休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ウィ、シェフ!』

20240524(了)

映画『ウィ、シェフ!』

  ルイ=ジュリアン・プティ監督//オドレイ・ラミー/フランソワ・クリュゼ
  2022年製作/97分/フランス/原題:La Brigade/DVDレンタル
  <★★★△>

非常に流行っているレストランのシェフをしている女性カティ・マリー。
実力もあるが「わけ」もあって、一本気で意固地で立場への拘りもある。そ
うしたものを、女性オーナーがマスコミ対応(テレビの料理番組に対するも
の)のために踏みにじったことで、彼女は猛抗議し、啖呵をきって辞職・・・
 
(売れない女優という)友達はいるものの、仕事は見つからずいろいろ苦労
をするという表現があります。短いものだけど。
カティの沈んだ気持ちを反映するかのように、寒そうな曇った海が映ります。
海の中に風力発電のプロペラがいくつも見えるけれど、あれは北海に近いほ
うなの?それともブルターニュビスケー湾なんかのほう?
 
さて、少々誇大広告ふうな美辞麗句で飾った募集を見つけ、応募すると、そ
こは、移民の子どもたちの自立を支援する貧乏施設の厨房。まともな食器も
食材も乏しい。しかしなぜか彼女は辞めずに頑張ることにする。
そして、出だしとは全く違ったイメージのドラマが展開してゆく。施設長と
彼を支えるノホホンとした女性教師のもとで、なんとかバラバラにならずに
集っている子どもたち一人一人との料理を通じたふれあいや出来事が、彼女
のみならず、全員を成長させていくのですな。
彼女の発言傾向に繋がっているらしい自身の出自も、ちょっと変わった名前
の由来もあとのほうでわかる。

強制送還されそうな子どもたちの出身地が、まるで図ったかのようにバラバ
ラで、普通フランスものに多いアフリカ系の黒人だけでない。そのバラケ方
も、いかにもそれぞれ出自らしい問題をみな持っているのもバランスが取れ
すぎている感じながら、それもまたよし。
ヨーロッパの移民はいろいろ問題になるけれど、実際にそれだけ多いんだと
いうことは、こんなドラマにだってごく当たり前に転がっているべきで、反
映させなきゃ不自然なんだよってことでしょうか。
 
最後は、「え?そっちなの?」という感じで、途中でちらっと出ていた夢に
向かってスピードアップし、綺麗にまとまっちゃった。
しんどくはならない。さほど不満も覚えない。描かなかった問題、あるいは
そこから先の問題は、例えばまた別の映画でどうぞ。ということで、とりあ

えずシェフは脱皮する。そんな感じでしたかね。

フランスという国すべてをひっくるめて総括することはとてもできないけれ

ど、なんとなくフランス人ぽさの典型の一つを見せてもらったような気もし

ます。ま、何を言っていることにもなりません。たまたまそんな気になった

だけです。

 

ワタシが借りた物でなく、カミサンのレンタル。わりと珍しいのです、こう

いうのは。

 

 

*6/15追記・・・上記映画とは全く関係ありません。

 今年初めての「クビアカツヤカミキリ」、出ました!

 去年より6日早い!暑くなったから孵化も早まったのでしょうな。

 昨日7匹、今日4匹。然るべく屠りました。

 関係なくても、書いておかないと、、、