休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ハープシコード協奏曲集

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20141107(了)
ハープシコード協奏曲集
(1)ラター(1945-): 古風な組曲 (20:11)
  ①前奏曲 ②オスティナート ③アリア
  ④ワルツ ⑤シャンソン ⑥ロンド
(2)グラス1937-): ハープシコード協奏曲 (24:08)
  ⑦-⑨
(3)フランセ(1912-97): クラブサンと器楽アンサンブルのための協奏曲 
                                       (19:37)
  ⑩トッカータⅠ ⑪トッカータⅡ ⑫アンダンティー
  ⑬メヌエット ⑭終曲
  クリストファー・D・ルイス(ハープシコード)
  ジョン・マクムルテリー(フルート)(1)
  ケヴィン・マロン(指揮)/ウェストサイド室内管弦楽団
  録音:2012年9月、ニューヨーク、アメリカン・アカデミー・オブ・アーツ・アント・゙レターズ
  2013年/CD/現代・協奏曲/NAXOS 8.573146/輸入/ネット
  <★★★☆>

 

(カバー紹介) 「ハープシコードの音色」というと、バッハを始めとしたバロック時代の
音楽を思い起こす人がほとんどでしょう。しかしここに収録された3つの作品はどれ
も現代に書かれたもの。どれも雅びな音色を活かしつつ、斬新な表現と現代的な
味付けを施した何とも楽しい曲集です。ラターは現代イギリス最高の作曲家。彼の
生み出す音楽は崇高さと親しみやすさを兼ね備えているので、どれも一度聴いた
ら忘れられないほどの印象を残すのですが、この「古風な組曲」もその例にもれま
せん。曲はフルートとハープシコードの合奏協奏曲風の体裁をとっていますが、こ
れが全く一筋縄ではいかない曲集。聴きすすむうちに「おおっ」と叫び声をあげるこ
と間違いなしの面白さ。グラスの曲はパワフルで、フランセの曲は楽しさに満ちて
います。某テーマパークで流れていそうな音楽???です。
上記カンテレ繋がりというわけでもなかったのですが、、、
少しは関係のありそうな選び方になったかな。(性懲りもなく、の意味に近い。)
(1)上記紹介文は少々オーバーかもしれませんが、なかなか軽妙。目先がころ
ころ変わって楽しい。ラターは合唱系を主に聴いてきたからか、新鮮。
①はカルメン・マキのヒット曲によく似たメロディ。
②はNHK-FMの番組のテーマ曲に確か使われたことがあると思う。
③スィングル・シンガーズがアレンジして歌ったものを逆輸入したみたいな感じ。
④ムード音楽的ジャズ・ワルツ、ちゃんと即興ふうな箇所もある。
⑤眠くなるほど脳天気に美しい。
⑥締めにピッタリのヴィヴァーチェ
ハープシコード入りのフルート協奏曲だね。
この美しさや軽さ、立派。
(2)2曲のごく軽い曲に挟まれているからだろう、かなり重く感じてしまうグラス。
ミニマルとかいうことじゃなくてね。この重く陰鬱気味に進む推進力は、このアル
バムのコンセプトにふさわしいのかどうか、という感じ。
決して変な曲じゃないんですけどね。
それから、始めて聴く曲のはずなのにこの曲想、以前にも聴いているという感じ
がずっとつきまとった。
(3)このフランセの曲が、このCDを頼んだ理由。どこかで‘名曲’と書いてあった。
フランセなので、それだけで。ややっこしさがまったくない。
ここでもフルートが大活躍。
⑩⑪ トッカータ。小粋で、ともかくちょこまか可愛い常動曲ないし練習曲。時々入
って来るフルートのソロが利いている。
⑫かなり甘いダンス。 ⑬愁いを帯びてきわめて美しい三拍子。フォーレを連想。
⑭初めの2曲の調子、るんるん陽気。
管楽アンサンブルに素敵な曲が多い印象のフランセ。フォーレや毒気のないプー
ランクというような感じになっちゃうのね。
(2)が異質な感じなのは、何度か聴いても同じ。
ま、いいんでしょうね、これで。(1)と(3)が心地よかったので・・・。

 

  (このところ、毒にも薬にもならないようなものばかり聴いている。意図的と
  いうほどでもないのですが、攻撃的なものがまるでない精神状態を象徴し
  ているようではあります。)