休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『この世界の片隅に』(アニメーション)

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20181010(了)
映画『この世界の片隅に』(アニメーション)  In This Corner Of The World
  2016年/アニメ映画/DVDレンタル/129分
  監督・脚本;片渕須直//原作;こうの史代
  声の出演;のん/細谷佳正/稲葉菜月/尾身美詞/小野大輔 ほか
  音楽;コトリンゴ
  <★★★>

(ネットの解説文から) ・・・こうの史代氏による同名漫画の映画化で、第2次
世界大戦中の広島・呉を舞台に、激化していく世の中で大切なものを失いな
がらも日々の暮らしを紡いでいく女性すずの姿を丹念に描いた。・・・
広島県呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始
める。昭和19(1944)年、日本が戦争のただ中にあった頃だ。戦況が悪化し、
生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。 ある
日、迷い込んだ遊郭でリンと出会う。境遇は異なるが呉で初めて出会った同
世代の女性に心通わせていくすず。しかしその中で、夫・周作とリンとのつな
がりを感じてしまう。昭和20(1945)年3月、軍港のあった呉は大規模な空襲
に見舞われる。その日から空襲はたび重なり、すずも大切なものを失ってし
まう。そして昭和20年の夏がやってくる――。
このまことにノーマルで前向き。ややこしいことにはこだわらない、ちょっとス
ローモーな女の子の成長譚のような感じ。
この時代、男の子のこうした成長譚はまずない。あっても見せない。
ワタシは、このすずという女の子~女性におぼろげな共感を覚えるような気
はしますが、しかとはわからない。
この映画を観て、泣いたというレヴューがぞろぞろ載っていて、びっくり。ヘン
だという気は強くはないものの、とてもじゃないが泣いてられない。ワタシが
おかしいのでしょうかねぇ。
直接ではないとはいえ、たくさん観、聞き、読んできた戦争というものに対す
る考え方や感じ方に、別に新たに付け加えなきゃならないというようなものは
一つもなかった。
表現の斬新もたぶん・・・。
勿論、いいとか悪いとかいうことでもありません。
でもまあ、好むと好まざるとにかかわらず、これから‘頭の中で’戦争体験をし
ていかなきゃならない子どもたちには、教材の一つとして使うことはできるか
もしれません。ちょっと特殊かもしれませんが。
はてさて、ワタシは、しっかり観たことは観たつもりですが、ひょっとすると映
画として楽しんではいなかったのかもしれません。
この主人公の荒まない無垢なキャラは、現代では見つかりそうもない稀有な
もので、間違いなく素敵です。でも普通とは言えないと思う。
彼女と戦争はべつに対というわけじゃなく、特別な彼女を、太平洋戦争下に
置いてみたというような感じ。
議論をやる気はありませんけどね。