休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

旅の絵本 Ⅷ/安野光雅

 
イメージ 1
 
20161214(了)
 
旅の絵本 Ⅷ/安野光雅
   2013年5月/絵本/福音館書店/ネット/中古
   <★★★☆>
 
<日本篇>
欧米を回って描いた第6冊までのアプローチとは、さすがに違って見
える。
ちょっと長めのあとがきのタイトルが
 「電気のなかったころのこと」
といい、ご自分のちいさかったころのことなどから書きはじめられる。
そして途中からは福島の原発の事故に言及していく。
決して強い口調のものじゃない、むしろひどく柔らかな表現を採られ
ている。が、それでも杞憂や静かな怒りが感じられて、まあ、残念と
言えば残念。読む側の気持ちの反射もあるだろうな。
そのあとには、全体の半分弱ほどの絵について、説明をしておられ
る。先日津和野に行ったので、津和野の景色についてはわかった。
安野さんの実際のお喋り(NHK-FMの「日曜喫茶室」をかつて長く聴
いてきたのでいくらかわかる)もそうだし、書かれるものもそうなんだ
が、けっこうお喋りなんだよね。
ねえ聞いて聞いて!こんな面白いことがあるんだよ、という調子。
絵を描いている時は、だまーっているんだろうけど。
画伯の絵の発想にも際限がないけれど、どうもそういう面白さをおし
ゃべりしてくれているようなところがあると思う。
およそ四季の移り変わりに沿って、海と野を中心に描かれている。
山や都会はない。
だいたいは戦前の昭和のイメージなんじゃないだろうか。
これで「旅の絵本」は、出ているものは読み終りました。
 
イメージ 2
 
                   (上の絵―表紙―の続きです)
 
今回は写真は少なく・・・
なんちゃことのない、隅っこにお遊びふうなものが書き込まれていたのだけ・・・
イメージ 3
 
 
またいつか、なんか絵本、手に入れて見よう。いつか、ね。