休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

図録/ミレー展 「四季」アース色のやさしさ

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20140409(了)
ミレー展 「四季」アース色のやさしさ 
Jean-François Millet
Contents
 ・開催にあたって    (主催者)
 ・ミレー展に寄せて  ロバート・L・ハーバート
 ・謝辞          濱田 隆
 ・ミレーの新しい見方 アレクサンドラ・R・マーフィー
 ・ジャン=フランソワ・ミレー ――トマ邸装飾<四季>について
               井出 洋一郎
Plates
 ・油彩
 ・パステル/水彩
 ・素描
 ・資料
 ・作品解説       井出 洋一郎
 ・日本のミレー・コレクション 展覧会出品作品を中心として
               鷹野吉章
 ・ミレー略年譜
 ・参考文献
 ・カタログ
  1991年/図録/編集・発行;日本テレビ放送網㈱/中古
  <★★★☆>
 
ワタシが絵の本なんてね、ちょっと照れくさいんですが、、、
古本屋には、いろんな本があるんだから、、、
図録を手に入れたのは、かなり前のカラヴァッジョ以来かも。(カラヴァッジョ
はちゃんと岡崎の展覧会に行ったとき、魔がさして買っちゃった。)
このミレー展は1991年に東京、京都、甲府で催されたもの。
こんなものにも値段は付くんだな。安かったので買ってみた。
去年愛知県美術館で開催されていた
 「プーシキン美術館展/フランス絵画300年」
というのに行った際、ミレーの小さい作品があって、ドラマティックでわかりやす
いものだったけれど、その一点が妙に印象に残ってね、考えてみればミレーな
んて、それ以外には農夫が描かれた3枚ほどの絵しか知らないよなあ、ってん
で今回BOで見つけたのがこの展覧会のパンフ。展覧会時には当初は4000円
とか5000円とかしたんだぜ、きっと。
いやもう、思った通りワタシの好みでした。
だいたいこういうパンフ(図録)は買ってもねえ、やたら読みごたえがあって、文
章のほうは、ワタクシメならろくに読まないくせに、これは読んじゃった。
なにやら不遇なのはわかったものの、赤貧というのでもないんだ。
支援者もできたし。絵描きにしては、案外恵まれたのかも。家庭も安定して子
だくさん。
いろんなタイプの絵がある。
どういうものか日本人が大好きなのね。絵の魅力なのか、学校でミレーの名を
刷り込まれた結果なのか、いまいちわからないけど。日本人蔵が多い。
バルビゾン派、Jean-François Millet 1814-1875
[生涯の後半では、米国でリンカーンが大統領になったり(1860)、日本じゃ明
治維新(1868)。ナポレオンの帝政も終わっている(1870)。クラシック音楽じゃ
あ、ブラームスブルックナーもまだ現役ばりばりだ。没年にラヴェルが生ま
れている。]
バルビゾンに落ち着いてからは、絵の感じも落ち着いてきている。
前面の人物もいいんだが、背景に淡く描かれているものがあるばあい、それが
ヘンにリアルな印象でね、これも好印象。
肖像画、宗教画、神話、いかにもくすんだ調子の農業従事者、ターナーの船や
海のボヤーッとした調子に似たもの、ルノワールみたいなホワーッとしたもの等
等。日本の浮世絵にもちゃんと興味を示したそうです。
油彩以外にもパステル/水彩があり、素描もたくさん載っている。
古典的で、時流には乗り遅れたというか、華々しい活躍はできなかったものの、
勉強家でもあって、いろんなチャレンジをしている。
後の印象派には多大な影響を与えた・・・ 橋渡し的役割は結果的には猛烈に
あったのでしょう。
いい絵がいっぱいあって・・・写真は適当です、音楽にちょっぴり関係のありそう
なものを。
 
・ダフニスとクロエ(1847)
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・春[ダフニスとクロエ](1864-65)
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・生きている譜面台(1839)
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・生きている譜面台(1840-41)
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