡。
読んでいる方、ものすごく多いのでしょうが、今ちょうどいい話題。
どうしてもうまく総括したものを読みたい。自分じゃ、まとまらな

いもんで、つい頼っちまう。インタヴューであって、かもしれませ

んとか、と思いますとか、・・・でしょう、が多いものですが、、、

それでも、こんもんだと思いました。

 

実はこの翌日の同じページにかの「奥方」を論じたものも掲載されて
いたのです。へぇー、てなもんでこれも切り取っていました。
「拝啓 安倍昭恵様」
一人目(元首相夫人)は公私混同になって周りに忖度までさせる状態
に周りが気づかぬわけはないはずなのに、とレバタラ。二人目は知ら
れた先生で、自分探しのすえに「日本すごい」の流行りの方向に行っ
てしまった、云々。三人目(女性コラムニスト)はひざ丈前後の「ワ
ンピース」のこと等々から首相が放任していたことを察知したと、分
析している。これらもなかなか面白かったです。

ファイルして何か意味あるかなぁ・・・

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風も雨もないので、ツクツクボウシが鳴いています。

この蝉、今年も一度は触れました。

オフクロのいる「施設」の玄関内に入り込んで、ビービー

騒いでいるのに気づき、捕まえて近くの樹につかまらせよ

うとしてみましたが、だめでした。おそらくもう寿命がい

くらも残っていなかったんでしょう・・・ とてもきれい

でした。

 

ジョン・アディスン映画音楽集

  

20200828 (了)

 THE FILM MUSIC OF JOHN ADDISON

(1920-1998)

1. (未公開)I Was Monty's Double               2:58
   1958年/英/J・ギラーミン//M・E・クリフトン=ジェームズ/J・ミルズ
2. (TV)遥かなる西部/わが町センテニアル Centennial           4:09 
   1978-79/米TV
3. カリブの嵐 Swashbuckler -Suits                5:46
   1976年/米/J・ゴールドストーン//R・ショー/J・ビジョルド
4. 遠すぎた橋 A Bridge Too Far                 10:24
   1977年/英・仏/R・アッテンボロー//D・ボガート/M・ケイン/S・コネリー/G・ハックマン
5. (未公開)The Maggie ーSong of Maggie             2:31
   1954年/英/A・マッケンドリック//P・ダグラス
6. 殴り込み戦闘機隊 Reach for the Sky                4:07
   1956年/英/L・ギルバート//K・モア
7. (未公開)ストレンジ・インベーダーズ Strange Invaders      9:28
   1983年/米/M・ローリン//P・ル・マット/ナンシー・アレン
8. 二つの世界の男 The Man Between -Berlin Story             2:10
   1953年/英/C・リード//J・メイソン/クレア・ブルーム
9. トム・ジョーンズの華麗な冒険 Tom Jones ーOverture           4:45
   1963年/英/T・リチャードソン//A・フィニー/S・ヨーク
10. 遥かなる戦場 The Charge of the Light Brigade           7:19
   1968年/英/T・リチャードソン//D・ヘミングズ/V・レッドグレイヴ
11-12. (未公開)Brandy for the Parson              3:03
   1952年/英/J・エルドリッジ//J・ドナルド/K・モア
13. 引き裂かれたカーテン Torn Curtain ーMain Titles              2:32
   1966年/米/ヒッチコック//P・ニューマン/J・アンドリュース
14. (未公開)Touch and Go ーMirror Waltz            2:41
   1955年/英/M・トルーマン//J・ホーキンズ
15. 探偵<スルース> Sleuth ーOverture                  3:08
   1972年/米/J・L・マンキーウィッツ//L・オリヴィエ/M・ケイン
16. (未公開)Carlton-Browne of the F.O.ーMarch              1:49
   1959年/英/R・ボールディング/J・デル//T・トーマス/P・セラーズ
17. (TV)ジェシカおばさんの事件簿 Murder, She Wrote ーMain Theme
   1984-96年/米TV//アンジェラ・ランズベリー                 2:10
 
  ラモン・ガンバ指揮/BBCコンサート管弦楽団
  録音:2006年12月、ウォットフォード Tot.70:50
  CD/映画音楽/Ⓟ&ⓒ Chandos Records/輸入/中古
  <★★★★>

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〈素晴らしき映画音楽作曲家たち〉から
比較的メジャーな作品のスコアを数多く手がけており、過去にサントラLPも
プライヴェート盤を含め)多数リリースされていながら、その殆どがCDに
なっていないという不遇な作曲家ジョン・アディスン(1920~1998)の代
表作を集めた新録音コンピレーションで、ファンとしては嬉しいリリース。
初録音となるマイナーな作品も散りばめられており、いかにもChandosレー
ベルの“イギリス作曲家シリーズ”らしい選曲。
 
