休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

エラ・フィッツジェラルド 第2集(2-2)

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20200321(了)
ELLA FITZGERALD VOL.2; 

                 SIX CLASSIC ALBUMS(2-2)

(Disc2)
ELLA SWINGS LIGHTLY - 1958            ★★★△
  12~23
(Disc3)
③ELLA SWINGS LIGHTLY - 1958 Cont.
  1~4
RHYTHM IS MY BUSINESS - 1962           ★★★☆
  5~15   (Bill Doggett/arr.& cond.)
ELLA SWINGS BRIGHTLY WITH NELSON - 1962   ★★★☆
  16~21  (ネルソン・リドル/arr.& cond.)
(Disc4)
⑤ELLA SWINGS BRIGHTLY WITH NELSON - 1962 Cont.
  1~6
ELLA SWINGS GENTLY WITH NELSON - 1962     ★★★★
  7~19   (ネルソン・リドル/arr.& cond.)

  CD/2013年/4枚組/ジャズヴォーカル/REGOJ/輸入/中古

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③Lightly! 悪くないです。
バンドのメンバーは書いてあって、やや小さめ。名を知っているのは
ちらほら。でも、アレンジャーや指揮は書いていない。
くつろいだ歌唱や演奏。
④アレンジと指揮をしている人は知りませんが、プレーヤーたちは知
った名ばかり。
エラは普通の歌唱。曲にもアレンジにもあまり魅力は感じない。特色
が乏しい・・・
といったんは書いたんだけど、③はともかく④は聴いているうちに馴
染んできました。確かに地味な曲が多いが、エラはくつろいでスイン
グしているしアドリブものびのびしている。バックのセンスも切れも
いい。観客はいないようなんだけれど、ライブっぽい雰囲気がある!
⑤に負けていない気がする。


⑤と⑥は、③あたりに比べると、ずっと出来がよく、かつゴージャス!
スタンダードナンバーの曲ごとの特徴の出し方、余裕のあるスイング
や音色の工夫のなど、さすがに役者が違うと思わせるネルソン・リド
ルのアレンジやバックアップ。 ストリングスの使い方も堂に入ってお
り、映画音楽担当もよくしただけのことはある。テレビドラマに至っ
てはたいへんな数の作品に加わった。例えば・・・

 

 映画で知っているものも多いが、ここではTVドラマ、日本でも放
 映されていたものでワタシが覚えているものをいくつか挙げると
  ・・・「ルート66」 「原子力潜水艦シービュー号」 「かわいい魔
 女ジニ ー」「0011ナポレオン・ソロ」 「バットマン」「 白バイ野

 郎ジョン&パンチ」
 こういうのもやっていたんですね。テーマ音楽そのものではなく、
 そういうのを用いたりしながら、一篇の音楽を仕上げるというオー
 ケストレーターのような感じだったんでしょう。
 考えてみると、やったことも時代もニール・ヘフティ(例えば
 「砦の29人」・・・)とかなり重なるんだなぁ。

 

この豊饒なサウンド、好きですねぇ。両アルバムとも出来は良いが、
録音はあとの⑥のほうが、残響(ホールトーン?)が長くきらびや
か。ワンワン鳴るけれどうるさくない。同じ年の録音だろうに、ロ
ケーションが違うのだろうか。ネルソンのバックはシナトラとのも
のに似るのは当然としても、ローズマリー・クルーニーの気に入っ
ているアルバムとよく似ている・・・まあ、正直に言ってエラの個
性が若干引っ込んでしまうのに対し、クルーニーのほうがより合っ
ているようには思えるので、黒人白人の相性の違いというのはそれ

なりにありそうだけどね。つるんとしたクルーニーの声に対し、エ

ラのはすごくしゃがれたメゾソプラノで、少なくとも色っぽさは少

ない。まあその辺が関係あったかも。なんとも言えませんが。