
| 20190427(了) |
| ツェムリンスキー/弦楽四重奏曲全集 |
| Alexander von Zemlinsky(1871-1941)/String Quartets Complete |
| CD1/65:43 |
| (1)弦楽四重奏曲 第1番 Op.4(1896?) |
| ①10:43 ②4:12 ③6:06 ④5:34 |
| (2)弦楽四重奏曲 第2番 Op.15(1913-14) |
| ⑤3:26 ⑥6:18 ⑦8:15 ⑧5:46 ⑨3:23 ⑩11:43 |
| CD2/71:53 |
| (3)弦楽四重奏曲 第3番 Op.19(1924) |
| ⑪7:13 ⑫5:21 ⑬4:40 ⑭5:09 |
| (4)弦楽四重奏曲 第4番 Op.25(1936) |
| ⑮3:48 ⑯5:01 ⑰2:56 ⑱4:14 ⑲4:44 ⑳3:11 |
| (5)アポステル(1901-1972) Hans Erich Apostel; |
| 弦楽四重奏曲 第1番 Op.7 |
| ㉑7:30 ㉒8:42 ㉓2:57 ㉔5:59 |
| ラサール弦楽四重奏団 /録音:1980年12月、ハンブルク |
| CD/2枚組/クラシック/室内楽/ⓒ2010 Brilliant classics/Ⓟ1982 ドイツ・グラモフォン |
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<★★★☆>
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| 少してこずりました。 |
| ツェムリンスキーの室内楽、ほぼ初めてです。 |
| 第1番。第一楽章はさらっとした感触のロマン派の音楽で、意外に素敵です。 |
| 第二楽章のAllegrettoが、短いけれどふっと醸す仄暗さが新しい。第三楽章、 |
| 第四楽章は馥郁。ワタシにはブラームスの厚みっぽい。 |
| 第二楽章の一瞬の仄暗さ以外は、20世紀はまだ遠いという感じ。 |
| 第2番。楽章が6つもある。第一楽章、苦悩に満ちた感じ、非常に激しい。 |
| 第二楽章は悲嘆。優しくなるが厳しい終わり方。そのまま第三楽章の不安な |
| 陰のあるアダージオへ。次の第4楽章は‘速く’。諧謔か自虐か、第三楽章の |
| 別の表現という風。短い第五楽章はいろんな回想風。終楽章に至って、良く |
| も悪くもやっと20世紀の雰囲気が出てきたみたいな。でもなんか、クリムト |
| の絵のような感じも残ってるなぁ。(って、ほとんど同時代やねんね) 長ーく |
| 引っ張った一見穏やかな終わり方の余韻は、いいんだけど意味深・・・ |
| 第3番。第1番のロマン派から30年もたつとこう濃い表現になるんやね。 |
| 2番も決して明るくはないけれど、この3番にいたって、暗さが支配的になっ |
| てしまった。 |
| 自身の心象のみならず、世間や国や世界の情勢などが色濃く反映されるよ |
| うになったとでも言うしかない。 |
| もっとも、弦楽四重奏という演奏形態では、古典派ではいざ知らず、ロマン派 |
| 以降でどんどん明るい曲を書いたなんて人、いないんじゃないかな。国や民 |
| 族的なものの状況を映すことをしやすい形式。 |
| 前に聴いた木管五重奏なんかだと、こういうものを書くのに向かない。‘喜遊 |
| 曲っぽい’ものになりがちだと書いた。それに対し、不安、不穏、過酷、暗さと |
| いった方向に進んでしまっているのは、おおよそSQの傾向なんじゃないかと |
| 思う。ところが、奇妙なことに、こういうのがかっこいいと思える聴き手が案外 |
| と多いよう。ワタシもそういう聴き手かもしれない・・・ |
| 第4番。3番からさらにひとまわりたっての作品。内容もひとまわり大きく、そし |
| て深くなった感じがする。まとまりもいい。陰気さもしっかり進んだ。それがとて |
| も素敵だと思えるんですよね。 開戦までもう少ししかない頃ですが、決して暗 |
| すぎることはないし、聴きにくくもありません。第1番から40年たって到達した |
| 境地。ひとまわり下のバルトークの、不安定な調性や苛烈な民族音楽とはそ |
| う近いわけではなけれど、近いところまでは来ていたんだなぁという感触があ |
| りますね。 |
| 3番、4番の完成度はとても高いんじゃないでしょうか。暗いとか陰気だとかへ |
| の方向へ進んでしまっていて、いつも聴けるというものではないと思うものの、 |
| 苦手ではないですね。むしろ気に入りました。 |
| 5曲目はいったいなんだろうと思いました。なぜここに? |
| アポステルという作曲家、全く知りませんでした。 |
| カールスルーエ生まれ、ウィーン没のドイツの作曲家。新ウィーン楽派 |
| の第二世代で、シェーンベルクやベルクに師事した。ピアニスト、歌曲 |
| 伴奏者、指揮者としてオーストリア、ドイツ、イタリア、スイスにおいて現 |
| 代音楽の演奏活動を行った。 |
| ベルクの歌劇『ヴォツェック』と『ルル』の新校訂版楽譜の校訂責任者 |
| を務めるなど、現代音楽への貢献がある・・・ 作曲家として多くの賞を |
| 受賞しているにもかかわらず、彼の作品は戦後もあまり演奏の機会は |
| 多くなく、注目されることも少ない・・・ |
| これ読んでもピンときませんが、音楽としてはツェムリンスキー作品としっかり |
| 繋がっている(よく似ている)ように聞こえる。 |
| ただただそういうふうに聞こえるというだけ。 |
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歌劇DER ZWERK(「こびと」)を聴き直して大いに気に入り、じゃあこんどは室
内楽!
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| と少し気張って聴いてみたもの、ちょっと不満・・・ |
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でも、もう一つの一幕もののオペラ『フィレンツェの悲劇』なんてぇのは聴いて
みたい。
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