休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

『TOUCH タッチ』

20251107(了)

映画『TOUCH タッチ』

 バルタザール・コルマウクル監督/エギル・オラフソン(1969)、Kōki(1969)、
        パルミ・コルマウクル(2020)、奈良橋陽子(2020)、本木雅弘
 原作・脚本;オラフ・オラフソン
 2024年製作/122分/アイスランド・英合作/原題:Touch/PrimeVideo
 <★★★☆>

アイスランドでもってレストランをやっている爺さん(クリストファー)が、2020年、
認知症の気があるかもしれない、ついでに、「やり残したことがあるんやった
ら、やっといたほうがええかもしれへんでえ」とか言われて考えた。
昔(1969年)、ロンドンの大学生だった時、学生運動の末に大学に行かなくな
り、見かけた日本料理店で働くことになった。その時見染めた店主高橋(本木
雅弘)の娘ミコ(Kōki)と激しく愛し合うようになったのだが、突然父娘ごと
いなくなってしまった。
 
時は経たが、実は真実を知りたい、未練たらたらの爺いクリストファーは一念
発起、MRIの検査の結果も聞かずに、ロンドンへ。かつての日本料理店はタト
ゥー屋になっていてタトゥーまで入れてもらう。ホテルでなんとか大事な情報
を得ることはできて、今度は日本へ。東京から広島へ。この時はロンドンのみ
ならず、日本でだってコロナ/パンデミックの真っ最中・・・
 
父高橋の事情だとか教育上の問題なんてことも考えられたんだけれど、これ、
書いてしまっていいのかな・・・ベースには「被爆」が絡んでいたのですね。
被爆被爆者のことがかなり詳しく扱われます。ストーリーとしては理解はで
きたものの、欲張って描き過ぎてへん? 映画としてのバランスが崩れてしまっ
たような印象を持ちました。
ワタシ自身も被爆には関係がありまして、被爆二世。ワタシ自身はこれまで全
く影響はありませんでしたが、オフクロにはモロあったし、親戚ともなると大
変でした。当然ながら関心もあるので、少々色めき立った面は否めません。ま
ぁ、ちゃんと戻って、頑張ったラブストーリーでした。

高橋が好きで、いくつか俳句が出てきます。最初のがいい。
 日本語を 話せぬふりの 岩魚かな
 
監督と若きクリストファー役の姓が同じ。原作者・脚本家の姓が爺さんになっ
たクリストファー役と同じ。ミコ役の可愛い女優さんがかのキムタクの娘さん
とは知りませんで、これはカミさんに教えてもらった。
 
PrimeVideo じゃ、エンドタイトルはないんですかねぇ。監督の名前が出たとこ
ろで途切れて、続いているタダの作品が流れ出してしまう。タイトルに重要な
意味を持たせたり細工を施している作品の場合はどないすんのん! 映像が挟
まったりなんて場合は論外だし、いい音楽だったりすると、聴き逃したりもす
るわけだからね、やっぱり相当マズイ気がする。そもそもエンドタイトルまで
入れて1作品やないんかいな。

タンスマン/シンフォニエッタ

20251014(了)

Tansman;Sinfonietta 1&2,

  Divertimento,Sinfonia piccola

(1)シンフォニエッタ №1(1924)
 ① Allegro Assai 4:03 ② Mazurka. Allegretto 3:34
 ③ Notturno. Lento 6:30 ④ Fuga a Toccata. Allegro giusto presto 3:12
(2)ディベルティメント(1944)
 ⑤ Allegro con Spirito 3:56 ⑥ Adagio 4:23 ⑦ Vivace 4:01
(3)シンフォニア・ピッコーラ(1951-52)
 ⑧ Introduction et Allegro 7:22 ⑨ Aria. Andante cantabile 3:48
 ⑩ Scherzo. Molto vivace 4:38 ⑪ Finale. Allegro con moto 5:23
(4)シンフォニエッタ №2(1979)
 ⑫ Introduction 7:00 ⑬ Scherzo Popolaresco. Allegro vivace 4:14
 ⑭ Adagio quasi Intermezzo. Molto sostenuto 2:55
 ⑮ Finale romantico. Allegro giocoso 3:14
 
 Virtuosi di Praga/Israel Yinon
 録音;1995年、プラハ Tot.68:34
 CD/クラシック/管弦楽/Ⓟ&Ⓒ 2000 Koch Classic/輸入/中古
 <★★★★☆>

 Alexandre Tansman(1897-1986)
ポーランドの作曲家というべきか、フランスの作曲家というべきか。
さて、タンスマンだけのアルバムは結構久々だったんじゃないかな。
ああ、2年ぶりですね。
 
