休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

GIL EVANS SIX CLASSIC ALBUMS

イメージ 1
20170925(了)
GIL EVANS SIX CLASSIC ALBUMS
(CD1)
 〈1〉GIL EVANS AND TEN  1957
    「just one of those things」 や「if you could see me now」など7曲
    スティーブ・レイシー、リー・コニッツポール・チェンバース、フィリー・
    ジョー・ジョーンズ、ジョン・カリシ、他10人。
 〈2〉NEW BOTTLE OLD WINE  1958
    「st louis blues」「king porter stomp」「willow tree」
    「struttin with some barbecue」
(CD2)
    「lester leaps in」「round midnight」「manteca」「bird feathers」
    キャノンボール・アダレー、ポール・チェンバース、ジョニー・コールズ、
    ジュリアス・ワトキンズ、アートブレイキー、他
 〈3〉GREAT JAZZ STANDARDS  1959
    「straight no chaser」「joy spring」「django」「la nevada」など7曲
    カーティス・フラースティーヴ・レイシー、バド・ジョンソン、トミー・
    ポッター、エルヴィン・ジョーンズ、他
(CD3)
 〈4〉OUT OF THE COOL  1961
    「la nevada」「bilbao song」など5曲
    ジョニー・コールズ、バド・ジョンソン、エルヴィン・ジョーンズ、ロン・
    カーター、チャーリー・パーシップ、他
 〈5〉INTO THE HOT  1962
    無名曲6曲 (エヴァンスは監修のみで「名義貸し」(油井正一))
    ・ジョン・カリシ楽団3曲(クラーク・テリーボブ・ブルックマイヤー
    フィル・ウッズジーン・クイル、エディー・コスタ、ミルト・ヒントン、
    オシー・ジョンソン、バリー・ガルブレイスなど)
    セシル・テイラー・バンド3曲(アーチー・シェップ、サニー・マレー、
    ラズウェル・ラッドなど)
(CD4)
 〈6〉HELEN MERRILL/ DREAM OF YOU  1957
   「people will say we're in love」「i'm a fool to want you」
   「i'm just a lucky so and so」 など12曲
   オスカー・ペティフォード、ハンク・ジョーンズアート・ファーマー
   ジミー・クリーブランド、ジョー・モレロ、ジェローム・リチャードソン、
   バリー・ガルブレイスなど。(エヴァンスはアレンジと指揮)
CD/ジャズ/REAL GONE Music Company/4枚組/輸入(Made In EU.)
  <★★★☆>
古いものではありますが、こんなにギル・エヴァンスをまとめて聴いた
のは初めて。CD4枚で、アルバム6枚分。
たいして書けることはないんだが、最後の<CD4>以外は楽しく聴けた。
そう書くとヘレン・メリルのバックがつまらなかったみたいだけれど、ま
あそういうつもりでもない。メリルの歌唱はいいと思うし、おしゃれなバ
ック。とてもレベルが高いアルバムなんだけど・・・目的が違う、とでも
いうか。
ネットで調べると、たーくさんのアルバムを作ったんだね。
多分聴く機会がなかったことと、おっ!!!と思う批評に出会わなかったせ
い。
概して、アップテンポのもには、特色がさほど出ないのに対して、スロー
テンポのものについては、非常に特徴のあるオーケストレーションやサ
ウンドが創造されていて、ライブだとどんなんだったんだろうと思わせる。
アレンジが効きすぎていて、ジャズらしい(?)インプロヴィゼーションの爆
発が聴けるタイプの音楽じゃない、と否定的な言い方をする批評家も多
かったかもしれないね。
今から60年前から始まるこの5年の幅でも、年を追うごとに面白くなっ
ていっていて、もっとも面白いのはCD3。なかなか尖った音楽が混じる。
ドルフィーのようなのも混じると、ちょっと嬉しくなる。
もっとも、残念なことに〈5〉は、Supervisorと指揮と載っているが、実質的
にはたんなる名義貸しに近いものらしい。ジョン・カリシはよく知らないが、
セシル・テイラーは学生時代にはどうもダメだった。それが今ではジジイ
のワタシが面白いという。少し哀しいが、ワタシの(脳)細胞もすっかり入
れ替わって久しいだけのことなのだ。
この4枚では、エヴァンスのキャリアの前半を代表させるところにすら至
っていないだろうから、もっと楽しめそうなものがあるに違いない。
こうしたセットものがあれば考えるけどなぁ。ネットやユーチューブで探し
まくる今風な行為が、なんだかめんどくさくて、鬱陶しくて・・・結局、どう
も見つからない。(見つからないのは当然です、ま、あまり悔しくもないん
だけどさ)