休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ヴィクター・フェルドマン 4 クラシック アルバムズ

20230418(了)

ヴィクター・フェルドマン

        /4 クラシック アルバムズ

VICTOR FELDMAN Four Classic Albums

(1)TRANSATLANTIC ALLUANCE (CD1/①-⑦)
                            <★★★△>
(2)VICTOR FELDMAN MODERN JAZZ QUARTET (CD1/⑧-⑫)
                            <★★★☆>
(3)THE ARRIVAL OF VICTOR FELDMAN (CD1/⑬、CD2/①-⑨)
                            <★★★★△>
(4)VICTOR FELDMAN IN LONDON <Vol.2>:BIG BAND (CD2/⑩-⑯)
                            <★★★☆>
  ジャズ/CD/2枚組/Ⓟ&ⓒ AVID Entertainment/輸入/中古

学生時代に何度も聴いたアルバム(3)のために手に入れてみました。単体の
(3)よりうんと安かったのです。
学生の時に気に入った理由はフェルドマンではなく、天才と言われたが早逝し
てしまったベーシスト、スコット・ラファロビル・エヴァンス・トリオでや

たら知られたからです。死なれたエヴァンスが大変なショックだったことはつ

とに有名。

『THE ARRIVAL OF ・・・』の写真は、ボートの中で右手を挙げているのがフェ
ルドマン、その右手にいるのがラファロ。
フェルドマンのことはよくは知りません。ピアノとヴァイブの両方を操る珍し
いプレーヤーで、マイルス・デイヴィスのコンボにも短期間在籍したことがあ
るというぐらい。アルバムはヴィージェイ・レコード(日本では徳間音工だっ
たと思う)の一枚も時々聴いた記憶がある。タイトルは忘れちゃった。
元々はパーカッショニストだったとかで、これも知らなかった。英国出身。は
じめがパーカッション、次がヴァイブ、その次がピアノだったみたい。器用!
 
特に強い印象を残すというタイプのジャズではありませんでしたが、やはり白
人のジャズという感じでしたかね。それに、イギリス人だと知ったからか、引っ

張られて、ちょっとだけ「アメリカらしからぬ」ものを感じた・・・なんてね。

これは嘘です。

今から見ると、65年から68年前の録音です。音、悪くありません。

 

(1)は大半がピアノで。まあ普通のバップ系のもの。普通。聴きやすい。
ヴァイヴ演奏が少ないのがちょい不満。

 

(2)はすべてヴァイブで参加。(1)をスマートにした感じ。ピアノは別人。
このピアノがどうも出来がヨロシクナイ。でもこのアルバム、悪くない。

 

(3)は懐かしいんだが、なんと、一曲目だけがCD1の最後に入っているという
なんとも悲しい構成。セットものじゃよくあるものの、小さくないマイナス点! 

収録時間は、CD1;78:27/CD2;79:14 しょうがなかったのですな。

 

このアルバムでは一つの曲の中でもピアノとヴァイブ両方を使っていたりする。
その辺を思い出した。二曲目(つまり2枚目のはじめ)がショパン。ピアノか
らヴァイブへの変わり方がものすごくいい。
5曲目のガレスピーの「Bebop」の凄まじい速さが2枚を通しても最高で、覚え
てはいたものの、ラファロのベースにビックリしてしまう。センスもテクニッ
クも、この時点では、時代に先んじた大変なベーシストだったか、よくわかる。
ほとんどの曲がピアノとヴァイブが交互に聞かれる。間違いなく傑作アルバム。

レーベルはコンテンポラリーだった。そうそう、これ、単純だけれど、ステレ

オでしたね。

 

 

(4)ビッグバンドとあるが、NINE-TETとQUINTETという編成も含む。こんなの

もあったんやね。一糸乱れぬというものじゃないが、ワタシとしては拾い物でし

た。

フェルドマンは、ピアノとヴァイブだけでなく、ドラムスもやっている。
こうした三刀流がブラスやホーン群を束ねるリーダーという、ありそうでなかっ
た(知らなかっただけですが)と思う。感じのやや暗めのムードのいいハーモニ
ー。アレンジャーは相当上手い人だと思う。

 

パーソネルその他は、写りは良くないけれど、写真に任せました。
時々車内に(職場にも向いているなぁ)持ち込むことになりそうな2枚組です。
ここじゃ(3)が1958年録音で最も新しいが、実際には1980年代後半までは活躍
していた。ワタシはまったく知らないです。
その後のアルバムもちょっと聴いてみたい気がします。
 
フェルドマンをちょっと調べてみると、トム・スコットのグループによく参加し
ていたようなのは、まあ一応ジャズ系だからわかるけれど、面白いのは、スティ
ーリー・ダン、ボズ・スキャッグズ、ジョニ・ミッチェルアルバート・ハモン
ド、エルトン・ジョンなんかのアルバムにも(おそらくライブにも)参加してい
たんだって。推測ですが、ジャズメンは多くはスタジオミュージシャンでもある
から、そんな感じでかり出されたんだろう。