休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

語る―人生の贈りもの― 作家 浅田次郎

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20190227(了)
語る 人生の贈りもの  作家 浅田次郎

  ①~⑮
  2017年9月~10月(朝日新聞
はじめの①ではやっぱり自信家、野心家に見えましたね。
いや実際そうなのかもしれませんが、率直、ストレートな喋りがたぶん余計に
そう見せるんでしょう・・・
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なんと、2017年の秋の切り抜きでした。
積読、本とおんなじ。ま、こっちはすぐ読めちゃうからいいけどね。(仕事場で
読了)
まずは自衛隊のこと。よく読んで影響も受けたらしい川端、谷崎、三島のうち、
三島の死に方に全く納得がいかなかったんで、入ったらわかるだろう、と。
これは話半分(あるいはそれ以下)だと思うけれど、入ってみたらこれがあま
りにも性に合い過ぎた。だからこそ辞めたというのね。(理屈はなるほどでした)
その後はアパレル業界に身を投じ、自分の店を持って、物書きと二足の草鞋
を履く。
でも(というのもヘンか)、読書家やね。大学に行かなかったせいでじゃないか
と本人は言う。小説家として体系的な捉え方ができなくて苦労してしまったの
を後悔しているんだと。本心なのかなぁ。古本屋をうろつきながら(本を見つけ
て)猛烈に勉強されたそうな・・・
飯より本、本より花が好きかも、という話もいくらか本当のよう。のちに奥さん
になられた女性からも当初は誤解をうけてしまった。部屋に花を飾っていたか
らなのね。“花は女性に捧げるもんじゃない、自分の心に飾るものなんだ”な
んて持論をぬけぬけと開陳なさる。
計算が早く経理も得意だったので、この手の仕事は全部自分がやったんだそ
うだが、それとはそぐわない感じの、‘花鳥風月’重視!
・・・
井上ひさしさんと知り合ったときのおかしな経緯とか、日本ペンクラブ会長時の
共謀罪」法制に対する考え方や発表のこととか・・・面白い話満載の連載で
すが、⑮を読めばわかる通り、大真面目な作家としてのありようですね。さす
がだと思いました。面白かったです。
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何冊か読んではいます。『鉄道員(ぽっぽや)』や『壬生義士伝』では泣かされ
た口です・・・
初期の『プリズンホテル』なんて、ピッタリだと思ったら、実は自ら進んで書い
たものじゃなく、出版社からの依頼でむりやり書かされたんだって。
蒼穹の昴』のたくさんの続編、なんか読みたくなっちゃった。むりかなぁ・・・