(1)シンフォニエッタ №1;
どうしても、フランスかぶれのポーランド人ですよね。こんな初期作からして、
おおかぶれ。②なんてマズルカとあるけれど、むしろスペインの風が吹いたり
なんかする。オケが小さいせいもあるのか、③も④も物々しくならない。つま
りはラヴェル?ふわふわ軽くて、ほとんど愛らしい。
 
(2)ディベルティメント;
前の(1)のラヴェルもスペインもない。20年もたっているしね。3つの楽章
とも、新古典タイプのストラヴィンスキーをソフィスティケイトした感じ。
 
(3)シンフォニア・ピッコーラ;
しめやかに始まる⑧、そのしめやかさに続くアレグロストラヴィンスキー
はもう遠い親戚ぐらいになってる。シンコペーションが結構多いのね。
密やかな緩徐楽章の⑨にはカンタービレとあるが、珍しくほの暗い。⑩⑪は緩
徐な中間部以外はピアノがよく聞こえる。昔のディズニーのアニメが地味に星
を振り撒いているかのよう。で、その緩徐な部分にはワタシはミヨーが・・・
聞こえたり聞こえなかったり。(もっと聞こえるかと思ってました)
 
(4)シンフォニエッタ №2;
もう大阪万博からは9年が、、、(3)からは25年以上たっている。中の抒情も、
スケルツォアレグロも、書法は古いけれど、感覚的にはちょっと現代的に変
質している感じ。ただねぇ、それまではなかったと思うんだけど、ホルンがビ
ブラートするのね。それがなんだか古めかしさに引き戻してしまう感じ。
 
表現はよくないが、ワタシにはどの曲も最高級ムード音楽。
(2)を除いて3つは、皆小さい交響曲。オケの編成も50人もいるかどうか。
タンスマンは始めはどうしても、だれそれの影響かな、なんて思ってしまうと
ころがあるんだけれど、様々にありそうな影響がだんだん気にならなくなって、
まあワタシが気づく以上に、例えば6人組にとどまらない色んな作曲家の影響
を受けているにちがいないとは思うものの、もうどうでもよくなってきて、こ
うした心地よい音楽がタンスマンなんだ!と思えるようになりましたね。
ワタシにとって、この心地よさは格別のものです。大好きな1枚になった。

長らく4,5,6番以外の交響曲を聴きたいと思っているのですが、出ているCD
が高いもんだから、しまいにゃYouTubeってことになるのかな。
 
レーベルはKOCHで、ライナーはドイツ語と英語なんだからドイツ製でしょう
ね、多分。でも上の表記はイタリアでしょうか。そして演奏団体はプラハの室
内オーケストラ、でしょ? 名にプラハが入ってるし、録音場所がプラハなんだ
し。指揮者はどこの人?読みがわからない、イノン?イーノン? 
アンサンブルは若干緩いと思いますが、十分です。
ライナーの表紙(ジャケ写とつい書いてしまう)はクレーの絵。

金木犀

20251109(日)

住まいのあたりから北へ伸びている道の片側はケヤキ並木になっている。
数字は皆大雑把ですが、多分400mぐらいでその道は交差点になって終わっ
ている。そこまでケヤキは5-6mおきぐらいに突っ立っているから、60数本
程度。
で、書きたかったのは、ケヤキの間に、普段は気づかない灌木が平均3本づ
つ植わっていること。まあ、180-190本がとこなのかな。それがみーんな金
木犀。御覧の通りかなり小さかったり、極めて貧相なやつもあるんだが、こ
の時期だけ、どれもこれも悉く花を咲かせる。例外なしってのがいい。
咲くまで忘れている。で、毎年、ああ金木犀やったんやなぁ、と思いだす。
そんな感じ。
 
随分前から植わっていたろうに、なんでこんなにチッコイ奴が多いんだ!と
思わぬでもない。幹もたいてい細い。栄養の問題なら、ケヤキのデカさの説
明がつかない・・・ 
まあ、木犀の幹の細さから、ケヤキよりはよほど後で植えられたに違いない。
でもワタシが戻った時には植わっていた気がする。それ以前のことはワタシ
にはわからない。
ワタシのみならず近所の住民の鼻はすでにバカになっていて、香りが相当強
烈なのに、慣れてしまってそうは感じない。他の場所の金木犀のそばを通っ
ても、あまり気づかないほど・・・って、少なくともワタシはそんな感じで
す。近所の方については勿論想像なんで、実際はわかりませんがね。
 
 
・・・と書いて数日たってしまいました。
今日は11月12日。
柿色の花の半分は落ちてしまい、地面をぼーっと花色に染めている。
香りは半減しているのかな。

 

 ああ、思い出した。なんで「犀」の字が使われているのか。テレビで言っ

 てたのによれば、木の幹の表面が、犀の体表と似ているから。ホンマカナ?

