休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

プッチーニ《トゥーランドット》

20191117(了)
  METライブビューイング2019-20
第1作 プッチーニトゥーランドット(イタリア語)
  ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場 上演日:2019年10月12日

  トゥーランドット   クリスティーン・ガーキー(ソプラノ)
  カラフ         ユシフ・エイヴァゾフ(テノール)
  リュー         エレオノーラ・プラット(ソプラノ)
  ティムール       ジェイムズ・モリス(バスバリトン)

        (鑑賞;なんばシネマパークス)

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何度か聴いている「トゥーランドット」ですが、生はもちろんなく、映像
は今回が初めて。
中国が舞台でへんな描かれ方だというのはしょうがないけれど、やっぱり
お話が変。
三つの謎に答えられない求婚者を何十人も屠っている結婚したくないお
姫様が、今回迎え撃つことになった男がカラフ(名はお姫様は知らない)。
果たして退けられるか。
そもそもここまでたくさん殺して血に染まっているお姫様が、今更謎に答
えられる男が出てきたとして、幸せな結婚ができるものか・・・と、考え
ちゃいますからねぇ。

 

「誰も寝てはならない」というめちゃくちゃ有名なアリアが、映画やフィ
ギュアスケートなどで使われて、人気のあるオペラになったと言っていい
かもしれないけれど、トゥーランドットやリューのアリアも素敵。
今回のは、リュー役のエレオノーラ・プラットさんが一番素敵だったかな。
でもお話の収まりの悪さを補って余りあるのが、ぶ厚い合唱のすばらしさ、
大音響のオケの迫力やキレだったですかねぇ。あるいはバランスをとった。
ところで、こういうの聴くと、プッチーニのオペラの音楽が、後の映画音
楽に猛烈な影響をあたえたのではないかと思います。

 

そうそう、さっきの話に戻ります。幕間でのインタビューで、トゥーラン
ドット役のガーキーさんが、こんな二人が夫婦になるわけですが、ちゃん
とやって行けるものなんですかね、などと訊かれたんでした。
ガーキーさんの答えは
  「なんとかなるんじゃないですかね、でもセラピストはきっと必要だわ」
てな感じでした。当意即妙。
館内が笑いに包まれた。

 

ちょうど今日、朝日にMET関係の記事で、総裁であるP・ゲルプ氏へのイン
タヴューをまとめたものが載っていた。分断の時代云々のためにゲルプ総
裁は「ポギーとベス」をやるんだ、みたいなことを言っておられる。この作
品じゃあ役に立たないと思うんだけどなぁ。
(記事、載っけます? こじつけっぽい。映画は来年4月の上映)

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18時30分から22時過ぎまで。
日曜だったからか、出し物の知名度なのかわかりません。曜日の感覚が
乏しいワタクシメには、お客さんの数がこれまでよりちょっと多く感じ
た。多いといってもね、年齢層は、、、とても高い。
大阪でもう一カ所は、大阪ステーションシティシネマというところ。時
間帯が違って、そこでは朝11時から、同じく一日1回。お客数は似たよ
うなものなんじゃないか、それとももう少し多いか。
どちらかだけでの上映なら、もう少し入ると思う・・・
年寄りになるファンが随時補充されればいいが・・・そうはなるまいね。
フィギュアスケートなんかじゃどうしようもない、どう贔屓目に見たっ
て、滅びゆくジャンルなんじゃないか。

(上映予定)

11/15-21   プッチーニ     「トゥーランドット
11/29-12/5  マスネ       「マノン」
2/7~13    プッチーニ     「蝶々夫人
2/21-27    フィリップ・グラス 「アクナーテン」
2/28-3/5   ベルク       「ヴォツェック
4/3~9    ガーシュウィン   「ポーギーとベス」
4/10~16   ヘンデル      「アグリッピーナ
5/8~14    ワーグナー     「さまよえるオランダ人
5/22-28    プッチーニ     「トスカ」
6/5~11   ドニゼッティ     「マリア・ストゥアルダ

 

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。

20191107(了)
映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。

  監督;李闘士男//安田顕/榮倉奈々/大谷亮平/野々すみ花/
           浅野和之/品川徹
  原作(作);K.Kajunsky/原作(マンガ);ichida
  2018年製作/115分/日本/KADOKAWA配給/DVDレンタル
  <★★★>

