休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『ドクター・スリープ』

 えぇ? シャイニング?

20231123(了)

映画『ドクター・スリープ』

 マイク・フラナガン監督/ユーアン・マグレガー/レベッカ・ファーガソン
 2019年製作/152分/アメリカ/原題:Doctor Sleep
  <★★★△>

またまたカミサンの借りた分、観ちゃった。

長くてね、一日の残りの予定(ったって、夜中から朝方までの)が相当狂って

しまった。

 
「ギフト」を持っている子供を、喰ってしまうか仲間にするかする集団がいる。
集団の構成員にも当然ギフト(≒能力)がある。喰うというのは、ゆっくりと
殺す間に、その子がギフトを含んだような息を出すんで、それを吸い込むこと。
それが「食事」であって、それを続けられれば何百年も生き続けられるらしい。
ちゃんと食事ができないとダメなのね。(食事のサイクルが気になった) そし
て仲間にするには別のことをしなきゃならない。何か伝染させるといったよう
なこと。ボスは超美人に見える魔女。世にはそうした様々なギフト(中身はい

ろんな超能力)を持った子供がそこそこいるらしくて、この恐ろしい集団も喰

いつなげている。もっとも、食糧事情はどう見ても悪化の一途のよう。

 
15-6の女の子が仲間にされるのが紹介された後・・・次に紹介されるのが過去
の男の子で、彼はどういうわけかギフトを隠しおおせたまま大きくなることが
できた。もはや中年。ギフトの訳も使い方もよくわからないまま悩んで、酒や
セックスなどに逃げ込んでいた。
次は10歳ちょいぐらいの女の子で、今のところ能力を隠しおおせている。
 
集団とそれを束ねる魔女、中年になったギフトを持つ男、そして10歳の女の
子が絡み合ってドラマが進行して行くのですが、、、
始めのほうで、「シャイニング」なんて言葉が出てきて、たまたまだろうなと
思っていたら、次には「REDRUM」なんて言葉も出てくるに及んで、確信。ス
ティーブン・キングの小説というよりは、あの映画『シャイニング』と関係が
あるにちがいないと。
 
これ以上は書いちゃいけないでしょうからやめておきますが、『シャイニング』
の40年後なんてポスターにあるんだから、もうバレてる。『シャイニング』
で車の窓からガラスに書かれた文字を見て「REDRUM」とつぶやき続ける少年
が、長じて大人のダン(マグレガー)になるのですな。
でも、続編的なところは僅かで、ホラー的超常現象というよりは、ギフトを持

つ人間どうしの闘いという面が中心です。早い話が、ドラキュラものの変種と

いったような構造でしょうか。

確かにあの『シャイニング』を思い出させるロケーションが、特に後半はたく

さん出て来ました。

費用的には結構苦労して作ったんじゃないかしらん。

『シャイニング』のワン・シーンが何度かそのまま回想シーンとして出て来ま
した。このお話は原作はキングというだけであって、『シャイニング』とは別
物だと言ったほうがいい気がしました。
 
ワタシは『シャイニング』は原作を先に読んだ口で、怖くてね、あちこちでビ
ビったことは覚えています。昔の話。その映画版は確か落ち着いて観ることが
できたはずです。ニコルソンの「変貌しているつもりぶり」は面白かった。
で、なんだかちょっと懐かしくてね、ちょい役に見た顔がいたりして、結構楽
しんで観ました。