このホームページの主催者さんは、アディスンがかなりお好きなようでした
が、いまいち信じられなくて、ちゃんと聴いたのは今回が初めてです。
繋ぐためのアレンジなどはされているでしょうが、基本オリジナル・スコア
のままと考えて良いのでしょう。
そしてわかりました。
録音も(CHANDOSですからねぇ)演奏能力も、指揮もいいのでしょう、サ
ントラならここまで鮮やかではないでしょうが、とにかくこのオーケストラ
サウンド、度肝を抜かれると言っても決してオ-バーでない見事さ!
オケのBBCコンサート管弦楽団なんて名では、小規模で軽い感じなんだが、
どうしてどうして立派なサウンドでうまい。案外名門BBC交響楽団のメンバ
ーが主要構成員たりするんじゃないの? 知らないけどさ。
あきれるほど輝かしく、完璧と言いたくなるバランスのいいオーケケストレ
ーション。ジョン・ウィリアムズリヒャルト・シュトラウスもまっさおに
なるんやない? 基本にはブラスバンドのファンファーレやマーチがあるかも。
そして何度か聴くうちにわかってきたのは、明るすぎて「翳」が乏しいこと。
そういう集め方なのでしょうが、どういう音楽表現の幅があるだろうかとい

うのが、当然次の聴き方になって来ることになりました。しょうがないです

ね。

 
聴き覚えがあったのは(4)(9)(13) で、(4)は中では時間が長かった
からか、音楽の幅がありました。 出来のほうは最高というわけじゃないけれ
ど、メロディが覚えやすいことと、途中でピアノ協奏曲風になった時の仄暗
い調子と前後の曲調とのギャップが大きかった。戻って、どこかほっとしま
した。ちょっと奇妙なサウンドというなら、例えばSFらしい(7)でしょう
か。案外無理せずにひねり出したセンス・オブ・ワンダー
映画を観たことはあるけれど、そんなに褒められるような音楽、付いてたっ
けと気になったのが(15)で、このCDを聴く気になるきっかけでもありま
したが、これと(9)などはコミカルさやスラプスティック風味でしょうか。

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ざっと触れておきますと・・・

(1)と(2)完璧なオーケストレーション。特に(2)はブラスがすごい。ホ

ルンなどJ・ゴールドスミスのサウンドにも通じる。このアルバム屈指のトラ
ック。(3)冒険のわくわく感。短いながら組曲で、ロマンティックな部分も
いい。(5)コミカル。(6)編隊を組む戦闘機の雄姿でしょうか。脳天気で
美しい。(7)組曲ふうで長い。はじめは牧歌的なんだが、奇妙なサウンド
作ろうとがんばってはいます。ま、ここでは一瞬だけ。(8)エスピオナージ
ュふうなメロドラマのメロドラマ部分が強く出ている感じ。ちょっと古臭い。
(9)テンポや軽さが効いている。「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な
いたずら」ふう。(10)19世紀クリミアでの英国側から描いた戦争らしい。
ゆったりとした華麗さ。中間部に似たサウンドを聴いたことがある。「オーヴ
ェルニュの歌」だったかなぁ、思い出せない。(11)(12)牧歌的な2トラ
ック。やや暗さのある(13)はB・ハーマンでないヒッチコック。確かにヒッ
チコックだと思わせる(あざとい)が、望まれた通り(?)やぼったい音楽に
なっていて、ワタシは好まない。次のセンスのあるワルツ(14)は素敵。期
待の『探偵 スルース』(15)は3分ちょっとで寂しい。序曲とはいえ、こん
なドタバタを連想させる曲だったんですねぇ。観たのは大学時代のはずです。
二転三転のミステリー会話劇。音楽なんぞ全く覚えてません。(16)はテリ
ー・トーマスだから当然スラプスティックですね。(17)このTVドラマは少
し観たことがあります。音楽はもちろん覚えていない。軽くかわいい。
以上。

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アディソンさんの隣のアッテンボローは、ここでは『遠すぎた橋』の監督さん
としてなんでしょうが、ジョン・ウィリアムズとよう似てはる。

 

 「これまでにないかもしれない」とやたら言われている台風10号が

 近づいていまして、近畿では雨でしょうね。その前に犬ころの散歩を

 済ませましょう。仕事から帰る頃はじゃじゃ降りかもしれません。

安野光雅/わが友の旅立ちの日に

 

