休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ナショジオ 9月号

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20150924(了)
ナショナル ジオグラフィック(日本版)9月号
 ・密漁象牙 闇ルートを追う
 ・伝説の最高峰 カカボラジに挑む
 ・色でおしゃべり カメレオン
 ・アフガニスタン 消滅の淵にある仏教遺跡
 ・日本のエクスプローラー  宇宙の果てを見たい
  2015年8月30日発行・発売/日経ナショナル ジオグラフィック社
 
密漁象牙  テロリスト(か無法者)とその団体の資金源であろうということだが、
このリーダーがなんだかすごい。グループ名はLRA、リーダーはジョセフ・コニーと
いうんだね。これがすごい。武装して凶暴、資金源である象牙を神出鬼没に奪い
(もちろん田んぼで稲を刈るように象を殺し)、貯蔵をし、複雑なルートで捌く。
官憲やレンジャーが調査し、象を守っているが、捕まえられない。各国のレンジャ
ーはかなりの人数が殺し殺されている。南スーダンが逆の立場(!)である以外
は、レンジャーを組織しているが、装備ではLRAにてんで勝てないみたい。
しかし最も被害を受けているのは象。中心はチャド、スーダン中央アフリカの中
心あたりだが、象がいるところはみんな対象地域みたい。細かい地図がある。象
がいるところ、LRAがいそうなところ、いくらかわかっている密漁&密輸ルート。
そして、ああやっぱりなあと思ってしまう。最終的に象牙を大量に買うのは、どうも
中国なんだ。(小笠原諸島に大挙してやって来ていた中国の珊瑚泥棒の船のこと
を思い出さずにはいられない。)
ナショジオ社がルートなどを独自調査しているが、まだこの報告の時点では、よくは
わかっていない。装置を付けたものを流したところ、貯蔵されていて、ゆっくりとしか
動かない。まだつきとめられていないのが残念。その後の報告を聞きたいもんだ。
全体の40%ほども占める大掛かりな取材記事だった。
ミャンマーのカカボラジの登頂を目指したクルーの苦労話。全く登山家というの
はわけが分からんねえ、この苦労!
これは、むかしこの辺をヘロヘロになって通りかかった飛行機が、ぶつかりそうに
なって高度計を見たら8000m以上を指していたというんで大事件になったあたりだ
よ、きっと。(結果的に計器不良だったようだが、1万メートル以上を指していたんだっ
たっけ、忘れた・・・)
実際は6000m弱なんだが、とまれスペシャリストにとっても大苦労の登山で、目的
である標高の確認は、あと一歩というところでついにできなかった・・・
もっともこの登山、山裾に取りつくまでの行程が大変過ぎ。いわば‘秘境’。
 
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カメレオン。大写しするとちょっとグロかもしれないが、ワタシにはそうは映らない。
マダガスカルの固有種を中心にした、めずらしいトカゲどもの極彩色の写真と記録。
体表の色を操作できる。まわりに溶け込む迷彩(いわば隠れる)を施すだけでなく、
逆に目立つように様々な主張もする。その理屈がわかった。体表の色素細胞の一
つ下に微小な結晶を含んだ細胞層があって、この結晶の間隔を調整操作すること
でもって、波長の異なる光を反射させることで色を変化(ヘンゲと読むのがいい)させ
る。こんなことをして色によるある種のコミュニケーション(気分や感情を伝える!)を
とっているんだって。それを「色でおしゃべり」と表現している。
いやもうカワイイわ。飼いたくなるよ。
マダガスカル焼畑とそれによる国土の様変わり、つまりこうした生き物の生息場
所が、(例によって常にこの話になって終わる) 脅かされている、もはや風前の灯
なっているという話。上の象のような殺され方ではないけれど。
アフガニスタン東部で発見された仏教遺跡「メス・アイナク」。銅鉱山の開発によ
って消滅の危機にさらされるなか、考古学者たちが懸命に発掘作業を進めている。
シルクロードの交易の中心だったから栄えた中部の「バーミヤン」と違って、ここは
銅の産地(露天掘りすらできる)だったから。まあ仏教遺跡なんで、イスラム国とし
てはちょっと感情的に問題もあるんだが・・・、今は中国主導の鉱山開発がとん挫し
ている。2年先に始まる予定だが、実際はアルカイダなどのテロ、暴力、無秩序の状
態が続いているもんだから、鉱山は2年先どころか5年先ったって難しいらしい。そこ
で発掘調査は、世界中から人が集まり危険をおして進められている。、犠牲も出て
いるのに・・・
中国が頭にきて、テロ対抗策に乗りだしたら・・・なんて、想像してみるが・・・ま、オ
モロイけれど、それはないな。
日本のエクスプローラー  地球から130億年以上のかなたにある「深宇宙」で今、
新たな発見が相次いでいる。その最前線に立つ日本人天文学者が、大内正巳だ。
ビッグバンから今は138億年くらいたっているそうだが、1億年とか2億年後の、つま
り宇宙の誕生の直後に近い超大昔の状況を見たい!とがんばる、最先端科学者の
お話。こいつが望遠鏡で見えちゃいそうだというのがすごすぎ・・・、頭がヘンになり
そう。
でも、その先はビッグバン(=宇宙の誕生)そのものに向かわざるを得ないし、その
先には「歴史以前」なんてのがあるわけよね。好奇心は果て無し・・・
写真の図がすごいが、ちゃんと写らない、、、
 
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                     ・左の光の中は「宇宙の誕生」、その右は「インフレーション」、さらにその右は
                      「宇宙の晴れ上がり」と書いてある
いずれの記事も「完結」していない。
その他にもさまざまな写真が載っていて、楽しみました。