『Flow』 セリフなし

20251030(了)

アニメ映画『Flow』

 ギンツ・ジルバロディス監督・製作・脚本・編集・音楽
 2024年製作/85分/ラトビア・仏・ベルギー合作/原題:Straume/PrimeVideo
 <★★★★>

ワタシの分でもいいが、登録するのがめんどくさそうなので、カミさんのPrime
Videoとやらで、触り方を教わって観ました。カミさんは毎晩のように米英のテ
レビドラマを観ているので、「早くしてね!」などとせっつかれましたがね。デ
ビッド・スーシェのポワロものの最終シーズンだけが有料だなんて、と怒って
ましたっけ。『カーテン』てえらい前に読んだことあったなぁ・・・ 「観ても

いい作品リスト」の有償・無償のチェックをしなきゃならんのか・・・面倒だ

がやるしかないかぁ。

 
ラトビア発というのも珍しくて・・・ とても面白かったです。
映画のはじめから人間なんていない世界なんですが、猫がいた家や大小の動物
の像(猫が多い)に交じって、ちょっと人間のものも映ったので、いたらしい
ということでいいと思います。ノアの箱舟の話よろしく、デカイ洪水がすでに
起きちゃってたのかもしれない。
始め、猫がいた家は「現代」のものながら、その後ほとんど水中に没して上だ
け見える構造物は千年単位の古さ(遺跡?)だった。こだわる必要はないので
しょう。とまれ、鹿の群れがどどっと逃げて行ったら、更に洪水が襲ってきて、
みるみる水の惑星と化してしまう。
主役の猫が逃げ惑い、追い詰められて行く中で、仲間となる他の動物、ワオキ
ツネザル?、レトリーバー風な犬、脚長の白くてデカい鳥などとなんとなくコ
ミュニケーションが採れ、呉越同舟風に小さい帆船に乗り合わせ、緩い仲間と
して結束。水に支配された世界をさまよう。彼らの雌雄は不明・・・ そもそ
も雌雄に関係した表現は、思いつく限りではない。
この猫ちゃんは、なんと水の中が平気。泳げるどころか潜れる!
白くてデカい鳥は、いきさつもあってか、リーダー格。自然に船の舵を担当す
る・・・ と思ったら、あれれ、皆、舵のことはわかっていて操作するんだ…
他に出てくるのキャラとしては、レトリーバー(犬の代表)の仲間の犬たち、
ワオキツネザルの集団、クジラっぽい海中の巨大な生き物一頭、といったとこ
ろ。しばらくの後、水は突然引き、スタート時点に戻る・・・
 
コミュニケーションも見どころ。セリフが一切ない分、以心伝心的な意思の疎
通が発生する。ちょっとありすぎで、その辺に抵抗をおぼえてしまうひともひ
ょっとするといるかもね。それゆえというべきか、ま、基本的には小学生あた
り向きといえるかもしれないが、そうでもないかも。中高生あたりに考えさせ、
面白い点とか解釈を開陳し合わせるのも面白いだろうな。決めつけはなしにね。
 
何の説明もない終末的シチュエーションの景色の映像が、一見古風ながら見事
で美しく、スペクタクルの迫力も素晴らしい。大きな賞獲得は納得。映像のこ
とのみならず、多くの含蓄を感じさせてくれるから。寓意や含蓄、つまりは擬
人化なんだけどね。大人だって、ほっておいたら意味を考えずに(連想せずに、
あるいは、こじつけずに)おれない物語と言っていいと思う。

音楽はミニマルっぽいものをベースにして、その上にうまーくメロディを被せ
たというふうでした。すべてシンセ。
5年もかけて製作したんだそうな。意外に書きにくいですね、この鑑賞記。

同窓会ゴルフ/熊は出ません

20251107(水) 日記

昨日(11/6)は年2回ほどの、中学校の同窓会続きのゴルフコンペ。
何度も書いています。コンペというほどのものじゃありません、一人減り二
人減りして、この頃はほんの10人ほどのもの。写真はなし。
寒くもなく暑くもなく、日差しもわずかだけで、実にゴルフ日和でした。前