20200820(了)
 安野光雅/わが友の旅立ちの日に
  2012年/エッセイ/単行本/山川出版/中古
  <★★★★>

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読み終わってからわかったことですが、先に書いてしまいますと、この本
は、1989年に暮らしの手帖社から『ZEROより愛をこめて』というタイ
トルで、若者向けに書かれた手紙の数々という体裁でまとめられた。
それが絶版になってから今度は『君は大丈夫か』というタイトルの文庫本
として、筑摩書房から出された。そして今回、ったってもう8年前のこと
とですが、安野さんの本をたくさん出している山川出版が出した。
実は『ZEROより愛をこめて』は探してみると、書棚にありまして、なん
と20年近く前に読んでましたが、全く気付かなかった。
で、比べてみたところ、個々中心的なネタはそのままにして、若者向けの
手紙という体裁は全くなし、それでも若者の役に立てばいいなというよう
な思いを形にし直している。文章のスタイルがまるっきり変わっているし、
大事件等、あたらしい物事も付け加えているからでしょうね。気付かなす
ぎかもしれないですが、ネタも全然覚えていませんでした。情けない気も
します。
でも、ああこれほど変わってしまっていては、別物・・・
 
本業の絵のほうは文章にはまるでなく、大昔に先生をしておられたこと
(算数の先生)がうかがい知れるような、科学、物理、自然科学、哲学、
歴史などを基に、先生っぽいながらも押しつけがましくなく先達の知恵
を多岐にわたって紹介してくれている。疑問点の提示が多いのも安野さ
んらしい。
安野さんよりはずっと若いワタシのような見習いに近いオジンが、普通
読むような本ではないかもしれないですけどね、ま、ワタシにとっちゃ
あ「安野ブランド」はたいていOKだから、「今」も踏まえた素敵な読み
物になっていまして、、、なんてわかったようなことを言う。わざとら
しいですね。車の中でしばらくハーモニカの「トゥーツ・シールマンズ」
の3枚組のCDをかけていた時のさわやかさに似て、クソ暑いさなかの涼
風みたいな具合でした。
 
中身は紹介しません。
  ・・・いくら時代が変わっても「本を読んで、自分で考えることが
  大切なことはかわらない」と、わたしは信じています・・・
というスタンスに貫かれた優しい老婆心。
科学と科学技術とは違うということには相当拘っておられれるようで、AI

を考えるうえでどうしても言っておかねば、というようなことだったのか

な。

 
切り絵と、未発表だという絵やデッサンの中から一つだけ。曲がったりボ
ケたりで、きれいには写ってませんけどね。

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オスカー・ピーターソン & ネルソン・リドル

20200815(了)

オスカー・ピーターソン & ネルソン・リドル

   Oscar Peterson & Nelson Riddle
   The Trio & The Orchestra with Strings 
  オスカー・ピーターソン(p)、レイ・ブラウン(b)、E・シグペン(ds)
  ネルソン・リドル(アレンジ&オーケストレーション)と彼のオーケストラ
  録音:1963年、ロス・アンジェルス

  2009年/CD/ジャズ/Verve/Universal/輸入

  <★★★☆>

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今年見つけるまで、このアルバム、知りませんでした。
そもそも、リドル(and his orchestra)を、映画音楽以外では、歌手(シナト
ラとかR・クルーニーとか)との共演バンド(としてしか知りませんでした。バ
ックバンドとして、とてもすごいとは思ってましたけどね。(本当は「ジャズ
ジャイアンツ」並みだそうな)
みれば、ジャズテイストのムード音楽のようなスタイルも、大きなジャンルだ
ったよう。
リドルのオーケストレーションがうまいからこそ、映画音楽だって担当したん
だから、当たり前だった。
それでも、ピーターソンだけでなく、ピアノ・トリオとの共演は想像出来なく
て、だから「ほしいものリスト」に入れていたわけです。恐いもの見たさ。
 
さて、手に入れるいきさつに費やしてしまいました。
外国の評は悪くなかったんですが、日本人のコメントがない。

さもありなん・・・日本人はこういう柔らかいの、概して苦手なんだよ。

真面目にジャズやれよって言ってしまう。

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(曲ごとの短いメモ)
木管三本ほどと弦のピチカートで始まる「マイ・フーリッシュ・ハート」の
美しさには結構つかまれます。
②フルバンドのスローなダンスチューンという感じ。これもセンスがいい。
ダンス中の親しくなりかけている二人の語らいが聞こえてきそう。
③これまた名曲。もっとも、ピーターソンはスピードにも「間」も、持て余し
気味。57年前だとしても、ちょっと古めかしいアレンジ。
④おとなし目の「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」。ピーターソ
ン、数えきれないほどの回数弾いた曲なんだろうなぁ。
⑤これ、地味―。
⑥これもちょっと地味なアレンジだけれど、いい曲です。ここではピーターソ
ンらしい転がしになっているように感じられます。
ガーシュイン/ワイル・・・、お手本のような美麗なオーケストレーション
⑧後半ではこのアルバムの中で、ブラスが最も叫ぶ。
⑨⑩ムードたっぷりの2曲で締めています。どちらもムード音楽ファンにはも
ったいないほどの(スミマセン)情感。最後の名曲「グッドバイ」は名アレ
ンジャー、ゴードン・ジェンキンズの曲だったんだ。知りませんでした。

