休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ヒトラーの忘れもの』

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20180412(了)
映画『ヒトラーの忘れもの』 Under sandet
 
 マーチン・サントフリート監督・脚本/ローラン・ムーラー/ルイス・ホフマン
 2015年/デンマーク&独合作/101分/DVDレンタル
  <★★★★>
 
 
WIKIから)
1945年5月のドイツ降伏後、若いドイツ兵の戦争捕虜の集団がデンマー
ク当局に引き渡され、ナチス・ドイツが砂の中に埋めた200万以上の地雷
を撤去するために西海岸へと派遣される。これは戦争捕虜の強制労働を
禁じるジュネーヴ条約に違反する命令であった。少年兵たちはデンマー
クのカール・レオポルド・ラスムスン軍曹の指揮の下、危険な作業に身
を投じる。・・・
映画は史実に触発されており、第二次世界大戦後のデンマークに地雷
撤去のために送られたドイツ兵が描かれる。地雷撤去を強要された2千
人以上のドイツ兵のうち約半数が命を落としたり手足を失ったと言われ
ている・・・
 
ナチスといってもホントに少年たち。14人。
鬼軍曹が彼らを監督しさせる地雷除作業の恐いこと。こんなことあった
んやろか。
道具立てといっても、基本的には、ユトランド半島の多分西側のほうの砂
浜に無数に埋められた地雷と、少年兵たちと、鬼軍曹。これだけに近い。
当然うまくいかなきゃボム!
このドラマの中でも何人か(の肉体)がバラバラになる。
でも少年兵といってもドイツ軍だったわけで、なんともはや、ばかばかし
くもやるせない。因果応報みたいなもの。そういう意識もあるのかもしれ
ない(よくわからないけどね)少年たちは、鬼軍曹のいびりや指示どおり
に、逃げもせず唯々諾々と従う。相手はたった一人なのに。
ドラマは、次第にこの鬼軍曹の気持ちの中が見えるように進んでゆく。
自分も加わってサッカーをさせるシーンはあだ花か・・・唯一開放感のあ
るもので、印象に残る。
彼の気持ちにもアップダウンが起きている・・・ という感じで、いろん
な事件が起きたのち、エンディングはここでの地雷探しが終って少しほっ
とさせるような感じなんだけれど、デンマークの鬼軍曹にとってはたいへ
んそう・・・、それに他では地雷探しはまだ続くんだよ。
こんな時点で、赦しもへったくれもない。でも接すれば人と人の結びつき
や憎しみ以外の気持ちの行き来はないわけじゃない。
シンプルに描いて、まるでイーストウッド
 
最近、ポーランド議会が、国がナチスに加担したというようなことを喋っ
たりしたら禁固刑に処すぞ! てなことを決めちゃったんでしたね。ため息。
ポーランドもか・・・。「連帯」は膿を出し切れなかったなんていう意見
もあったが、そういうことでもないでしょう。ま、関係ない話なんですが、
どういうものか思い出しました。
 
少年たちが皆よかった。
全編ドイツ語。
音楽は効果音風に、小さく鳴っていただけ。それでよかったんだろうと思
います。