回はひどくて、プレーの二日後に初めて熱中症なるものになったんでした。

他メンバーはいざ知らず、ワタクシメは当然久々。10日ほど前に1回練習
場に行って100球ばかり打っただけ。が、後半は練習なんぞ一切していな
いパターが妙に好調。ダブルペリア方式も嵌って、珍しくもトップで終え、
次回の幹事になってしまった。(資料など一抱えもあって、ヤレヤレ)
 
高校生の頃は、「受験戦争」などと言われていたせいか、同窓会なんてもの
はなく(高校全体のものはあるようですが、そんな会員制クラブみたいなも
の?に行くつもりはない)、クラブ活動(卓球でした)の思い出があったぐら
いです。中学校を卒業して60年を過ぎてしまっても、こんなふうに同窓会
(1学年約220人中、4-50人ほども集まる)やゴルフができるのは、緩い繋が
りながらちょっぴり自慢に思えることがありますね。
たまたま車で10分もかからない近所にあるゴルフコースで、ほとんどの参加
者にとっても遠くない。ワタシにとっちゃあ大きな出費なんですが、なんと
か捻出してます。
 
運営母体であるこのゴルフ場の新興宗教団体には、学校もある。 かつては
高校の部の野球なんてやたら有名でした。 この日集まった連中のうちの誰
かが言ってまして、学校に生徒が集まらないんだそうな。宗教団体としての
人気の陰りなのか、企業部分の問題なのか。どうやら全体としてなかなか大
変そうなかんじです。
ところで、クラブハウスの一隅に準備中という風情で真新しいカートが10台
ばかりも並んでいました。近頃話題になっていた(?)夏用の(冬も?)エ
アコンの効くヤツかな。
ああ、そういえば、近々このコースで、ツアー競技があるとかいう話もあっ
たっけ。そっちかぁ。なあんだ(と、勝手に思い込んでいる、ハハハ)。
ゴルフをしない人にはピンとこないでしょうが、普通、カートはフェアウェ
イの端っこに敷設された「線」の上を通るようになっているものなのに、フ
ェアウェイの中に乗り入れることができるのも増えているんだとか、聞いた
ことがあります。車輪も工夫して、自重も相当軽いんでしょう。でも・・・

並んでいたのは、それではなかったみたい

今のカートだって結構ハイテクでね。ピンの位置、ピンまでの距離、参加者
を登録しておいて各カートでホールごとの数字をインプットしてやると、即

時にその時点のスコアや順位がわかっちゃう(多分隠しホールも込み?)、

などなど。

 
午後には晴れ上がって、まぶしいほどになったものの、好調は続きました。
紅葉を楽しむ余裕もあったし・・・こんなこともたまにはなくちゃね・・・
ジジイですから、打った後すぐ、だらしなくもカートに乗ってしまうので、
期待したほど歩数は稼げませんでした。帰って犬ころの散歩をしてようやく
「それなり」になった感じ。

 

補:

そうそう、タイトルに「熊は出ません」と書いたが、イノシシは出るそうで

(ホンマ?)、フェアウェイのあちこちに、芝生を掘り返された跡があった。

極端なところだと、25㎡ぐらいなのもありましたね。勿論そういうところに

ボールが入ってしまえば、無罰で出せる(≒出さなきゃならない)。かなり多

かったと思います。1ホールに数か所、なんてざらでした。

 

(付録)

もう2週間ほども前のもの。
玄関先でジーっとして動かない(カマキリはたいていそうだけど)ので、踏
んづけそうになった。
普通に見かけるカマキリ。比べるものがないので、大きさが伝わりにくいけ
れど、そこそこ大きい。正式名称は知りません。「大カマキリの褐色型」かな。
濃い影がいい。

モーツァルト/弦楽五重奏曲 3番・4番

20251024(了)

モーツァルト/弦楽五重奏曲 3番・4番

アルバン・ベルクSQ

モーツァルト
(1)弦楽五重奏曲 第3番 ハ長調 K.515
  ①第1楽章 アレグロ 13:05 ②第2楽章 アンダンテ 8:24 
  ③第3楽章 メヌエット&トリオ 5:04 ④第4楽章 アレグロ 7:20
(2)弦楽五重奏曲 第4番 ト短調 K.516
  ⑤第1楽章 アレグロ 10:15 ⑥第2楽章 メヌエット&トリオ4:45
  ⑦第3楽章 アダージョ・マ・ノン・トロッポ ⑧第4楽章 アダージョ・アレグロ 10:26
 
  アルバン・ベルク四重奏団、マルクス・ヴォルフ(第2ヴィオラ)
  録音;1986年12月、スイス、Seon、Evangelical Church
  CD/1996/クラシック/室内楽/東芝EMI/邦盤/中古
  <★★★★>

