休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ブルックナー 交響曲全集/第6番

20240818

ANTON BRUCKNER(1824-1896)

COMPLETE SYMPHONIES<

CD6

交響曲 第6番

 I. Majestoso 17'56
 II. Adagio, Sehr feierlich 17'38
 III. Scherzo. nicht schnell - Trio, langsam 8'52
 IV. Finale. Bewegt, doch nicht zu schnell 12'54
  録音:2009年1月、ジュネーヴ、ヴクトリア・ホール Tot.57:20
  <★★★★△>

 マレク・ヤノフスキ(指揮)/スイス・ロマンド管弦楽団

 CD/10枚/交響曲/Ⓟ 2015 Pentatone Music B.V. Ⓒ 2023 Brilliant Classics

CD6

交響曲第6番イ長調(1879-1881年稿 ノヴァーク版)

5番よりさらにすっきりした気がします。
出だしの野暮ったさは一番。今までの記憶通りで、そのメロディが再度出てきた
た時も同じなんだけれど、それ以外は、こんなに素敵な曲だったんだろうかと、

ちょっと驚いちゃった。そもそもあまり聴いてこなかったからでもあるんだろう

なぁ。

第一楽章の緩徐部分の爽やかな美しさ、盛り上がり部分の輝かしさ晴れやかさ。
第二楽章は表示のfeierlich(祝祭的な)ではなく、ワーグナーの抑えて美しい部
分みたいな感じかなぁ。色気は抜きなんだけど、絶品。

そうそう、ある時なんか、プーンとブラームスが匂った気がして、びっくりした

んでした。

第三楽章には「速くなく」なんて書いてあるのに、ヤノフスキさん、かなり速い。
それが実に爽快。もたつかない!
第四楽章は総まとめとして複雑な構成だけれど、怪奇じゃない。不自然でもない。
でもま、この楽章だけは、何とかまとまりましたというふうではある。きっと指
揮者泣かせ。細かいテンポのコントロールが必須だろう。ワタシの過去の鑑賞で
も、ここがきっとしんどかったんや。ここがこの演奏のように、もうちょっとす
っきりしていたら、あとの3曲と変わらない人気が出たんじゃないか。
 
ワタシの感覚では、ブルックナーの特徴といったら、やっぱりアダージョとスケ
ルツォなんじゃないか。そこで、最も好きなアダージョと最も好きなスケルツォ
はどれか、というアンケートを取ったらどんな結果になるだろうと空想してみた。
この6番のものを1位に挙げる人がきっといるに違いないと思ったからで、重た
るくしないこの演奏なら、この6番もありじゃないかと発想したのです。
 
個人的には、、、ずるいけど、6,7,8,9はみんな好き。順番は付けられな
い。そんなことでエエ曲のエエ演奏だという意を強くしました。やっとわかって
嬉しかったです。

ところで心配なことが一つ。それは、あとの7,8,9番を聴いてガッカリする

のがちょっとコワイ。

そんなことにうつつを抜かしておれるなんて、幸せなことですな。