休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

シンガーズ・アンリミテッド/愛のフィーリング

シンガーズ・アンリミテッド

      /愛のフィーリング

20210115(了)
 THE SINGERS UNLIMITED/EVENTIDE
 ①ディープ・パープル(Parish/De Rose)3:47
 ②G線上のアリア(J・S・Bach)4:11
 ③アット・ユア・ドリームズ・アウェイ(Lorwe/Mann/Weiss)3:46
 ④アイ・ラヴ・ユー(Ogerman/Pashkin)3:31
 ⑤夜の静けさに(Porter)3:44)
 ⑥モナ・リザ(Livingston/Evans)3:56
 ⑦愛のフィーリング(Albert)5:00
 ⑧サテイl:ジムノペディⅠ(Satie)4:19
 ⑨ユアズ・トルーリー・ローザ(Lees/Kellaway)3:13
 ⑩マーリーズ(Puerling)2:51
 ⑪ハウ・ビューティフル・イズ・ナイト(Farnon)3:27
 ⑫イーヴンタイド(Puerling)3:14
 
  シンガーズ・アンリミテッド(ボニー・ハーマン、ドン・シェルトン、レン・ドレスラー
                 ジーン・ピュアリング〈arr.〉)
  ロバート・ファーノン(orch.arr. and Cond.)
  録音;1976年5月、MPSスタジオ、Villingen
  1993年/CD/ジャズヴォーカル/ポリドール(邦盤)/Ⓟ 1979 MPS/中古
  <★★★△>

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ロバート・ファーノンのオーケストラ・アレンジによるアルバムは、これより
以前に「センチメンタル・ジャーニー」があって、その時にも思ったことで
すが、ピュアリングのヴォーカルのアレンジが地味です。オケあるいはバン
ドとの関係上、ヴォ―カルアレンジはかなりおさえていて、アカペラの時の
ようなやりたい放題というわけにはいかなかったんやね。
また、ファーノンのアレンジが、とても繊細さを優先した凝り方で、いかに
もメロウでロマンティック。美しいのだけれど、逆にちょっとおとなしい。
はっきり言ってしまえば、なよなよしている。
こうなってしまうと、ジャズっぽさも感じられない。
 
クラシック系の2曲(②・⑧)はあるけれど、クラシックの格調というんで
もない。特に天才バッハはワタシは苦手なほうなので、特別な感慨などま皆
ったくない。「ジムノペディ」ほうがまだいい。そして、なんと「ジムノペ
ディ」の中に、「G線上のアリア」が一ヶ所、さりげなく潜り込ませられて
いたのに気が付きました。わざとかもな・・・
まあ、あまりいい意味でのものでないが、ムード音楽でしたね。
 
少し個性が感じられるとすれば、リーダーであるピュアリングのオリジナル
⑩(スキャットのみというのがよろしい)と⑫(暗く美しく、落ち込んでい
く感じが独特)、ファーノンのオリジナル⑪かな。
それと、ムード音楽に徹して最も出来がいいと思ったのが④で、この作者が
ジャズ系ムード音楽(環境音楽フュージョン)のアレンジャー、クラウス・
オガーマンというのも、なんだか奇妙。ややアンニュイなムードがなかなか
効いていました。
 
このアルバムで、シンガーズ・アンリミテッドの手に入るアルバムは、ほぼ
聴き終えたことになると思います。

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