休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

コロンビアのギター音楽集

今年最後の音楽鑑賞のアップは、大推薦のギター音楽
 
20201218(了)

コロンビアのギター音楽集

 
1)アドルフォ・メヒーア(1905-1973):
  バンブーコ ホ短調(1967)                       3:08
2-6)ジョンティ・モンターニャ(1942-2011):
  コロンビアーナ組曲 第3番《夢見る人の歌-パシージョ/忘れることのない
  -ダンス/ダニエラ-グアビーナ/ドイツ-バンブーコ/ポッロ》          23:45
7-10)ルカス・サボーヤ(1980-):
  エルネスティナ組曲(2011)《コストゥレーラ/どこかに/6のための子守歌/
  黒いサンバ》                           16:04
11-14)モンターニャ
  コロンビアーナ組曲 第2番(2011)《マルガリテーニョ-パシージョ/旅
  -グアビーナ/バンブーコ/ポッロ》                  16:39
15)エクトル・ゴンザレス(1961-):
  前奏曲パラフレーズとフーガから前奏曲(1999)            4:19
                                
 ホセ・アントニオ・エスコバル(ギター)
 
 録音 2012年9月21-24日 カナダ オンタリオ,聖ジョン・クリソストム教会 Tot;63:25
 ※6.7-10…世界初録音
 CD/器楽曲/ Ⓟ&ⓒ 2015 Naxos Rights US,Inc.
 <★★★★△>

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<メーカー惹句> ナクソスレーベルが得意とするレパートリーである「ギター作品集」
の中でも、このエスコバルが演奏する「チリのギター集」と彼のリサイタルCDは、
素晴らしい人気を誇っています。その理由の一つには、彼が奏するギターの音色
はとても親密で甘く、ついついうっとりとしてしまうから。彼の音色は、いつも
南国の風景や風の香りを想起させ、日本人の心の奥底に潜む"熱き血潮"を刺激す
るからなのかもしれません。そんなエスコバルの最新アルバムは、コロンビアの
作品集です。アフリカやネイティブインティアンの文化を受け継ぎながら発展し
てきたコロンビアの音楽には、リズミカルなパワーと豊かな色彩、そしてダンス
のリズムが宿っています。優雅なリズムと激しいアクセントが共存した流麗なメ
ロディ、そしてカリブ海の特徴的なリズムパターン・・・どれにも心が惹かれま
す。モンターニャの「コロンビアーナ組曲」を中心に選曲されたこの1枚は、きっ
と誰もが気に入るはずです。
 
 
中南米のギター曲は、これまで、キューバ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、ベ
ネズエラなどのものを聴いてきたことになりますが、かなり前からリストアップ
していたコロンビアのもの、ようやく聴いてみる気になりました。
このアーティストのものでは、一枚目が寄せ集めでしたが、そこにはこのアルバ
ムの作曲家は入っていなかったと思います。そもそもギターって詳しくないです
しね。
 
それにしても、惹句。その後半の言葉なんて、書きすぎ。これじゃなんでもござ
れなんで、なに言うてんのかワカラヘン・・・
でも実はそうなんです。それらをぜーんぶひっくるめて、情に流されずに、いた
って中庸。そして演奏が正確無比。この中庸と正確無比が、得も言われぬ、穏や
かでさわやかなニュアンスを生みだしているんです。
ぜんぜん聞いたこともない4人の作曲家の作品もいいのでしょうが、ギタリスト
のバランスのいい捉え方も猛烈に利いているんじゃないか。
曲ごとの解説は知識も語彙も不足なんで、大雑把な印象しか書けません、読んで
くださる方がいたら、ちょっと申し訳ない気がします。
 
あえて言うなら、(2)~(6)、(11)~(14)のモンターニャかな。「コロ
ンビアーナ組曲」の名がピッタリで、解説のとおり。民謡調の淡い情緒がすばら
しい。しかも決して平凡にも単調にもならない。
中南米という見方をすれば、いわばちょうど真ん中に位置するコロンビア。いろ
んなところのものが、どういうものか具合よくブレンドされて、しかもいい味が
出ているという印象も持ちました。
 

このチリ出身のアーティストのCDは、一つ前に聴いたのが「チリのギター音楽

集」(2008年)、その前が「リサイタル」(2001年)という名曲集。いずれ

もカナダでの録音。

チリのは、ややローカルな、乾いた抒情表現がすばらしく、こんな国のギター
曲がまとめて聴けたことが嬉しかった。リサイタルのほうはコンクールの優勝
のご褒美のような録音で、バッハ、タレガ、アクアド、アルベニスなどの定番
のほかにマルタンやアセンシオの20世紀の音楽も加えてある。やっぱりワタ
シは20世紀ものがよかったけれど、全体的には個性不足気味。
そして本盤はその2枚に負けないどころか、さらに上を行くすばらしさ。4人
の作曲家のものが集めてあって、(15)のみ、ちょっと尖った感じで、特にエ
ンディングは苛烈ではありますが、自国のチリの作曲家のものより優れていて、
かつ、中南米をある種‘穏やかに集約’したみたいな感じとでも言いますか。音楽
がとにかく優しい。
 
コロンビアの音楽なんて想像出来ます?
いいものに当たりました。きっと誰もが気に入るはず、なんて惹句にある通り
でしたね。大推薦のギターアルバム。