休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ジャン・シベリウス/ピアノ小品集

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20170525(了)
ジャン・シベリウス/ピアノ小品集
 1:即興曲 作品5-5  
 2:即興曲 作品5-6 
 3:カプリス 作品24-3  
 4:ロマンス 作品24-4  
 5:ワルツ 作品24-5  
 6:田園詩 作品24-6  
 7:ロマンス 作品24-9  
 8:舟歌 作品24-10  
 9:ワルツ 作品34-1  
 10:踊りの歌 作品34-2  
 11:からかい 作品34-5  
 12:偵察 作品34-9  
 13:追憶 作品34-10  
 14:ユモレスク 作品40-3 
 15:子守歌 作品40-5 
 16:ロンドレット 作品40-7  
 17:ポロネーズ 作品40-10  
 18:ピヒラヤの花咲く時 作品75-1 
 19:孤独な松の木 作品75-2  
 20:はこやなぎ 作品75-3 
 21:白樺 作品75-4 
 22:樅の木 作品75-5 
 23:エチュード 作品76-2 
 24:子供のための小品 作品76-8 
 25:エレジアーコ 作品76-10 
 26:リンネ草 作品76-11  
 27:やぐるま草 作品85-1 
 28:カーネーション 作品85-2  
 29:あやめ 作品85-3 
 30:おだまき (金魚草) 作品85-4
 31:つりがね草 作品85-5  
 32:リート (歌) 作品97-2 
 33:小さなワルツ 作品97-3 
 34:即興曲 作品97-5 
  マリタ・ヴィータサロ(ピアノ)
  録音:1992年6月&7月、フィンランド、ヤルヴェンパー・ホール
  CD/器楽曲/Ⓟ1993 FINLANDIA Records/ⓒ 2004 WMJ/邦盤
  <★★★★>
(ネット惹句) 大作だの偉大な傑作だのというワケではないが、シベリウス
ピアノ曲にはかけがえのないシンプルな美しさとナイーヴさがあり、その
心の奥深くまで静かに届く調べは、一度聴いたら忘れられない。澄んだ響
きにリリカルな詩情を乗せた演奏が実にいい。(「CDジャーナル」データベース)
舘野泉さんのでもよかったが、こっちのほうが曲数が多かったので。
シベリウスは作曲をした時期すべてにわたってピアノ曲を100曲あまりも書
いたが、メインの作曲分野ではなかった。作曲する際もピアノを使わなかっ
たんだって。少数派かもね。
だいたい、自分のピアノなんて50歳にプレゼントされるまで持ってなかった
というんだ。
(1)民族(カレワラ)ロマン主義の段階 1~9
(2)ヨーロッパ古典主義の段階      14~22
(3)普遍的段階               23~26
※中間的なもの               10~13、27~34
てなふうに便宜的に分類されているけれど、ワタシなんかにはどれもロ
マンティックでかわいい曲ばかり。
ライナーには‘可憐’だとか‘肩の力を抜いた’といったような表現がされ
ている。
シンフォニー作曲家としてのいかめしさ(だいたいあのコワーイご面相だ
し!)や、胸をかきむしる感情を抑えに抑えた表現や、厳しい自然などと
はあたかも無縁であるかのよう!!!
ありきたりだけれど、ワタシはワルツが好きです。この中にもワルツとい
う題が3つほどあり、これ以外にも3拍子がところどころ入っていて、気分
がとても落ち着く。
先日聴いたグールドによるソナチネなどは、番号的にはここでの<17>と
<18>の間に入る。まずは唸り声でだいぶんイラつかされてしまった。今
ならわかるが、よく言えば自由に、悪く言えばいじり倒して弾いている。
それに比べると、このCDの演奏は、極端な表現は採らないノーマルと
でもいえばいいような演奏で、涼やかでさわやか。決して冷たくない。
技術的には若干不満に思うところも、まあ、あるけれど、音楽を損なうほ
どじゃない。
めったに聴くことのないシベリウスピアノ曲を、CD2枚分続けて聴くこ
とになった。知っていたのは<21>のみ。ただこの曲は我ながらやけによ
く知っていた。なんで知っているんだっけ。
いい体験でした。グールドの演奏も含めてね。
讃美歌にある‘フィンランディア’を除けば、中学の3年ごろに交響曲第2
番で知ったシベリウスは、細く長く聴いてきたわけですが、このピアノ小
品集は時々聴きたくなりそうな気がします。