休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『スティルウォーター』

20220711(了)

映画『スティルウォーター』

   トム・マッカーシー監督//マット・デイモン/カミーユ・コッタン/
              アビゲイル・ブレスリン
  音楽;マイケル・ダナ
  2021年製作/139分/G/アメリカ/原題:Stillwater/DVDレンタル
  <★★★△>

オクラホマ州の町スティルウォーターがタイトルになっている。

どういう意味なんだろうと観続けることになる。町名なんかちょっとしか出

てこない・・・。

 
家族に犯罪ほかいろいろと迷惑をかけたらしい朴訥、武骨な50才台の男親が、
マルセイユの牢獄で過ごしている娘をなんとか救おうとフランスに渡る。
男の母親によれば当時大学生としてルームシェアしていた女性を殺した罪だ
という。刑期は9年で、半分ほど過ぎたが、まだ半分残っている。
仲の悪い父娘だが、刑務所で会うと、娘は自分が無実であること、手紙を書
いたから弁護士に頼んで犯人と思しき男のDNAを取って現場で採集されたも
のと照合してもらえばわかる、などと訴える。男は罪滅ぼしにもなるし、娘
の無罪も信じているから、言葉のわからぬマルセイユで孤軍奮闘、無力感に
さいなまれながらも礼儀を失わず活動開始する。
 
娘と死んだ女性は「カップル」だったらしい。
弁護士からはダメ出しを喰らうも、ひょんなことから知り合いになった舞台
女優とその娘(小学校の1年か2年生ぐらいか)と親しくなる。その小さい
娘になつかれる男。男の生活は、油田や建築業の作業員の経験を生かした肉
体労働的なもの。空いた時間はすべて娘の無実を証明することに捧げられる。
やがて、男は女優と娘の二人との共同生活を始めるのだが・・・
 
そんな感じです。これも前回見たのと同様ミステリー仕立てなので、この辺
までです。
なかなか捻った結末になっていて、ある種文学的(?)かも。決してわかり
にくいということはない。ワタシは面白かった。

「スティルウォーター」という町名のタイトルにはちゃんと意味がありまし

た。

引っかかるのは(決して悪い意味ではありません)、彼の娘の態度や表情が
性悪というだけでない、いかにも何か隠しているとか、不吉な雰囲気を発散
しているとか、まあそういった調子がやたらと感じられる点かな。アメリ
人ぽくなかったし、って、その言い方は曖昧だけど。意図した演出なのか、
役者のせいなのか、ずーっとわからないが、何かあるよな、と思わせられ続
けます。(実績のある女優さんのようで、ワタシ、何度か見てるんですね。
気付かなかった。そして、少し無駄に気を使ってました。)
 
音楽は知られたマイケル・ダナですが、特徴的というものじゃなかった。
 
たしか、絵などで知っているマルセイユはとても美しい町なので、その割に
は下町や暗部を見せられる。でもまあ古くてフランス第2の大都会なんだか
ら、こんなところもないわけがない。パリ同様、黒人や中東系の人種がぞろ
ぞろいて、これだって「普通」という感じでした。
  白人のフランス人が、黒人や中東の人種がいることについては5-6%
  ぐらいしか違和感を持っていないとか、最近の海外ニュースで言って

  ましたっけ。ホントかどうかはわからない。田舎と都会とでは違うだ

  ろうが、平均すれば、日本人よりはよっぽど「進んで」いるでしょう。