| ハンス・ジマーの映画音楽のベスト盤ふう2枚組の第1集。輸入もの。 |
| 現在のアメリカ映画音楽界の‘ドン’のような存在でしょう。 |
| 名前からすると、ドイツ系? ハンス・ツィマー? |
| とにかく、なんというメジャーばかりの作品だこと。 |
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| 多くのかたの記憶には、「ザ・ロック」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」のドン |
| ドン・ズンズンの重く刻まれる音が一番記憶に残るんだろうかねぇ。 |
| 時に偶然のように若干長めの魅力的なメロディが流れる時もあるものの、 |
| 概して長く口ずさめるメロディはいたって少ない。特色は乏しい。もちろん音 |
| 作りの癖、特徴的な和声なんかはあって、こっちの調子が良ければ、ジマー |
| さんだとなんとなくわかります。引き出しの数はすごいみたいですしね。 |
| さて、ご本人はそんなことはおそらく百も承知で、映画に合った‘音楽’ふう |
| な効果の‘音’を作っておられる。大きな工場(部下たちと機材やおそらく会 |
| 社)も持っている。基本的に、それだけ取り出して聴くためのものではない。 |
| もちろんそれでいいわけです。文句を言っても始まらない。 |
| 繰り返しになるけれど・・・ |
| 映像に的確な音響世界を付随させて、映画の世界を完成に近づける。その |
| 音響世界の構築に関する能力はとても高いと思う。それと共に、その作業 |
| のたいへんさを鑑み、(防御と繁栄のために)徒党を組んでいわばシステム |
| 的に対応する方法を編み出したほうの能力も。 |
| 完全機械化の一歩手前の状態とでも申せましょうか。 |
| 作曲者を見てみると、ご本人だけでないものも、お仲間の(部下の?)もの |
| も含んでいるように見えますが、ネットの情報だとわたしの記憶通りほぼす |
| べて音楽担当はジマーさんの名前になってますねぇ。代表取締役ってかん |
| じなんでしょうか。 |
| 彼のシステムの中にはよく見かける売れっ子も多い。 |
| いやもう、上手いもんです。 |
| 否定するつもりなんざ、これっぽっちもない。 |
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| 映画と紐づいている音楽なので、そのように楽しむこともあるのだが、こちと |
| ら、言うなれば、“それでもやっぱり”(ドイツ語の‘doch’ですネ)映画を離 |
| れても楽しめるものを探してしまう。いわば邪道。 |
| この邪道には向かない音楽世界ならぬ音響世界なんだけれど(と書くと腹を |
| 立てる映画ファンも多いとは思のだけれど)、タダ同然だったので、つい拾い |
| 上げてしまいました。2枚組の中古輸入盤。 |
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| むろん音楽のために映画を観るわけじゃありません・・・、このコンピレーショ |
| ンの中の映画は、珍しくも多くは観たものばかリでした。⑮の『心の旅』と⑱ |
| 『トゥルー・ロマンス』は観ていないと思います。 |
| で、やっと中身。 |
| 矛盾するようですが、どれもこれも完成度が高いです。つまりはスコアがか |
| なりしっかりしているということでもあるんでしょう。 |
| でも映画のタイトルを見て音楽を思い出せる方、どれだけいるだろう。 |
| ワタシはすっとわかったのは正直申し上げて「パイレーツ・オブ・カリビアン」 |
| と「パール・ハーバー」ぐらいだったですねぇ。「ザ・ロック」はあの有名なフレ |
| ーズというか音というか、が入ってなかった!(のでわからなかった) |
| 個性の片鱗が感じられたとすれば⑪『ラスト・サムライ』と⑲『ドライヴィング・ |
| ミス・デイジー』ぐらいだろうか。 |
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| サントラではなく、めぼしい楽曲をサントラのイメージを壊さないように短く繋 |
| げてアレンジを施し、プラハ市フィルハーモニック管弦楽団という、安くてそこ |
| そこの技量で、時間が使え、録音条件も整っているオケを用いて録音。 |
| アレンジもうまければ、オリジナルのイメージをさほど損なわない音づくり。 |
| (つまりスコアがしっかり書かれていて、その通りにやれば音はおおよそは |
| 再現できる。) |