過去に有名映画に出たスターだった男が、舞台で起死回生のカムバックを図ろ |
うとする話。 |
まあ主役のマイケル・キートンとだぶらせているように見えるが、まさに意図的に |
ダブらせているとしか言いようがない。ただいま現在有名なアメリカの映画俳優 |
の名前がそのままぞろぞろ出て来る。 |
芸術論議みたいなものも若干は絡むが、中身は大半下世話でいたって生臭い。 |
俳優としてというよりは、成功の後はろくでもないものばかりにぶち当たってしま |
って時代に後れを取った人間としてのあがきが描かれるだけなのだが、それが |
たまたまこの世界(業界)の人間ということなんだろう。 |
とにかく凝りに凝って目を見張る。 |
撮影や場面のつなげ方の斬新、劇中劇はレイモンド・カーヴァー作品の脚色、 |
音楽は基本ドラムスだけで、劇中劇はラヴェル・マーラー・チャイコフスキー・ラ |
フマニノフなど、(何を象徴するのか)超能力といっていい能力の表現、、、 |
うん、、、業界映画。 |
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もちろんこれも大事なこと、オスカーを獲り損ねたキートンを筆頭に、どの役者さ |
んも良かったと思います。 |
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話題の映画ながら、ショービジネス関係ってのもあまり好きでないので、心配し |
て観始めたところ、さすがイニャリトゥ監督、やるもんだねえ。 |
‘バードマン’と‘バットマン’の似た語呂のことやマイケル・キートンのことを知ら |
ない人が観てどうなのかということはあるんでしょうが、、、それは、よくわからん。 |
受賞したオスカーのうち、撮影賞はともかくとして、作品賞、監督賞、脚本賞は |
上記を知らずには選ばれなかったんじゃないかという気はする。 |