休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ミュージカル映画『ディア・エヴァン・ハンセン』

20221224(了)

ミュージカル映画

『ディア・エヴァン・ハンセン』

  監督:スティーヴン・チョボウスキー//ベン・プラット/ジュリアン・ムーア/
      ケイトリン・デバー/エイミー・アダムズ/アマンドラ・ステンバーグ
  2021年製作/138分/米/原題:Dear Evan Hansen/DVDレンタル
  <★★>

高校で友人は一切おらず、共に浮いた存在であるエヴァンとコナー。
主役エヴァンは人前ではまったくもってうじうじした存在で、穴があったら
入りたいマイナス思考の男の子。(ただし、これはミュージカル。歌う時は
そこそこ雄弁!)好きな娘はいるが、話しかけるなんてとんでもない。ほぼ

ほぼ発達障害自閉症の一歩手前。セラピーを受けている。木から落ちて左

腕を骨折している。

コナーのことはどんな奴かすぐにはわからないが、薬(ヤク)をやったせい
で特殊な学校経由で入ってきた男の子で、不安定な精神状態が問題。家でも
学校でもぶつかりまくっているようで、彼も本来的にセラピーが必要らしい。
二人は偶然接点ができかけるが、その後コナーは自殺。
エヴァンがセラピー用に自分に向けて書いた文章で、コナーからメールが来
たような体裁をとったものが表に出てしまい、学生にもコナーの家族にも知

られてしまう。

それをエヴァンは否定せず、コナーとは親友だったことにしてしまう。

エヴァンはコナーの家族からは、まさかの存在として喜ばれ、学校ではコナ
ーを悼む会が、妙に頑張る女の子(実は彼女も鬱屈の塊みたいなのを隠し通
している)によって進められるのに参画し、それらでいい気持になっていく。
おまけに、コナーの妹(実はエヴァンが想っている娘)とも親しくなれちゃ
う。勿論それで済むはずもない・・・
 
エヴァンの態度があまりにもうじうじしており、しかも彼の歌が、結構高音
が多く、裏声、ファルセット。いや、そうでないところもあるのですけどね。
エヴァン役の俳優の若作り以上に、「うじうじ」としたこの弱々しい裏声が
鬱陶しくて、ワタシ、慣れるのに随分かかってしまいました。舞台であれば
声(張り上げなきゃ聞こえない!)も見かけの不自然さ(細かく見えるわけ
がない)も人によってはどうってことないのかもしれない。
 
後半は、彼のウソがどんなふうなストーリーを生むのか、どんな終わりかた
をするのかがひたすら気になるだけの鑑賞になってしまいました。(修業、
足りんのよねぇ)
ほとんどの場面でSNSがひっかきまわします。最後には最大のしっちゃかめ
っちゃかが用意されている。
オリジナルのミュージカルもこういったお話なんでしょうが、それで人気が
あったなんて、ワタシにはピンときませんでした。SNSの多用は映画用にア
レンジされたんでしょうけど。