休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

映画『そして人生はつづく』

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20190327(了)
映画『そして人生はつづく And Life Goes on
  監督・脚本;アッバス・キアロスタミ//ファルハッド・ケラドマン
  1992年/イラン/DVDレンタル<2K New Remaster>
  <★★☆>
<映画.com解説から> 一九九〇年の大地震に見舞われた「友だちのうちはど
こ?」の撮影地を監督アッバス・キアロスタミとその息子が訪ねていった体験
を再現した映画。「友だちのうちはどこ?」の後日譚といえる映画で、次回作
オリーブの林をぬけて」を加えて三部作になる・・・ 

イラン北部地震が、せんだって観た映画『友だちのうちはどこ?』(1987年)と
――つまり作りものと――現実とを、繋いでいたんやね。
出てくれた少年たちや出演者たちが心配になって、5日後、キアロスタミ監督
は、彼の息子と(?)テヘランから被災地を訪れた。
その道行を‘のんびり’描いている。
多くの人が亡くなっているものの、5日たっているからというだけでなく、日本
なんかで起きる地震とずいぶん見かけが違って、いろんな意味で湿気という
ものがまるでない。失礼を承知で言うなら、あっけらかんという感じで、その
乾燥具合が、息の詰まるような思いや涙を誘わない。
むしろ、ユーモアを感じるシーンが多かった。
あの映画の主役の少年とは、ニアミスをするばかりで、結局会うところまでは
映画は映さない。会えたかどうかもわからない。
それは余韻として、まあいいんですが、『友だちの―』が映画という事実として
取り扱われているのが、なんだか妙な雰囲気でしたね。
そのおっとり、のんびりした雰囲気がすべてという感じで、いくつかの賞を受
けたりなんかしているようなのは、ワタシにはピンときませんでした。
映画である必要性のことを言い出す前に、感想文はおしまいにしましょう。
などと書きつつも、ジグザグ道三部作、三作目も観てみる気になっています。

近所のレンタル店に、いま、たくさんキアロスタミ作品が並んでいます。
観たことがあるものもあるはずですが、大半忘れてしまっています。
体制批判の激しいものとか、プロパガンダとか、芸術至上主義的だとか文学
臭の強いものとか、まあ要するに苦手なものはたくさんあるのですが、キアロ
スタミ作品は抵抗がありません。ワタシのエンタテインメントの範疇に入ってく
れます。

そうそう、ヴィヴァルディ、使ってました。雰囲気に一定の貢献はしていました
が、ワタシには安っぽいというか、安直というか、居心地よくなかったです。な
んだって映画音楽には使えるんだよ、という証拠みたいなところもあるんです
けどね。しかし、それとこれとは別問題。まるで、たまたま手元にはこのソース
ミュージックしかなかったかのごとし。