休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

20世紀の4手、2台ピアノのための作品集

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20190608(了)
KURTÁG-LIGETI-BERIO-SCRIABIN-LUTOSLAWSKI
PIANO FOUR HANDS / TWO PIANOS IN THE XX CENTURY
GYÖRGY KURTÁG
 ①-④From Játékok(Games)(piano four hands) 4:29
   ⑤Durch Adam's Fall ist ganz verderbt(BWV637)1:28
     (Transcription from Bach- piano six hands)
 ⑥-⑨From Játékok(Games)(piano four hands) 3:15
   ⑩In memorium Sebök Gyorgy 2:45
   ⑪Gottes Zeit ist die Allerbeste Zeit 2:04
      Sonatina aus Actus Tragicus,BWV106)
     (Transcription from Bach) 2:04
   ⑫From Játékok(Games) 0:48
GYÖRGY LIGETI
 ⑬-⑮Monument-selpstporrait-Bewegung (Two pianos) 17:14
LUCIANO BERIO
   ⑯Linea 14:21
     Two pianos,Vibraphone and Marimba
ALEXANDER SCRIABIN
   ⑰Phantasie in a-moll(Op.posth.) (Two pianos) 6:33
VITOLD LUTOSLAWSKI
   ⑱Paganini Variations(Two pianos)1941  5:17
  PAOLA BIONDI - DEBORA BRUNIALTI
  Recorded at Dynamic,Genova,Italy- January 2003 Tot.58:23
  CD ⓒ2003 DYNAMIC,Made in EU
  <★★★△~★★★☆>

クルターク/リゲティ/ベリオ/スクリャービンルトスワフスキ
                   :20世紀の4手、2台ピアノのための作品集
パオラ・ビオンディさんとデボラ・プルニアルティさん。なかなか美人のデュオ
ですね。⑤ではもう1人加わっていますが、この方も女性。
クルターグ(1926- )
①-④8巻の‘遊び’から
 遊び、と訳してある。③で激しく鳴るも、みんな短く、ワタシには味もヘッタク
 レもない。
アダムの罪によりすべては失われぬ BWV637:
 バッハもののトランスクリプション。
⑥-⑨‘遊び’から
 また‘Games’。短いのでこれという印象もない。静かな音はきれい。眠っち
 まいそうだが、すぐ終わって、そんな暇はない。
In memorium Sebök Gyorgy
 静かにひとを追憶しているらしい。
神の時こそいと良き時(哀悼行事)BWV106-ソナチネ
 これもバッハもののトランスクリプション。バッハは特に興味もないのでこれ
 という感想もなし。
‘遊び’から
 苦手なサウンドというわけじゃないんですが、いかんせん、みんな短すぎ。
 
リゲティ(1923-2006)
⑬-⑮2台のピアノのための3つの小品
 ⑬Monument 細かい動き。
 ⑭Selbstportrait mit Reich und Riley ライヒとライリーと一緒の自画像?
 ⑮In zart fliessender Bewegung 柔らかく流れるような動き?
 ライヒとライリーの名を見てしまったせいか、どれもミニマルふうに感じる。

ベリオ(1925-2003)
リネア
 ビブラフォンマリンバが加わる。といっても、演奏者が書かれていない。この
 ピアノ奏者二人がマレットに持ち替えて弾いているのかな。わからない。
 優しい音ながら、音楽は尖がっている感じ。ひとくくりの音楽としては、このア
 ルバムの中では最も長く、音色を味わいながら流れの中にいくらか長くとど
 まっておれました。だからこその好印象。

スクリャービン(1872-1915)
幻想曲 イ短調
 これは19世紀というか、バラエティの幅には役立っているものの、ほとんどロ
 マン派の音楽ですねぇ、なんでここに入ったんだろう。

ルトスワフスキ(1913-1994)
パガニーニの主題による変奏曲
 ラフマニノフとは違う。凄味あり。メッチャ難しそう・・・
ワタシの期待に沿えたものは、クルターグのごく一部、リゲティ、ベリオ。
まあ、いろいろなタイプの音楽――バッハ、ショパンまがいのスクリャービン
ら、現代音楽らしい?もの、それから、これも音楽なんだよねぇ、といったものま
で――が楽しめる広い幅という意味では、なかなかうまく考えた内容かもしれ
ません。
この中でのワタクシメがもっとも楽しめたのは、ベリオの「リネア」でしょうか。

ピアノの色彩感が濃く、強靭な音が実によく出ていました。車中では聴きとる
のがなかなか難しい弱音から、でかいピアノの中に頭を突っ込んだみたいな
楽しく騒々しいのまで。
点数は若干良くないけれど、こういう音には陶然となりますね。いいもんで
した。