今年5月に載せた『アンジェラの灰』のサントラと、どうしても較べてしまう |
ことになりました。これは名作サントラです。ちょっと分が悪いか。 |
これに敵わない点は、、、 |
わかりやすい耳に残るメロディやピアノ、ハープなどの扱いの出来、などでし |
ょうか。といっても、違う映画なのだから、違いは無論当たり前。 |
『アンジェラの灰』が、むしろ素朴な内容であるにも拘らず、美しく出来過ぎ |
ていたり、新天地に向かうことが、まるでゴージャスに賛美するかのような聞 |
こえ方をする。それでよかったのだろうかという意見もありうると思うのです。 |
『A.I』に似たキラキラ感もふんだんで、そう思と、音楽だけ聴く分にはいいけ |
れど、映画にはどうだったのだろう・・もう少し地味でもよかったんじゃない? |
ファンタジー? |
ワタシは実は大好きです。 |
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さあ、それに対し、『本泥棒』のほうは・・・ |
全体に抑えたタッチで、目立ったメロディや歌い上げはほとんどない。 |
いや地味とはいえ、なかなかいいメロディなんですよ。でも『アンジェラ』に |
は対抗できない。むしろおとなしく、沈潜しがちな雰囲気に貢献している。 |
もっとも、そうではありながらも、どこか都会的なセンス、っていうのかな。 |
感覚的なものだけど、その辺の感じが大きく違う点ということになるように思
う。
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ああ、『アンジェラ』にちょくちょく出てきて、『本泥棒』に一切なかったよ |
うだったサウンドが一つあるね。弦のピツィカート。チャイコフスキーの第4 |
交響曲のように、大々的にピチカートが使われるところがあります。 |
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『アンジェラ』の記述のほうが多くなっちゃったな。 |
似ているのは、柔らかくぶ厚い弦、オーボエ・ソロが多いこと・・・ |
でもね、いろいろ比較はしても、ジョン・ウィリアムズ・サウンドとでもいう |
ような音(色)の作り方やメロディの形は、個性としてあるのですよ。それは |
あちこちで感じられました。 |
メロディだって作曲家自身の癖や個性。音色は彼と彼の専属オーケストレータ |
ーたちとのコンビネーションの癖や個性。 |