休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ヒンデミットの代表作とジョン・アダムズ

20220805(了)

日本センチュリー交響楽団 第266回 定期演奏会

(1)ヒンデミットウェーバーの主題による交響的変容(1943)

   Ⅰ.アレグロ Ⅱ.スケルツォ<トゥーランドット>、モデラート Ⅲ.アンダンティーノ Ⅳ.マーチ 〇

(2)ジョン・アダムズサクソフォン協奏曲(2013)

   Ⅰ、Animato Ⅱ、Molto vivo               〇

 (3)ヒンデミット:「画家マティス(1934)

     Ⅰ~Ⅲ                         

 
  指揮/飯森範親
  管弦楽/日本センチュリー交響楽団
  アルト・サクソフォン/上野耕平
  ザ・シンフォニーホール

ヒンデミットの最も有名な2作品と、その間にアダムズの協奏曲ですからね、
おお、楽しそう!と思わずチケットを頼んでいました。ま、ほぼ気まぐれ。
 
(1)Hindemith:Symphonic Metamorphosis of Themes by Carl Maria 
   von Weber 
こっちはワタシ、もともとあまり好きではなかったというか、ピンときたこ
とがなかったのですが、今回の生演奏でもそう変わることもありませんでし
た。どこもかしこも乾いていて、緩徐な部分でも湿気はほとんどない。この
作曲家は元来そんな感じだから、湿気のせいじゃありません。ハハ。
印象的だったのは、低音がドーンとこない、どこか薄っぺらい感じ。この曲
って昔っからそんな感じがしていたような気がすると思い出しました。
第3楽章や第4楽章では、その辺が薄れて、結構乗って聴けましたけどね。
 
2)J.Adams:Concerto for Saxophone and Orchestra
ミニマルはミニマルなんだけど、ポスト・ミニマルなんて言い方をされる作
曲家。ミニマルが、こんなふうに変容してゆくのなら、いいもんだ。
とにかく、とげとげしい現代音楽じゃなく、感覚的にはむしろ古いのかも。
アルトサックスが、ちょっと休憩する以外は、ひたすら早くて難しいモダン
ジャズのインプロヴィゼーションを楽譜に落としこんだような具合。参考に
したのはチャーリー・パーカー(「ウィズ・ストリングズ」らしい)やギル
エヴァンズ、スタン・ゲッツなんだそうな。
もっとも、オケはジャズバンド風じゃないから、ウィズ・ストリングズだと
いうのも一応はわかるが、それも正確じゃない。ある種の宇宙サウンドに似
オブリガートの音もあった。元が思い出せない。
アルト・サックスは指揮者の真横。大熱演だった。
変わっているのは、弦楽群と管楽群の間に、ハープ、チェレスタ、ピアノが
配され、ハープとピアノは特色ある音を出していたが、まん中のチェレスタ
だけはほとんど聞こえなかったなぁ。
 
(3)Hindemith:Symphony “Mathis der Maler”
生、多分2度目。
アンリ・マチスがネタでもこんな音にはなるまいが、このマチスはルネサン
スあたりの画家でしたよね、確か。それでこの音かい!と若い時から時々思
ったもんです。理由はいまだに調べたことがありません。
派手な音がなかなか勇ましくて若いころから好きでした。潤いのあるなしと
は関係ないと思うが、何故か一回聴いたら繰り返して聴きたい気にはわりと
なりにくい。熱烈という感覚にはならなかったのです。なんででしょう。
ヒンデミット独特のヴィオラパートの「優遇」(ご本人がヴィオラ奏者だっ
たからに違いないのですが)は、妙に印象に残りますね。
ヒンデミットとしても、新古典としても、最も人気の高い音楽だということ
はよくわかります。とにかくカッコイイ。今回もそう思いました。(若い?)
当分聴くことはないんだろう。
 
このオケ、上手だと思います。若い人が多いが、ソロなど立派だしアンサン
ブルも上品さの中に芯があり、力強さも十分。女性のブラスが何人もいて頼
もしい。元々は大阪府の楽団だったものが下野した(≒放り出された)格好

ですが、内情はどうなんでしょうねエ。

飯森の若様の音楽は切り口が鋭い感じで、いずみシンフォニエッタ大阪の時

と同じ。がんばってました。それにしても、日本のオケも上手くなったもん

です。

  交響楽団のユースのメンバーによるプレ・コンサートがありました。
  どこでもこういうのやるんや、、、
  誰の曲かわからないが、クラリネット五重奏曲。とーってもよかった。

  クラリネット4本とバスクラリネット1本という変わった室内楽。ちょ

  っと覚えたことがない感覚。

  パンフの片隅に作曲者と曲名だけ小さく載ってました。
    ロレンツ: 「カレイドスコープ」
  多分ミハウ・ロレンツ(1955- )というかただろう。いつか気が向いた
  ら調べてみましょう。

 

さて実は・・・今日は、名古屋の孫(小5)の発表会、じゃないな、コンサ
ートがあったのです。そっちはカミサンが日帰りでとんぼ返りの強行軍。
NHK関係なんだ、知らなかった。パンフの表紙と1ページ目を載せる。

立派な曲目じゃん。メンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」と「イタリア」

そしてモーツァルトの「戴冠式」。いいねぇ。どれもワタシは好き。

それも、愛知県芸術劇場のコンサートホールで、なんて。

(まだ両親と同じ道に進むかどうかは決めてないんだろ?)

(カミサン、予定通り(?)本人にも息子夫婦にも会えず、あちらのご両親

 を見かけて挨拶だけはしたとのこと)