休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『15時17分、パリ行き』

20220429(了)

映画『15時17分、パリ行き』

  クリント・イーストウッド監督//スペンサー・ストーン/アレク・スカラトス/
                               アンソニー・サドラー
  音楽:クリスチャン・ジェイコブ
  2018年製作/94分/G/アメリカ/原題:The 15:17 to Paris/DVDレンタル
  <★★☆>

<映画.com>解説から; ・・・2015年にヨーロッパで起こった無差別テロ「タ
リス銃乱射事件」で現場に居合わせ、犯人を取り押さえた3人の若者を主役に、
事件に至るまでの彼らの半生を、プロの俳優ではなく本人たちを主演に起用し
て描いたドラマ。 2015年8月21日、オランダのアムステルダムから・・・パリ
へ向かう高速列車タリスの中で、銃で武装したイスラム過激派の男が無差別殺
傷を試みる。しかし、その列車にたまたま乗り合わせていた米空軍兵のスペン
サー・ストーンとオレゴン州兵のアレク・スカラトス、そして2人の友人である
青年アンソニー・サドラーが男を取り押さえ、未曾有の惨事を防ぐことに成功
する。映画は、幼なじみで親友同士のスペンサー、アレク、アンソニーの3人
が出会った少年時代や、事件に遭遇することになるヨーロッパ旅行の過程を描
きながら、ごく普通の若者たちが、いかにしてテロリストに立ち向かうことが
できたのか・・・
 
やや落ちこぼれ気味な3人は、決して裕福でない家庭事情とはいうものの、
割合幸せな出逢いや友人づき合いなど、ガキの頃から大人になるまで、いい関
係を維持してきた。
その彼らの成長過程や、ただ一点、人助けをするという目標で一致して、中心
に軍隊というものが据えられて進んでゆく。日本じゃ考えられない。それへの
取り組み方や能力が、それぞれの性格が違うように、異なって行く。
しかしガキの頃の友情と結束は(キリスト教系の学校がブラック校則や差別で
満ち満ちた学校として描かれ、そのせいなのか・・・)なぜか固い。

 

きっかけがあり、久方ぶりに集まって、ヨーロッパ旅行をすることになる。

「いかにも幼なじみらしい旅行」も終りに近づいたころ、パリ行きがやや難産
の末に決まり、アムステルダム発パリ行きの、件の列車に乗ることになる。
ここまでの大半の時間、一種のロードムーヴィー風なんだね。
 
テロリストに出くわすのは、偶然も偶然。予感もヘッタクレも何もない。
現役ばりばりの志の十分高い(精神状態は実はやや低い!)軍人二人を含む仲
の良い3人組が居合わし、たった一人のテロリストが割を食ったかのごとくに、
とりおさえられてしまったのも、すごい偶然。
ストーリーとしては、ロードムーヴィーの最後の大捕物が山なんだろうか。

最後は本当の仏大統領まで出演していただいての表彰・・・ (この部分

は実際の映像? いやー、やっぱり再現したものだよ、きっと)

 
例によって、イーストウッドさんはさらっと描いて深掘りはしない。テロリス
トの分析もしなければ、映画の意味も無理して匂わせたりなんかしない。
イーストウッドさんにしては出来はよくなかったでしょうね。むしろこんな構
造で、よくもまあ映画を成立させたもんだと思いました。もっとも、主役3人
(だけじゃない)に事件の当事者たちを使ったことについて、賛否がきっと取
りざたされたでしょうが、それ自体は、出来とは直接関係ないでしょう。
点数はちょっと低くなっちゃいました。
 
なお、音楽担当のクリスチャン・ジェイコブというかたは全く知りませんが、
もう一人名があって、なんとトーマス・ニューマン。だから所々で品のいい音
楽が挟まっていたのですね。(少しこじつけ)