休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

「兵士の物語」「プルチネルラ」(組曲)

アンセルメストラヴィンスキー全集 2 <3-1>

  ERNEST ANSERMET EDITION - STRAVINSKY(1882-1971)
●CD 5
 (9)組曲「兵士の物語」(1920) ①-⑨ 24:50
    ヴァイオリン、コントラバス、クラリネット、バスーン、トランペット、トロンボーン、打楽器
    <★★★☆>
 (10)組曲「プルチネルラ」(1922) ⑩-⑳ 22:04
    <★★★△>
   エルネスト・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団
   録音;ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホール
   (9)1961年5月 (10)1956年4月 
   1994年/CD4枚組/管弦楽/ポリドール/邦盤/(Decca/London)中古

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さて、仕切り直し・・・

 

●CD5

(9)組曲「兵士の物語」

解説では1918年の作曲となっていて、初演の指揮はこのアンセルメ
これはG・クレーメルの鋭い演奏で馴染んだので、アンセルメの演奏は、いわば
ロマンティックとさえ言えそう。とはいえそこは、ドイツ音楽系の伝統なんても
のには拘らない、「ご破算で願いましては」ふうに音楽に当たるタイプの巨匠、
ちゃんとドライで案外粗野な感じもある。そして不思議なペーソスが漂う。
楽器は6つといろんな打楽器。7人なのかな。
ヴァイオリンのソロが目立つので、思い出した。スイスロマンド管のコンサート
マスターに、その後ベルリン・フィルに移ったミシェル・シュヴァルベが在籍し
ていたんじゃなかったでしたっけ。これがそうかどうかは知りませんが。
へんてこりんなお話・・・
 
  休暇をもらった1人の兵士が出てくると、故郷の村へ帰って行く。川っぷち
 でヴァイオリンを弾いていると、老人に身をやつした悪魔が現れ、ヴァイオリ
 ンと引き替えに魔法の本をくれる。悪魔の家でうかうかと3年過ごし、兵士が
 故郷に帰ってみると、許嫁はとっくに結婚しているし、すっかり村の様子も変
 わっている。魔法の本で大成功を博したが、兵士の心は安まらず、放浪の
 旅へ出る。ある王宮で王女が病気にかかっているのを癒そうとしていると、
 悪魔が現れる。兵士はカードに勝ち、悪魔からヴァイオリンを取りあげる。兵
 士が楽しい曲の数々を弾くと王女は快癒し、二人は抱擁する。やがて故郷が
 恋しくなった兵士が国境を一歩出ると悪魔が現れ、兵士をさらって行く・・・
 
ワタシはこんなポンポコ、ドンドコ系の奇妙な曲でも、職場のCDプレーヤーで、
音を小さくしてかけたりしています。音が小さいから職場の方もあまり抵抗を
示さない。それをいいことに色々かけてます。ま、なにか鳴ってるなぁという程
度ですけどね。
色々のうちではストラヴィンスキーの小編成のものは、本当はけっこう「危険」
です。まあこんなヘンテコリンなものは一生聴くこともないような音楽というか
たが多いでしょうからね。ヴォリュームは絶対に上げない・・・
 
(俳優を使った録音を思い出し、聴いてみることにしました。)
兵士をスティング、悪魔をヴァネッサ・レッドグレイヴ、語りをイアン・マッケ
ラン。ロンドン・シンフォニエッタケント・ナガノ指揮(1988年、パンゲア/ソニー)
これもすごかった!極上のオケに支えられたラジオドラマみたい。レッドグレイ
ヴもマッケランも八面六臂、声の演技猛烈!ナガノのバックアップは、ビューテ
ィフル・・・案外アンセルメと似ていた気がする。
これは普通のCDとは言えないわけだけれど、今回聴いても、いやー、非常に楽し
く引き込まれましたねぇ。こう楽しんじゃあ、運転アブナイ・・・
ついでだと、更にロバート・クラフト盤(こっちはオケのみの組曲)も聴いてみま
した。そっけなくってね、ザッハリッヒ。当然運転は全く大丈夫。でもなかなかど
うして聴きごたえがありました。これも行き方・・・

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ワタシには名曲です。
そう、度々やるわけじゃないけれど、、、こうした比較も気が乗った時には、や
ってみてもいいもんです。
結果長くなりました。でもね、鑑賞記っぽくなりました。

 

(10) 組曲「プルチネルラ」

全曲版は1963年録音なのに対し、これは1956年。全曲版と同じ編成なのだから、
さすがに音質の古さはよくわかる。響きがこもって薄い感じ。演奏はそう遜色な
いんだろうけどね。全曲版の抜粋的な感じだから、聴くなら奇妙な歌が入っても
全曲版がいいなあ。バレエには拘らないが・・・
手近にあったブーレーズ盤(エラートの全曲版、1980年頃の録音)をちょっと・・・
 
久々のブーレーズ盤・・・
ズバリ言って、ブーレーズ盤はおっそろしいぐらい完璧です。歌も含め。圧倒的。
時間が演奏を練り上げてしまったってこともあるでしょうが、ブーレーズの才能
なんでしょう。これと比べては皆色褪せちまう。今でもそうじゃないかな。
あえて言うなら、キツイ。厳しすぎて重い。気楽には聴けないほどになってしま
った。カップリングの一つ『うぐいすの歌』もこれまたスゴイ。だから、その点、
アンセルメ盤はそんなことはない。誤解を恐れずに言えば、音楽がずっと緩い。
逆に落ち着ける。バレエを楽しめるゾ、ブーレーズ盤じゃそうはいかない・・・ 
こんな表現でいいかしらん。
 

「兵士の物語」に字数をついやしすぎました。

                              ~20210307