休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画/「セッション」 Whiplash

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20150928(了)
映画/「セッション」 Whiplash
 
  監督&脚本:デミアン・チャゼル//マイルズ・テラー/J・K・シモンズ/
          ポール・ライザー/メリッサ・ブノワ
  2014年/米映/106分/DVD/レンタル
 
  <★★★★△>
 
J・K・シモンズがオスカーの助演男優賞ということで、是非観てみようと。
脇役として時々見かけていた俳優さんで、TVドラマの「クローザー」では長
らく観つづけた方。
ほとんど、主演男優賞でもいいんじゃない?  ウィキでは、助演男優賞の候
補になった映画賞は30を超え、そのほとんどで獲得している。
 
音楽系の大学、まあ日本で言えば専門学校という感じやろか、で、野心満
満ドラムを学び始めた若者を、大学内で組んだジャズのビッグバンドをすっ
かり私物化している鬼教師が「彼のバンド」に採用、教えるというパワハラ
行為でコテンパンにやっつけまくるという話。
この教師、正確なリズムやキーへのこだわりのみならず、ジャズというもの
に心身ともに入れあげている男。そのとんでもない鬼教師ぶり!!!
ワタシ、ビッグバンド・ジャズも大好きで、ブラスの咆哮やドライブ感がある
アンサンブルがあれば、スィング感には特にこだわらず、すぐに酔っぱらっ
たようになってしまうんだけれどね。 だから、イヤー、なにもここまで厳しく
なくてもええけどなぁ、聴く方かて十分満足するんちゃうかなぁ、とワタシな
んかだと思うところ。
まあ名だたるプレーヤーが揃うバンドではなく、コンクールに出ようというた
だの学生バンドだから、未熟は未熟なんだね、きっと。それを、この教師に
も野望があってのことなんだろう、なにがなんでも許さない。その求めるレ
ベルは、幕切れ近くでもって、観ているものにもやっとある程度わかる・・・
 
しょっちゅうバディ・リッチ(あの叩きまくるイメージの名ドラマー)やチャーリ
ー・パーカーなどのジャズ・ジャイアンツの名がたびたび出て来る。
原題は‘激しくムチ(スティック)を打つこと’の意だけど、曲名なんじゃない
のかな。ともあれ原題はずばり。
 
で、この二人の関係がどうなっていくんだろうと、ほとんど最後までやきもき
しながら、ときに茫然としながら観ることになっちまう。二人の関係に収斂さ
れ過ぎみたいな気もするが、それを言っちゃあおしまいよ。
エンディングは(というかエンディング直前の経過とともに、かな)意外。ほと
んどビックリした。こうなのか・・・ 賛否を言うことじゃない。
怒涛の一篇。