休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ギルティ』

20191215(了)
映画『ギルティ』  THE GUILTY/Den skyldige

  監督;グスタフ・モーラー//ヤコブ・ゼーダーグレン
  2018年/デンマーク映/88分/DVDレンタル
  <★★★★>

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舞台はコペンハーゲン
ミスをやらかして今は緊急電話を受けている(≒干されている)警察官。
ミスに関する最終の審問のようなものを翌日に控えている。
小さな事件を二つ三つと受け、その間に審問会で発言してくれることに
なっている元同僚とのやり取りが挟まるが、その中身が妙に臭う。
そんな中、誘拐されたように聞こえる女の電話。拉致したがわらしい男
の声が少し聞こえる。その警官は機転を利かせ、女が娘さんと話してい
るふうを装って懸命に対応する、、、
緊急電話を受ける部署や係員数人が映るぐらいで、基本的にはその警察
官の受ける電話内容と彼の対応があるだけ。

対応するうちに徐々に様相が変わって来る。この警官のもともとの鬱屈
が絡んで味付けになっているが、とにかく救出のためのやり取りの緊迫
感が素晴らしい。
それこそが主眼の映画ですね。88分はこの場合はいい長さ。
雰囲気がなんとなく米英のものとは違う感じなのも新鮮。
言葉はデンマーク語。ドイツのお隣だからでしょう、オランダ語同様、
ドイツ語と非常によく似た単語がポンポン出てくるのが、雰囲気に寄与
している(!?)ようです、ワタシだけかもしれないけど。
この警官の前にはほとんどどのシーンにもネットの繋がったパソコンが
あって、携帯のGPSでだろう、位置情報として地図がしょっちゅう映る。
コペンハーゲンの街をピンク色の丸いマークがじりじり移動する・・・

ミステリーなので、上記ぐらいしか書けないのですが、話は実はがらっ
と変わります。最初に書いたこの警察官自身のミスも、この事件解決の
ための喋りの中に使うことになって、明らかになる。なかなかうまい作
りだと思いました。

フォーン・ブース』という電話ボックスから離れられなくなる男のな

かなかオモロイ映画、ちょっと思い出しました。

 

ここは島が連なった都会でもってバルト海の入り口にあるんだから、潮
汐によって海が猛烈にザーザー流れるのがいろんなところから見られる

んじゃないかと想像します。知りませんが、もしそうなら、ちらっとだ

けでいいから見てみたい・・・一歩も戸外に出ない映画なのだから、ま、

想像するぐらいいいでしょ?