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(映画.com解説から) 2010年に「Yahoo!知恵袋」に投稿されて話題を呼び、
ボーカロイド初音ミクでオリジナル楽曲が制作されたほか、コミックエッ
セイ化など、さまざまなメディアに広がりをみせた、妻の「奇行」について
の質問をもとにしたラブコメディ。
結婚3年目のサラリーマンのじゅんが仕事から帰宅すると、玄関で妻のちえ
が血を流して倒れていた。じゅんはあわてて介抱するが、血はケチャップで、
ちえは死んだふりをしていただけだった。妻はその理由は言わず、ただ笑う
だけ。それ以来、ワニに食われる、銃で撃たれる、頭に矢が刺さっているな
ど、毎日のように死んだふりをする妻に、じゅんは呆れながらも徐々に不安
を覚えるようになる・・・


これで夫婦がわかるかっていうと、もちろんとんでもない。
夫婦なんていくらやっても、いいんだか悪いんだかわからんもんだし、夫婦
なんていろいろでいい、でこぼこなんて当然。
観ているこっちだって、特に参考にしようなんて思っているわけじゃない。
なんだかおもしろそうじゃん? それだけです。
気づいてよ!と言っているようでもあるけれど、気づかなくても大丈夫だよ
と言っているようでもある。
ウチだってバタバタやっているうちに気付けばもうすぐ40年ですよ・・・
それでもこれからだって何があるかわかりゃしない。
いくつもの微妙そうな理屈付けにイラついて、いくつか言いたくなったこと
もありました。
でもまぁ基本的にはギャグマンガです。いろいろ笑わせてくれました。だっ
てねぇ、いろんな死んだふりが楽しいんだもの。

同窓会ゴルフ,カラバッジョ

11/23(土)

 一昨日は年に2回だけやっているゴルフ。同窓会の延長にあるコン
ペ。若いころのプレー前日のわくわく感はどこかへ消えてしまいまし
たが、それでも、参加しない選択肢は今のところありません。

 古希を越えた男女、たった14人なのですが、ワタシたちには14人は
けっこう立派。存外元気に金剛山葛城山の峠への登り口にあるゴル
フコースに集まって、一日楽しむことができました。いや、恩師お一
人だけは80歳台の半ば。先生の離脱はもう遠くないかもしれないが、
指折り数えてなんてことをせず、できるだけ続けたいもんです。
 もっとも、、、先生のスコアはグロスでは14人中9番目。打球音も
スイングスピードも年齢を感じさせない。きっと鍛えておられるんだ。
 これまでにも体調不良で出られなくなったメンバーが何人もいます
が、この14人中にも、近々先生に負けちゃうヤツが出るかもね。まだ
仕事にのめり込んでいて、疲れた顔しているのが複数いましたし。

 それにしても、どんどん寒くなってきて、きのうの早朝なんぞ、ど
れだけ着込んでやりゃいいんだろうと、まだ覚めない頭でちょっと考
え込みましたね。遅寝遅起きに馴染んでいるから余計になんですな。
 快晴。
 スタート後は暖かくなってきて、ウインドブレーカーふうに着て出
たビニールっぽいペラペラのジャンパーを、すぐに脱いじゃいました。
 グリーンは夜露でびしゃびしゃ。感覚がつかめないままスリーパッ
トばかり繰り返してがっくり。午後はそれも乾いてくれたものの、調
子は出ずじまい。もちろん夜露は言い訳。実力通りのスコア。
 ダブルペリアがうまく引っかかったんでしょう、ネットでは2位。ま
かり間違って、優勝なんてことになったら、次回の幹事が来ちゃう…
ま、来たら来たで構やしないんですけどね。

 夕暮れ時に帰り着き、やっとかよ!てな表情で待っていた柴犬娘と
散歩。
 すぐにカートに乗ってしまうだらしないゴルフだったので、散歩も
含めて一日の歩数は計18000歩あまり。普段からすりゃ倍以上だけれ
ど、ま、毎日が大事。


クラブと靴は物置の隅っこにしまいました。半年先まで触らない。

 

ゴルフの報告じゃつまらないし、写真もない(いや、本当は撮ろうと

思っていたんですが、忘れちゃってた)ので、今日の新聞から・・・

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絵はそんなに観ないのですが、バルビゾン派なんかは好きで、時々観
たくなります。
カラバッジョ(1571-1610)の代表作の一つ「キリストの埋葬」が来
秋(えらい先!)、東京で公開されるという小さな記事。
2001年の暮れか2002年の始めに、岡崎市の美術館で観て以来、そのと
てつもない才能にいっぺんにファンになったカラバッジョ。写実的な

