休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ナショナル ジオグラフィック日本版 2016年5月号

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20160611(了)
ナショナル ジオグラフィック日本版 2016年5月号
  大特集 自然と人間
(1)自然に癒される  秘められた治癒力
(2)自然保護の実験 イエローストーン
    特製付録:熱水現象/自然を支えるシカ
(3)よみがえるセーシェルの生態系
(4)オオカミ猟に苦悩するデナリ
(5)都会の公園で憩うひととき
    2016年4月30日発行・発売/日経ナショナル ジオグラフィック社
 
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(1)自然に癒される・・・
その癒すということの中には、ストレス解消や気分を和らげるだけでなく、
かなりの医療効果のようなものまで含めて、いろいろと書いてある。
ビックリするような写真や、実績が載せられている。実績は確かにわかる
気がするが、ほとんど統計的なものだったり、人間はもともと自然の中に
いたので・・・といった言葉で押し切られて、まあ、物質的などの根拠は、
殆ど述べられない。
身体性の欠如がジワジワさまざまに人間をむしばみ続けていて、この記
事ともつながるから、否定するもんじゃないけれど、、、だから現時点では
‘癒す’という言葉を使うしかないんだろう。
もっとも、企業戦士が一転里山にこもったり土いじりに変わったりするよう
な両極端な振れ幅ではなく(と、これはワタシが勝手に書いている)、ここ
では普段の中に自然を取り込んだらいいんじゃない?というような試みの
紹介が多い。ヴァーチャルなものだって効果があるんだそうな。こきたな
い都会の中に作られた緑多い公園、その公園がすぐそばの人と、そんな
ものが近くに無い人との違い(精神上の安定のみならず、ヴァイタル的に
も)が、ほれっ!こんなにあるんだ・・・なんてね。
大きく両極に振れる(人生)よりはいいの‘かも’しれないが、ビルの中に
植物をやたら置いて(植えて!?)というのもどうかなあ、ワタシャそれを管
理する人間のことも考えちゃうよ・・・(表紙、シガポール)
そういう仕事が作られるのもいいじゃないかって? そうかね。
(2)イエローストーン国立公園
自然を保護しよう、守ろう、元あった姿を維持しよう・・・。まあ最後の意味
が難しいところですが、奥深くも無謀な感じ。豪華付録。
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(3)セーシェル
もうちょっと東寄りかと思ってました。マダガスカルの北側なんだ・・・
外来種を意固地なまでに排除して、元の(!?)生態系を維持しようとしてい
る。ガラパゴスに負けない云々はいいとして、うーん・・・、わかるけど、わ
からないヨ。
(4)デナリ
これはマッキンリー山(6190m)として知っている山のことだった。
広大もいいところで、手つかずの自然の素晴らしさはとてつもない。癒す
力も大味だが巨大。オオカミ(など)を守る、その守り方もどこか大雑把。
「衝突」のありようもしかり。地図上に線で引かれているだけの国立公園
や保護区。その難しさもよく伝わってきた。
 
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(5)都会の大公園
最初の記事とも大いに関係がある。とかいの一部を四角く切り取ったよう
な昔ながらの公園のことではなく、都会型の大公園のこと。なにもニュー
ヨークのセントラルパークだけじゃない。たくさんあるんやね。
古いものから新しいものまで、その成立の歴史的経緯、運営方法、存在
意義など、実に様々だが、こうして眺め渡すと面白い。正直、魅力たっぷり。
ミュンヘンの「エングリッシャー・ガルテン」の、大勢の中にいるフルヌードの
オッサンにはびっくり。
ドイツでも、ベルリンにあるテンペルホーフ公園は、元空港で広大。今はシ
リアなどからの難民の仮の受け入れ施設として考えられている。癒しより
はもちろん優先度が高い。
あの人工的な明治神宮の森を、そんなことに使う発想はありえない。今じ
ゃあ、「神聖な」なんて言葉が頭にくっついていて剥がせないんだろうな。
と、こりゃ脱線。
ここまでの記事、日本の箱庭的にチマチマした中身でなく、大きくてかつ理
屈っぽい。毎度のことだが、日本国内では目の当たりにできないものが見
られて、ありがたいとは思う。
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