| このかた、おかしなひと。 |
| 尾辻克彦の名で小説書いて芥川賞でしょ?そのほかはほとんど赤瀬川源平 |
| の名で、 |
| 大爆笑の『新解さんの謎』とか『老人力』・・・ |
| (ワタシはある国語辞典の話『新解さんの謎』が一番面白がったかも) |
| 美術系の学校の関係で、前衛芸術家やマンガ家( ^ω^)・・・ |
| (お札を刷ったかなにかで、確か捕まったりもしてましたね、それって美術系な |
| かな、そうそう美術の本を読んだこともありますね) |
| 役に立たない(役に立たなかった)という意味の‘トマソン’やいろんな人を巻 |
| き込んだ‘路上観察’・・・ |
| (まだまだあるけれど、そうしたことから実に様々な方々と交わって、そのジャ |
| ンルに踏み込んでみたり、関係した本を書いたりしている。それから、『新解 |
| さん…』も存外この‘路上観察’の延長線上にある発想なんじゃないか) |
| 『吾輩は施主である』なんて本で、屋根にニラを植えた家を建ててみたり・・・ |
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| そんな中に‘カメラ好き’とか‘天体観測好き’というのもあって、なんと尾辻名 |
| 義でそれぞれ3つづつ短編小説まがいのものを書いたというのがこれ。 |
| このあと、尾辻克彦名義は使われなかったそうです。 |
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| この方の文章は、けっこうどうでもいいようなことがぞろぞろ出てくるんだが、 |
| 知らないうちに、なんというか、深いところに行きついているというような感じ |
| なのです。 |
| もっとも、この小説集は、文章は意図的なのかなぁ、かなり雑な言葉遣いです |
| ね。それに、そんなにすごいところ(?)に連れて行ってくれるわけでもない。 |
| つい罹ってしまった「カメラ病」(舶来中古カメラ)と「天体観測病」を私小説風に |
| ささっと書いてみたというふう。私小説風というより、ほとんどゲンペイさんその |
| ままじゃないのか。 |
| ディレッタントのまま、中古カメラウィルスに‘罹患’してしまう、その経緯がくど |
| くど・・・ヘンに面白い。「我いかに中古カメラウイルスに感染せしや」 |
| カメラ好きが読んで面白いかどうかはわかりません、ワタシは特にカメラが好き |
| でもないし、天体観測もそう。 |
| でもビョーキと言えばまぁ確かにそうだ。 |
| ライカは一応知っていますが、コンチュラだとかアンスコだとかいった固有名詞 |
| や、ステレオカカメラなどという言葉は聞いたこともなく、物珍しく読みました。 |
| 特にタイトルになっている『ライカ同盟』は、本領発揮とでも言いますか、ぬらぬ |
| ら、ヌタヌタした文章が続く。(え―・・・なんだいこれ、自慢話なんじゃないのぉ) |
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取り込まれはしなかったが、顰蹙の混じった可笑しみがずっと伴いました。
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