休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

バラダ/ゲルニカ

20191217(了)
バラダ  Leonardo Balada (1933-)ゲルニカ

ゲルニカ            1966    11:21
サラサーテへのオマージュ    1975   7:38
カザルスへのオマージュ     1975    11:47
交響曲 第4番『ローザンヌ    1992    18:34
サパタ;管弦楽のための映像    1988    20:04
  ⑤WALTZ 6:28  ⑥MARCH 5:25  ⑦ELEGY 3:23 
  ⑧WEDDING DANCE 4:48

  サルヴァドール・マス・コンデ指揮/バルセロナ交響楽団&カタルーニャ管弦楽団
  録音:2003年5月、バルセロナ、スペイン Tot.69:25
  CD/2004年/現代音楽・管弦楽/Ⓟ&ⓒ Naxos//中古
  ①②<★★★△> ③<★★★☆> ④-⑧<★★★>

f:id:kikuy1113:20191230125037j:plain

(CD帯紹介文) 当シリーズで既に御馴染みのバラダ、当盤には同国スペ
インの偉大な芸術上の先達である、3人のパブロの関連した作品が集まっ
ています。「ゲルニカ」はもちろんピカソ反戦的作品として名高い名作
で、本曲はヴェトナム戦争への抗議の意が込められたものです。聴いて特
に楽しいのは「サラサーテをたたえて」で、この大ヴァイオリニストの名
作「サパテアード」が自由に変容させられており、独特の和声、対位法感
覚が大変に面白く、ポルタメントの効果的な用法も印象的です。「サパタ」
も自在な引用が目立ち、特に「メキシカン・ハット・ダンス」によるお祭
り騒ぎとなっている「結婚式の踊り」は、楽しさの極みです。

 

スペインものです。
随分前から、聴いてみたい作曲家だった。だからもちろん名は知っていま
した。聴くのは今回が初めて。代表作ではないかもしれないけれど、、、

安直な表現ですが、現代音楽的な手法やサウンドを、なんともやすやす
と用いるすべを心得ており、その前の古い手法によるものと交互に出し入
れするというようなつくりの曲がここには多い。
帯の表にはこうあったのでした・・・
 さすが個性派、縦横無尽な引用・変容が面白い!
一応ズバリです。

ゲルニカピカソがスペイン内乱のさなかに描いた反戦作品なんだけれ
ど、バラダはこれをベトナム戦争反戦を意識して書いたという構図なん
だね。ジャケット写真に当たるものがこれだからなぁ、どうしてもピカソ
の絵のことのほうに関心が向いてしまう。
それがね、確かに現代音楽なんだが、ベトナム戦争に対するものという感
じじゃない。スペイン内乱に対するものみたいな感じなのです。表現もテ
ンポも。でも、現代音楽っぽさは②よりはある。音は好きですね。

② ひたすらスペインの三拍子系の踊りのリズムが刻まれ続ける。その上に
ヴァイオリンソロが乗っかっている。「チゴイネルワイゼン」はありませ
んが、他の引用はやっているのかもしれません。ワタシはわかりません。
三拍子そのものからは、ラロがサラサーテに捧げた「スペイン交響曲」の
最終楽章を連想しました。
かなりのハイテンポで、なんというかふわふわ浮きつつも、とにかく不安
を煽る調子。どういうわけでこんな不安感なんだ?
徐々に盛り上がり、終わり損ねたみたいに投げ出された感じで切れる。
一聴面白いのは確かだけれど、ラヴェルの有名な「ボレロ」と同じで、繰
り返して聴きたくはない。(サラサーテがパブロとは知らなかった)

③大パブロ、3つ目。いかにも現代音楽ですという始まり。②の不安感にさ
らにおどろおどろしい調子も加わる。ワタシはサラサーテよりぐっと力が
入っちゃった。
でも、現代音楽っぽいものとそうでないものがテレコテレコになっていて、
そうでないものの輪郭が少しづつわかるような気がしてくる。しばらくす
ると分かった。なんてことはない、「鳥の歌」。
ズバリ「鳥の歌」が臆面もなく出てきたかと思ったら、静かになり幽霊に
でも遭遇したような調子へ。おしまいはまた「鳥の歌」になるのかと思っ
たら、なりかけてフッと終ってしまう。
「鳥の歌」は決して好きではないのですが、面白かったです。

④単一楽章の交響曲。このアルバム5曲の中では最も新しい。
副題の「ローザンヌ」の意味は分かりません。近ごろはバレエのコンクー
ルで日本人が入賞するんで、けっこう知られているスイスの町のことでし
ょうか。
静かだが緊張感はある。尖った感じはない。
中間部ではワルツが支配的になる・・・当然現代音楽っぽくなくなる。そ
れが変容してゆき、②の「サラサーテ」に似た感じにも近づく。
いつの間にか2拍子になり、ずーとクレッシェンドしてゆく。後半は何度聴
れいても少し単調ですね。

⑤‐⑧はすべて引用でできているといった感じ。
このアルバムだけのことかもしれないけれど、決して暗くならない音楽が、
この作曲家の特徴の一つかもしれない。
この最後の曲は特に明るく、最後などバカ騒ぎ。時に不協和音が新しさを
喚起はするものの、勿論新しいものじゃない。バカ騒ぎについては、アル
ゼンチンのヒナステラのいわば“暗い爆発”じゃないし、メキシコのレブエル
タスやチャベスのような、なんとなくあぶら汗を感じるようなもの、でも
ないですね。

はい、だらだら書きました。納得できていない証拠のようなものです。
楽しめたのは、①②③、.特に③かなぁ・・・
この作曲家、もう少し聴かなきゃね。このだらだらはイケナイ。

 

 これで本年のアップは打ち止めです。
 年賀状は結局作って、投函済み。
 コミセンのパート仕事は1月5日から。
 大掃除、犬の臭いが染みついた絨毯洗い、年末始使用の買い物・・・
 息子娘孫たちが来る日程がようやくきまりました・・・

 まあそのための買い物・・・

 

 ヤフーのブログから移ってきて5ヵ月弱。
 なんとなく使いにくいですが、使い方をちゃんとマスターしていない
 だけのことです。
 来年もよろしく。