休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

シチェドリン:組曲「カルメン」他

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20140705(了)
         シチェドリン組曲カルメン
トゥリーナ 1882-1949
   闘牛士の弔辞 Op.34 ①(弦楽オーケストラ版) 10:02
シチェドリン  1932~
   カルメン組曲 ②-⑭ 43:23
   ア・ラ・アルベニス(弦楽オーケストラとパーカッション編)⑮ 4:49
                                                           編曲:トゥロフスキー
   スターリン・カクテル ⑯ 5:35
   ユモレスク(弦楽オーケストラとパーカッション編)⑰ 2:39
                                                           編曲:トゥロフスキー
     ユーリ・トゥロフスキー指揮/イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール/
    Ensenble Répercussion(①&⑯を除く)
    録音:1993年、カナダ、ケベック  Tot.67:13 (⑮⑯⑰初録音)
    1994年/CD/クラシック(現代・管弦楽)/CHANDOS/輸入/中古
    <★★★△>

(惹句/解説) 「カルメン組曲」はビゼーの原曲をシチェドリンが、妻である大バ
レリーナのプリセツカヤの舞台のために、弦楽と打楽器という編成で編曲した
ものです。特に広く聴かれているわけではないでしょうが、なぜか国内盤スコ
アも出版されています。ちなみに最初に編曲を依頼されたのはショスタコで、
彼がこの仕事を断った理由(口実)は「ビゼーに呪われるから」だったそうです。
NMLにはクチャルの聴きやすい演奏をはじめ何枚かがラインナップされてい
ますが、打楽器を思い切って強調したこのCDが、編曲者の「脱構築」の手際
を味わうには最適のようです。
①La oración del torero 軽い弦楽合奏ながら、陰影にも富む。大きな特徴は
ないと思うのですが、緊張感のあるほの暗さが耳をそばだたせる。
この作曲家、ほかに聴きたいものがいくつかあります。
②-⑭Carmen Suite キレのある弦楽とパーカッションに装いが変わった。
えらい違う、現代的なカルメン
どうだろう、中身的には、なかなかどうして、陳腐なドラマ性を濃く抽出しなおし
て、バレエにぴったり。
⑮In Imitation of Albéniz アルベニスもどき、みたいな意味なんですかね。
ちょっとばかりタンゴやフラメンコのにおいがします。
⑯Stalin Cocktail 嫌な名前がついてます。パーカッションはなくハープシコ
ードが加わっている。バラライカの音の模倣?
とにかく・・・ウーン、ちょっと気色の悪い音楽だなあ。
おしまいのほうではよく知るロシア民謡。そして楽団員たちが上げる阿鼻叫喚
による幕切れ。
⑰Humoresque ‘ユーモア’くらいの意味なんでしょうか、そういう曲。サン=サ
ーンスなんかも聞こえます。
シチェドリン、この前に聴いたのは、「管弦楽のための協奏曲№4,5&クリスタル
・グズリ」の3曲が入ったCDで、いずれも幼年期の経験に題材を得た少しノス
タルジックな内容。 これらはみんな名曲! これらには残念ながら敵わない
とは思いましたが・・・
はじめヘッドフォンで聴いて、ちょっとぎすぎすしているというか、パーカッショ
ンの音像が妙にでかい、まあ、あまりバランスが良くない音じゃないかと思っ
たのだけど、スピーカーで聴いたら普通だった。やれ、よかった。