癌談議と猫談議
20220725(了) |
猫だましい/ハルノ宵子
2020年10月/エッセイ/単行本/幻冬舎/中古 |
<★★★★☆> |
病気(主に癌)と闘病(こら闘病やないやろ!という感じがいい)と病院にま |
つわるあれこれを足せば、そりゃこの本の中のウエイトは高いが、まあここは |
もう一方の動物の話・・・ 悩みに悩んで珍しく「クソ真面目」なところをち ょっと・・・ |
犬にも猫にもがんはあるが、圧倒的に犬の方が多い。特に歳をとったら、 |
良性も悪性も含め、ほとんどの犬が、がんを持っているのではないだろう |
か。しかし本当に悪質ながんであることは少ない。どこの部位にできても、 |
邪魔になるなら(そして体力的に耐えられるなら)、その都度取ることで、 |
そこそこ歳相応まで生きられる。 |
逆に猫のがんは少なめだが、多くの場合、猫伝染性白血病(F eLV)由来 |
で、白血病を発症したり、(あくまで私の印象だが)キャリアの10匹に |
1匹位が、進行の早いがんになるように思える。白血病の場合も、それ由 |
来のがんも、かなり治療は難しく、ほとんどの場合、1年以内に死んでし |
まう。この差って、どこで生じるのだろうか。 |
ムムム・・・そうなんやね、知らんかった。 |
この方、あの思想家で詩人の吉本隆明の娘さん。妹は吉本ばなな。漫画家&エ |
ッセイスト。河合隼雄先生にも同タイトルの本、あったよなぁ・・・ |
帯の裏側のほうから・・・ |
乳がん、大腿骨骨折による人口股関節、大腸がん・・・・・・。 |
自身の一筋縄でいかない闘病と、両親の介護と看取り、 |
数多の猫や大切な人との出会いと別れ――。 |
目次では2番目と3番目の間。大腸がんがひどいいたずらをする・・・ |
しつこいとは思いましたが、帯の裏のほうも載せたのは、こんな、驚天動地、 |
殆どトンデモ本の感想を上手く書けないと思ったから。 |
名だたる小説家さんの寸評でホントは十分なんでしょうね。 |
はじめは、猫のことが少な目だよなぁ、なんて思いつつ読んでいたのですが、 |
だんだん気にならなくなってきました。 |
『それでも猫は出かけていく』といったエッセイ集だとどっと猫が出てくる |
んじゃないでしょうか。 |
そっちも読んでみたい気がしてます。それ読んだら、これはもう娘にあげな |
きゃならん。 |
自らの闘病と |
様々な生命の輝きと終わりを |
等価にユーモラスに潔く綴る・・・ |
帯にある分なので重複ですが、確かに「等価」に描かれている。有名な親に |
ついてもそれはほとんど同じ調子。 |
癌のことや、その他犬猫などの病気に関する知識も、いろいろいただいちゃ |
った。 |
でもでも、このかたのような対応は無理ですって! ま、素敵な気休め。 |
笑って笑って、そして感服。先に読んだもの勝ち。 |
河合隼雄さんの同タイトル本、もちろんそっちを先に知っていたのですが、 |
これ読んで、河合先生のご本、霞んでしまいました・・・ゴメンナサイ。 |
ひょっとすると怒る人もいるかもしれないが、これ、お薦め!!! |
つい最近、職場であるコミセンの一階男子トイレに、サニタリーボックス |
なるものが設置された。はじめはなんのことかわからなかった。 |
今はわかりましたが、困ってないうちは、こんなふうに鈍感なのです。 |
そのあとたまたまだけど、大きめの記事もタイムリーに出ました。という か、それでわかったのです。(恥ずかし) |
同じく職場に、、、こんなのも置いてあった。 |
病院の待合なんかに、いろんなビョーキのことが簡易に書いてあるものの一つ。 |
よくわかるし有意義ですが、このエッセイには敵わないんじゃないか・・・ |