休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

ブリテン:キリストによりて喜べ/聖セシリア賛歌/ミサ・ブレヴィス他

20190224(メモ了)
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   〈English Choral Music〉
ブリテンキリストによりて喜べ/聖セシリア賛歌/ミサ・ブレヴィス他
 ①-⑧キリストによりて喜べ(祝祭カンタータ Op.30 16:04
   ⑨テ・デウム ハ長調                   7:25
   ⑩神をたたえよ                      2:36
   ⑪アンティフォナ Op.56b                5:05
   ⑫聖母への賛歌                     3:06
   ⑬祝祭テ・デウム Op.32                6:02
 ⑭-⑱ミサ・ブレヴィス ニ長調 Op.63            9:08
   ⑲聖ペテロ賛歌 Op.56a                5:29
   ⑳聖コランバ賛歌                     2:22
   ㉑ビクトリアの主題による前奏曲とフーガ      5:27
      オルガン;イアン・ファリントン
   ㉒聖セシリア賛歌 Op.27               10:18
  ケンブリッジ大学セント・ジョンズ聖歌隊
  指揮;クリストファー・ロビンソン
  録音:1999年7月、セント・ジョンズ・カレッジ・チャペル、ケンブリッジ、UK Tot.73:48
  2000年/CD/合唱/Ⓟ&ⓒ NAXOS/中古
  <★★★☆>


<帯紹介文> 意外と日本人好みのブリテン、現在、日本の同声合唱団に最も人
気のある合唱曲に数えられるのが、「キャロルの祭典」と当盤収録の「ミサ・ブレ
ヴィス」なのです。また彼の混声合唱曲としては難曲にも拘らず日本でも演奏
機会が多いのが、オーデンの詩句の魅力を倍加させる㉒。クリスマスの定番曲
⑫。しかも演奏は、女声パートに少年を起用した本場英国の名門聖歌隊。とあ
らば合唱ファンにはお薦め盤なのは勿論、合唱曲に馴染みが薄い方でも、ブリ
テンという作曲家の本質を探るためには欠かせない作品集です。なお㉑だけは
オルガン独奏曲です。
ブリテンは基本苦手です。
NAXOSの英国の合唱のところを見ていて、なぜか期待せず聴いてみる気にな
った苦手なブリテンです。音や音色や雰囲気のためで、失礼な話ながら歌詞に
はほとんど興味はありません。
特に強い印象を持ったわけではないのですけれど、ぶった曲調や合唱の音色
がけっこういけてまして奥行きが感じられる。意外に男らしいとでもいいますか、
心地よいので繰り返して流していました。
この演奏者のCDはいろいろ聴いてきました。大学の聖歌隊ということですが、
紹介文にもある通りここでは少年を起用しているのが魅力的。 ‘リベラ’という
英国のポップス系少年合唱団を、(好きなせいか)思い出しました。
㉑以外のオルガン奏者の名が書かれていないが、オルガンは大活躍で、これ
も音色的な魅力に絶大な貢献をしている。
紹介文にはコメントがないが、新しい感じのものまでいろんな曲調が聴ける①-
⑧「祝祭カンタータ」がまず素晴らしい。美しい①、不穏が聞こえる⑤、不安な⑥、
再び明るく美しい⑦。
少年たちの声も混じって輝かしい⑨「テ・デウム」も聴きごたえがある。⑬のテ・
デウムも少年の声が入っているが、もう少し影がある。
優しく美しい⑫「聖母への賛歌」はクリスマスの定番曲というだけのことはある。
いろんな曲調が出てくる⑲「聖ペテロ賛歌」はどこか不安げな感じが魅力。
日本でも歌われるという㉒「聖セシリア賛歌」は⑨や⑬同様いろんな曲調が含ま
れて輝かしさも少年の声も魅力。
こういうの、レベルの高い演奏で聴けるなら、聴いてみたいです。ホンマです。
へんな曲も、脳天気な賛歌といったものもまったくなし。
もう少し尖がった音を期待したのですが、そういうのもほとんどなかったかわり、
調性の揺れ動きなのか、どこか不安不穏な調子がすーっと忍び寄るような瞬間
があって、その辺が十分に輝かしい調子に影を落とすようなところがたいていの
曲にある。そのあたりが案外魅力の源かもしれない。
ま、エエカゲンな感想です。でもこのブリテン、楽しめました。時々手が伸びそう
なCDです。
老いはひたひた迫ってきた感がありますが、カミサンも元気だし、まだ自分ももう
ちょっとは大丈夫だろうと高を括って、精神的には安定期にあると言っていいん
でしょうね。