20240518(了) |
Janis Siegel/Friday Night Special
ジョーイ・デ・フランコ(ハモンドオルガン)、ヒューストン・パーソン(テナーサックス) |
ピーター・バーンスタイン(g)、ラッセル・マローン(g) |
バディ・ウィリアムズ(ds) |
2003年/CD/ジャズヴォーカル/TELARC(録音2002年9月)/輸入/中古 |
<★★★☆> |
マンハッタン・トランスファーの女性ヴォーカル、もう一人のジャニス・シーゲ |
ルのアルバムを1枚手に入れました。 |
シェリル・ベンティーンよりはるかに目立った高音域の歌声で、ほとんどはしゃ |
ぎまわっている感じが多かったシーゲル。ソロではベンティーンはそのまましっ |
とりしたジャズヴォーカルが思ったとおり似合っていましたが、シーゲルのほう |
はどうなんだろう、ソロでマントラの時のような派手な暴れまわり方ができるは |
ずもないし、わからんなぁと思いつつ、安いものを見つけました。 |
ジャズのスタンダードナンバーは少なく、有名な作詞作曲家のさほど有名でない |
歌、リズムアンドブルース系が多いと思う。それをジャズ・ヴォーカルに作り変 |
えて(専任のアレンジャーの名が載っている)歌っている。 |
④⑤⑥あたりは聞き覚えのある曲なんだが、アレンジが原曲を相当様変わりさせ |
ている。マントラの時のようなスタイルではないが、きっと彼女自身も歌唱をい |
ろいろ工夫している。 |
で、はじめのうちはわからなかったものの、聴けば聴くほどアレンジが凝ってい |
ましてね、一筋縄ではいかない。 |
最後に、超有名なナンバー『ミスティ』を置いて締めている。 |
リズムアンドブルース系と書いた物など、歌い方はいたって黒人ぽい節回しや装 |
飾音なのに、結局のところ、白人のツルンとしたジャズヴォーカルなのね。その |
感じが特色の第一。 |
特色の第二は、テナー・サックス以外のリズムセクション(伴奏)部分が、ハモ |
ンドオルガンに率いられて、ギターやドラムスが加わるというスタイルであるこ |
と。この音色! こういうハモンドオルガン・サウンドでの歌唱がそもそも多くな |
いんじゃないかしらん。 |
そのほかは・・・半分ほどで女性のバックコーラスが付くんだが、どうもこれは |
彼女自身が数人分のコーラスを多重録音して(と思います)付けている。これも 特色。 |
まとめ・・・ レイ・チャールズの歌を(歌い方を)、この甲高くつるんとした |
白人女声でやってみたら、って感じかな。 |
べンティーンの自然体のアルバム作りとは、全く違っているとわかるまでに、ど |
ういうものか少しかかりました。 |
マントラの時のような、もう少しオキャンな感じのアルバムもきっとあるんでし |
ょうね。(わかりませんが、ほんとうはそっちが聴きたかったというのが本音。 |
でも「そっち」じゃあ個人のアルバムとしては成立するのかなぁ) |