 

辛口っぽく言えば、上質でゴージャスなフルバンド、フルオーケストラつき
カーメン・キャバレロ。くだらないとは言いませんが、、、ピーターソン
の指が転がっているだけで、気持ちが入っていない。ジャズを聴きたい人に
も、ムード音楽を聴きたい人にも、いわば中途半端かも。
・・・これ、言い過ぎやね。
ま、一抹の心配が当たってしまった感じではありました。
それから、レイ・ブラウンは影が薄いし、エド・シグペンに至っては、いな
いも同然。
でも、普通に言えば、リドルの、今となっては少しだけ古臭い気はしないで
もないけれど、それでも木管などのセンスがある編曲やバランスのいいオー
ケストレーションをメインにムード音楽として楽しもうというかたには、け
っこう濃いかもしれない。
映画音楽でいうと、ジャズ系からの映画音楽担当者はたくさんいるわけです
が、知られたデイヴ・グルーシンジョニー・マンデルニール・ヘフティ
などより、ことオーケストレーションについては、一日の長があるという感
じ。マンシーニにだって迫っているという気がします。作曲でなくアレンジ
能力。(ほめ過ぎかもな) ただただ、ピーターソンのほうに期待される躍
動感がないというか、らしくないというか、まあ、そのへんだけです、不満
は。
 
このジャケット写真からすると、リドルは小柄で、大柄なピーターソンが立
ち上がったら、20センチぐらい身長差があるんじゃない?

 

『サムライマラソン』

 20200818(了)

映画『サムライマラソン
   監督:バーナード・ローズ//佐藤健/小松菜奈/森山未來/染谷将太
   原作:土橋章宏
   音楽:フィリップ・グラス
   2019年製作/104分/PG12/日本/DVDレンタル
   <★★☆>

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江戸末期のどこぞの小藩(群馬県安中藩)でのお話。1855年のこと
で、日本での初めてのマラソン大会と言われる。
ぺりーが黒船とともにやってきて開国を迫ったことで、その小藩の城主
は文明ではかなわんから、せめて体力では負けないようと考えた。その
ために発案したのは藩を挙げての「遠足」、つまりマラソン大会。
15里とか言っていたように聞こえたが、史実では約30キロらしい。それ
でも帯刀して走るんだから仮装大会並でなかなかスゴイ。一応史実に基
づいてはいるが、それを小説化したものによっているんだそうな。
参加対象は小学生高学年ぐらいの年齢以上、50歳まで。武家扱いは基本
みな出場しなくちゃいけない。小藩なので人数は知れたもの。せいぜい
150人がとこかな。
報償目当てのほか、いろんな状況打破を要する事情を持った人々が紹介
される中で、特に中心的に見えるのは、江戸時代になってから代々その
小藩に住み着いている御公儀の隠密。
大会前半は割合穏やかに進行する。そうでした、「なんば走り」でした
ね。左手脚、右手脚をそれぞれ一緒に出す、あのへんてこりんな走法。
彼が中心的に見えるのは、彼が間違って江戸に伝えてしまった情報が、
このマラソン大会の折り返し後をしっちゃかめっちゃかなものに変えて
しまうから。それは彼が蒔いた種であって、それを懸命に収拾しようと
はするのだが、復路はマラソンプラス殺し合いが止まらない・・・
 
興味深いという面白さじゃなくて、けったいな面白さで笑いました。
田圃は収穫が近そうだったので秋でしょうが、山の中は緑がみずみずし
く、その中をかけっこする映像もとても美しかった。
映像に独特な個性があったのは、監督が日本人でないということもあっ
たかもしれません。
でも独特というなら、気になったことがあって、言葉がよく聴きとれな
いところが多かった。これも監督さんのせいかもしれない。スタッフが

質さなかったんだろうか。

 

そして、もろ苦手なものがありました。
音楽。
いやーまさかなぁーなんてはじめは思ってたんですが、だんだん確信に

変わってきたのです。ああ、フィリップ・グラスだ・・・なんでや。

映画ならぴったりしたものもあったので赦せますが、とにかくワタシは

苦手なのです。