んだけれど、目をむいてしまうほどに苛烈。それは人物のみならず静

物でもすごい!
その時は7点ぐらい来たんでした。あとは、同時代のものなど30点ほ

どと、家具や調度品の展示もありました。上記作品(1602-03年)は

来なかったんでしたが、このころのほかの画家にも惹かれたものです。

例えばスパダリーノなどなど。
だから、一点だけで騒ぐのか、と嫌味を言うつもりはありません。

岡崎で買ったパンフにこの一点(もう少し大きな写真があります)も
載っていて、新聞記事ではわからないド迫力、久々にパンフを開いて

みて唸りましたね。

騒いでもいいんじゃないかという気にはなりました。

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  これが元ネタだろうという、ミケランジェロの有名な「ピエタ

  (1499年)

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  ルーベンスが模写したもの(1613-15年)

 

パンフの表紙裏に以下のような引用があります。

  「もし彼がいなかったら、リベーラもフェルメールも、ジョルジュ・

  ド・ラ・トゥールも、レンブラントも存在しなかったであろう。そ

  してドラクロワクールベ、マネも別の絵を描いただろう」

                        ロベルト・ロンギ

フェルメールレンブラントの名まではなんとかわかる気がしますが、

バルビゾンのクールベの名まであるじゃないですか。わが意を得たり。

 

ちなみに、中学の時に大雑把な美術史を教えてくださったのが、ゴル
フにも同窓会にも参加してくださった恩師F先生その人でした。その
時にはきっとカラバッジョの名は教わっていないとは思いますけどね。

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 (パンフじゃない、”図録”というんでしたね)

セルジオ・メンデス/マジック

20191110(了)
SERGIO MENDES/MAGIC

①ONE NATION(f. Carlinhos Brown)
    S.Mendes-C.Brown-John Powell
②MY MY MY MY LOVE(S.Mendes& will.i.am,f. Cody Wise)
    will.i.am-the freshmen3-S.Memdes-Mika Mutti
③DONT SAY GOODBYE(f. John Legend
    J.Legend-S.Memdes-Scott Mayo
④SOU EU(f. Seu Jorge)
    Moacir Santos-J.Livingstone-R.Evans-Nei Lopes
⑤WHEN I FELL IN LOVE(f. Gracinha Leporace)
    Toninho Horta-Brenda Russell-Tatta Spalla
⑥MEU RIO(f. Maria Gadu)
    S.Mendes-Maria Gadu-Mika Mutti
⑦MAGIC(f. Scott Mayo)
    S.Mendes-Scott Mayo
⑧SAMBA DE RODA(f. Aila Mendes & Gracinha Leporace)
    Mika Mutti-Aila Mendes
⑨ATLANTICA(f. Ana Carolina)
    Guinga-Thiago Amud
⑩OLHA A RUR(f. Milton Nascimento)
    Milton Nascimento-Ricardo Vogt
⑪HIDDEN WATERS(f. Gracinha Leporace)
    S.Mendes-Mika Mutti-Katie Hampton
⑫SIMBORA(f. Carlinhos Brown)
    S.Mendes-C.Brown-John Powell

  Ⓟ&ⓒ2014 Sony Music Entertainment/OKeh/輸入/中古
  <★★★>

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基本、すべてがサンバで、いろんなアレンジを施してはいても、重いものは
ない。
これの4,5作前のブラジルの根っこが感じられる突っ込みの激しい曲調を
交えていたアルバムの意欲や主張のようなものが感じられない。

 

そのままサンバというのが半分、なんとかサンバになっているというか、サ
ンバを手を変え品を変えオシャレにアレンジ、デフォルメしたものが半分。
このころの流行りが取り込まれているということなんやろね。
サウンドは、デフォルメが効いているようなものは特にだけど、多少無機的
というか、薄っぺらく感じられるものの、しっかりフツーに作られている。
ゲストミュージシャンもまずまずだと思う。いや、⑩のミルトン・ナシメン
トには、冴えがない感じなのが寂しい。

 

何度か流してみて、結局のところ、ワタシには他の何物でもない、サンバそ
のものという調子の作品がいいな。ジャズの匂いが嗅げた気のするものとか
もね。薄っぺらさとか、主張がどうかとか、もうあまり興味もなくなっちゃ
って、功成り名を遂げたメンデスさん、担ぎ上げられて自分のチームでお山
の大将をやっている感じ。

