休みには中古屋のはしごⅢ

基本音楽鑑賞のつもり。ほかに映画・本・日記的なもの・ペットなど。

眉村 卓/『妻に捧げた1778話』

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20190225(了)
眉村 卓/『妻に捧げた1778話』
 毎日一話
 闘病五年 
 一日一話 その一 (三話)
 新制中学
 妻と私
 一日一話 その二 (六話)
 俳句
 一日一話 その三 (七話)
 非常と日常
 一日一話の終わり (三話)
 少し長いあとがき
 記録――1997~2004
  2004年5月発行/新潮新書
  <★★★☆>

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約5年の奥さんの闘病に際して、一日一話のショートストーリーを執筆して
奥さんに読んでもらうということを普通の看病に加えて、寄り添い続けた眉
村卓さんの記録。

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ストーリーには、奥さんの病気を慮って、いろいろな制約を設けて毎日書き
続けられ、1778話を数えるんだけれど、最後ばかりはそれも崩れてしまう。
最終話は大半が白紙・・・
泣かされちゃいました。
奥さんが亡くなって大分たってからまとめられた本で、本来の1778話の多
くはすでに出版されている。といっても普通の出版じゃないけれど。
この新書は大出版社が企画したもの。でも何となく中途半端ですかね。
掌編は落穂拾い的で(スミマセン)、繋ぎ風に書かれた作者の説明的なエ
ッセイが夫婦の生活や掌編たちの成り立ちを十分に伝えてくれて素晴らし
いので、なんとかかっこがついたという感じ。
でも多分これでいいんでしょう。