休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

サントラ『マリーゴールド ホテルで会いましょう』/トーマス・ニューマン

20240925(了)

THE SECOND BEST EXOTIC MARIGOLD HOTEL

Original Motion Picture Soundtrack

 Music by THOMAS NEWMAN
  ①~㉘
  CD/映画音楽(OMPS)/Ⓟ&ⓒ 2015 20世紀FOX/SONY/輸入/中古
  <★★★★△>

映画音楽の名作曲家アルフレッド・ニューマンの息子トーマス・ニューマン
好きな作曲家です。何でも好きってわけじゃありません、苦手なのもありまし
た。シンセサイザーを多く使うので、クラシックを多く聴くワタシが好むのは
意外に思われてしまいそうですが、ワタシとてアコースティックオンリーとい
うわけでもないのです。なんだか言い訳めいてますね。やめやめ。
 
インド旅行の第一の選択肢的なホテルが取れなくて、次の選択肢として決めた
ホテルに、吹き溜まるようにして集まった、オッサン・オバハン、あるいはも
ろジイサン・バアサンのお話。若い人たちのエンタメに、あるいは教訓になる
だろうか。ホテルの経営者側については、若者の夢が絡んでいるけれど、特に

ジジ・ババたちについては、人生を肯定的に捉えられるか否かの切実至極な問

題として扱われていた。いやその扱われ方が微妙だったかなと思ったのでそん

な書き方をしてしまったのだけれど。

 
映画の方はあまり気に入ったわけではありませんが、音楽の方は別途聴いてみ
てもいいという気になったので、リストに挙げていました。
映画の鑑賞記では、それっぽく作る名手A・デスプラに担当してもらっえばよ
かったが無理だったろうなどと妙なことを書いてます。つまり、ニューマンの
サントラでは、インドの楽曲そのものズバリを使っているところが多く(観て
いる時はそう聞こえた)、それがために二の足を踏んでいたというようなこと
になります。間違いでした。たまたまだけど、よく聴く気になったこと。

気に入りました(むしろ、映画より)。
歌が入っていない楽曲は、例えばそうですね、映画『グリーン・マイル』のよ
うな音色を、うまーくインドっぽく味付けしなおしている感じ、というとわか
りやすいでしょうか。
歌物は、新しいかどうかはよくわかりませんが、インドの曲を使い、バックや
アレンジをニューマンが担当、シンセとアコースティックを使って、できるだ

けインド色をニューマンなりに作り替えたというふう。ただし歌手はインドの

方。

インド色がよく出た楽曲とそうでもない楽曲があって、音色やリズムなんかも
そう。ま、今ではインドもAI大国なわけですが、ニューマンの技術やセンスが

求められたんだから、インドっぽいの、どうのこうのなんて言っても始まらな

い。

中にね、激しく重いサンバとそっくりなところがあって、これには少し驚きま
した。インド音楽にもこういうのがあるのか、ニューマンのアイデアなのかは
わかりません。
また、インストだけの部分と歌のオケ伴の音色に統一感があって、それも当た
りまえと言えばそれまでですが、大成功。さすがでした。
 
歌物は、サントラなんかでは聴きたいと思えることはごくまれで、時に入って
いる歌をすっ飛ばすこともあるぐらいなのに、このサントラでは、楽しく抵抗
感なしに聴いておれました。歌でなく音として聴いた可能性大ではありますが、
それにしてもワタクシとしては珍しいケースです。