 

たいてい好きな中南米系の音楽、、、
演奏の完成度なんかとても高いものを維持しているようなんだけれど、それ
でも今回はちょっと物足りないかな。

ケクラン/ピアノ五重奏曲&弦楽四重奏曲第3番

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20191103(了)
ケクラン/ピアノ五重奏曲弦楽四重奏曲第3番

(1)ピアノ五重奏曲
  ① Andante tres calme presque adagio 9:42 
  ② Allegro con moto          12:08 
  ③ Andante             10:15 
  ④ Allegro moderato         9:41

(2)弦楽四重奏曲 第3番 Op.72
  ⑤Trés calme 3:38 ⑥Scherzo 4:10 ⑦Adagio 3:22 ⑧Final 2:33

  Antigone Quartet/Sarah Lavaud(ピアノ) 
  録音:2008年12月/スイス/Tot.55:29
  CD/2011年/室内楽/輸入 ⓒ&Ⓟ AR RE-SE 2009
  <★★★★>

 

〈Charles Louis Eugène Koechlin/1867パリ~1950コート・ダジュール〉

アンティゴーネ四重奏団はいいとして、ピアノはサラ・ラヴォーさんで読み
みはいいのかな。初めて見るレーベルです。フランスの団体でしょうね。全
員女性。ヴァイオリンの一人は日本人です。
ケクランは室内楽も多い。これが先に繋がるとっかかりだといいなと思って。

 

ピアノ五重奏曲はたぶんこれ一曲なんでしょう。
第一楽章。低音が強調され、暗くモゴモゴと沈潜するも、ふしぎに浮遊感が
あるし、緊張感が伴う。
第二楽章もアレグロながら暗く、まるで激しい民族的な感情の噴出みたい。
そんなものじゃないとは思うんだけれど。ちょっと圧倒される。その後、第
一楽章のように沈潜してしまう。
第三楽章。少し陽でも射すように明るさが感じられる。かなりスローテンポ。
ピアノやヴァイオリンを中心に、メロディやアルペジオが非常に美しい。
第四楽章。第三楽章でもそうだったけれど、ドビュッシーラヴェルみたい
な、まあ重めのフランス音楽の代表的なサウンドだとつい思ってしまいまし
た。

ワタシは、第四楽章まで来てやっと落ち着いたので、その最終楽章が好きだ
とは思うのですが、この作曲者のレベルの高さにあらためて感嘆。

 

クァルテットは長大なピアノ五重奏に比べると、その三分の一ぐらいの長さ。
軽やかで美しいメロディに導かれる第一楽章。前曲とはうって変わってロマ
ンティシズムが溢れる。第二楽章はピツィカートがドビュッシーラヴェル

のクァルテットをつい連想しちゃいますが、中身は二大作曲家とも違うオリ
ジナリティ。第三楽章は歌心たっぷりの歌謡調。第四楽章はフィナーレで、

スピードが上がって、まあ、あっさり終わっちゃう。
素敵なんだけど、ちょっと短すぎかなぁ。

 

聴きやすさなら、もちろんクァルテットですが、かなり短い。聴きごたえを言
うならピアノ五重奏。


女性だけとは思えない(決して男尊女卑じゃない!)力強さもあって、アン
サンブルも緊密だと思います。見事な演奏じゃないでしょうか。
室内楽も数多い作曲家のようで、、、この次はクァルテットの続きか、その
他の室内楽か・・・

クレゾールと猫

11/17(日)

9時から、朝食を摂らずに、すぐ下のところの清掃にカミサンと共に出る。
草を刈ったり、かん木を切ったり、溝のカバーを直したり・・・
オバハン四五人がごにょごにょとやっている。盛り上がっているので近づ
いて聞いていると、なんと、お隣さんところからするクレゾールの臭いに
ついてだった。われわれも気になっていた。
そうか、ありゃあやっぱりクレゾールで間違いなかったんやな。
で、撒く理由は猫を近寄らせないためらしい。へぇ!
あまりに強い臭いなので、ご近所の顰蹙を買っていたわけで、ようやく訳 
が分かった。
班長さんを通して申し上げてみようということになった。直接は言いにく
いのだ。まあ、そうだな・・・
猫はこの頃少し減っている気がする。野良だけでなく、飼われているのも
消えているという。
もっとも、すぐそこの公園では見かけるから、そんなに減ったわけでもな
く、猫どもが危ないと思しいところから身を隠しているのかもしれない。
役所が捕まえているんじゃなくて、文句を言われた飼い主が、飼っている
猫を遠い山に捨てに行ったりしているらしいとあるオバハンが言っていた。
ほんまかいな。