かなり古めのを手に入れてしまいました。以前は、というか、もう、昔はと言
った方がいいぐらいになるが、長々聴いたのはLPで、、、いい演奏だったが、演
奏者も忘れしてしまった。ちょっときっかけがあって聴いてみようと思ったの
ですが、本来聴きたかったのは、ワタシほとんど聴いてこなかった(エッジの
利いた)ピリオド奏法のもの。残念ながら安いのがなかったので、超有名ユニ
ットのものをなんとなく手に入れてしまった。
うんと安かったとはいえ、ばかですねぇ。
どっちも名曲だし、今さらなんと書いたものか・・・
 
演奏にも録音にも何の不満もなし。さすがに天下の「アルバン・ベルクSQ」。
落ち着いて聴けました。すっきり感がすごい演奏。それ以上は・・・
 
ライナーを開いてもいないので、書いてあるかどうかわからないですが、交響
曲に例えれば、K.516のほうが40番、 K.515のほうが41番に当たるとかだった
かな。まあ一応、言わんとすることはわかります。
クァルテットにヴィオラがもう一台加わることで、音に厚みや丸みのみならず、
「深み」などという訳の分からん感じも加わるから、余計に。この点は小さく
ないと思います。
40番に関してだったか、小林秀雄が 誰かの引用をして「モーツァルトの悲しみ
は疾走する。涙は追いつけない」 なんて、いたって個人的な状況を説明するの
に結び付けて、かっこよくも気取って書いたのが、やたら有名になってしまっ
た。その後は短調のもたらしてくれる「悲しみ」はいささかオーバーであられ
もないのであって、時に長調の曲に感じられなくもない「悲しみ」にこそその
言葉はふさわしいんじゃないか、みたいな解釈も増えてきちゃった。ワタシは
そんなふうな受止めでいいんじゃないかと思っています。
40番は決して嫌いではないけれど、好きかというとそうでもいない気がする。
それに比べると、K.516は好きですね。
同じようなことで、41番(ジュピター)とK.515についても、似たようなことが言
えそうです・・・ 41番はどちらかと言うと苦手なほうです。最後の3曲では
39番が頭抜けて好き。
 
なんてね、書くことがないもんで、スミマセン、しょうむないことを書いてし
まいました。

『フライト・リスク』

20251025(了)

映画『フライト・リスク』

  監督;メル・ギブソン/ミッシェル・ドッカリー/マーク・ウォールバーグ
            トファー・グレイス
  2024年製作/91分/米/原題:Flight Risk
  <★★★★>

女性保安官補ハリスが、大事件の関係者で逃げていた重要参考人ウィンスト
ンをアラスカで逮捕し、シアトルへ移送するために二人でセスナに毛の生え
たような小さいプロペラ機に乗る。
彼女は2年前にミスに近いことで、そうした重要参考人を死なせてしまい、
現場を外されていたのを、今回晴れて復帰したばかり。それなのに・・・ ま
た運の悪いこっちゃ、というお話。
 
3人の搭乗員のうちもう一人である操縦士は、事件の大悪から依頼された始
末屋(殺し屋)。用意周到、饒舌で勿論残虐非道。用意周到の中には、この
フライトのことだけではなく、いくつか重要な情報があきらかに漏れていた
なんてことも含まれていて、徐々に分かってくる。本来のパイロットを殺し
て成りすましていたもんだから、名前はしばらくわからなかった。
 
3人三様だが、何せ3人だけの機中のシチュエーションオンリーなので、セ
リフの多いこと多いこと! そのセリフの中には、それってヘンかもと思える
のもあった気がするけれど、それどころじゃない。外部との接点は、所属警
察の同僚などと、操縦を無線でサポートしてくれることになるアンカレッジ
管制官ぐらい。つまり・・・操縦士である始末屋以外の二人は操縦できな

いが、しなきゃならないはめになりハラハラ・・・オイオイよそ見しててエ

エンカイ!  そういうのが延々。

 
その始末屋兼操縦士を、ウォールバーグが実に楽しそうに演じている。頭の
前と後ろをヘンに剃った感じが生々しくもわざとらしいけれど、悪役らしさ
がけっこう似合っていた。いや、あとの二人もよかったです。
たった3人だけなんだから当然でしょう。監督メル・ギブソンもキャスティ
ングにはきっとこだわったに違いない。
 
一点、雪がたっぷり積もっている小さい峠に飛行機が突っ込んじゃうところ
がありました。あれって・・・ ま、いいか。