 

そのあと少し時間をつぶした後、大きな珈琲とケーキの店に行って、モー

ニングとケーキ。
我々夫婦のささやかな誕生会。今日は夜はオペラの映画だから・・・
日曜の朝11時頃なんだが、こんなに満員御礼なんや! 我々には結構贅沢
な食事だったけれど、、、けっこうびっくり。

 

オペラは「トゥーランドット」。報告は後日。

 

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  そこの清掃から帰ってパチリ。ツバキの葉の裏。この虫、以前から見て

  はいるんだけれど、いったいどういう虫なのかとんとわからない。

  変わった形。11-12mmぐらいかな。スピードは遅いが飛ぶ。

 

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   一週間ほど前の写真です。どんぐりの絨毯。

   この水色のカバーはあと一週間ぐらいで外してもいいみたい。

『運び屋』

20191029(了)
映画『運び屋』

  製作・監督・主演:クリント・イーストウッド//ブラッドリー・クーパー/
  マイケル・ペーニャ/ローレンス・フィッシュバーン/アンディ・ガルシア/
  ダイアン・ウィースト/イグナシオ・セリッチオ/アリソン・イーストウッド
  音楽:アルトゥーロ・サンドヴァル
  2018年製作/116分/アメリカ/原題:The Mule/DVDレンタル
  <★★★☆> 

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15時17分、パリ行き』に続いて、イーストウッド作品です。
USAの古き良き保守のスタンス、なんて言い方がありなら、こんなふう
だったか・・・
イーストウッドさんはずっと実録ものを脚色して撮っているんだね。


(映画.com解説から) ・・・イーストウッドが自身の監督作では10年ぶり
に銀幕復帰を果たして主演を務め、87歳の老人がひとりで大量のコカイン
を運んでいたという実際の報道記事をもとに、長年にわたり麻薬の運び屋
をしていた孤独な老人の姿を描いたドラマ。家族をないがしろに仕事一筋
で生きてきたアール・ストーンだったが、いまは金もなく、孤独な90歳の
老人になっていた。商売に失敗して自宅も差し押さえられて途方に暮れて
いたとき、車の運転さえすればいいという仕事を持ちかけられたアールは、
簡単な仕事だと思って依頼を引き受けたが、実はその仕事は、メキシコの
麻薬カルテルの「運び屋」・・・

 

10数回の運びをやる。どんどんギャラが上がって行く。それに驚きはする
ものの、アール・ストーンは金額に拘りは持っていないのね。罪の意識は
あっても、これもある種の冒険、男のロマンなんていうやつ。永らえる気
のない87歳。
皮膚は弛み背はすこし曲がっている。ジジイらしいっちゃそうなんだが、
危なっかしくも元気そう。危なっかしさはトリッキーさでもあって、長ら
く家族の信頼を損ない続けるが、官憲の目を騙しもする・・・

 

今まで扱ってこなかったであろうキャラを作りたかったてなことを監督は
メイキングで喋っていて、主役を演じる俳優とはどこか別人みたい。その
キャラ、確かにそうなのかもしれないけれど、全体の感じとしては、「グ
ラン・トリノ」の主人公の価値観に似たものが漂っているようでした。
最後の?商売は花を育てて売るというもの。前後はそれで括った形になっ
ていましたが、愛情も持っていたようで、ある花への蘊蓄はわかったもの
の、もう少し仕事の中身を“詳しく”見たい気もしました。でも、描きすぎ

はこの監督さん、お好きじゃないのですね。

 

特に触れる必要もないかもしれません、音楽のこと。先週観た『15時17分、
パリ行き』と――担当者は違うんだが――とても似た扱い。ジャンルは広
くとっているが、音楽に(も)多くは語らせない、深い意味は背負わせない。
中で主演者イーストウッドが歌っている歌もしかり・・・
気が付くと鳴っている、気が付くと鳴っていない、という感じ。音楽だけ
聴く意味は、こう言っていいなら、ほとんどないんじゃないかな・・・
レニー・ニーハウスが担当していたころから、それはあまり変わっていな
い気がする。